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角界浄化へ…全親方、全関取に「一般常識」講習会
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両国国技館で開かれた生活指導部特別委の会合
Photo By スポニチ |
日本相撲協会の生活指導部特別委員会は9日、東京・両国国技館で会合を開き、11日に全親方(107人)と全関取(70人)を対象に緊急の講習会を開くことを決めた。大関・琴光喜の野球賭博疑惑や転売禁止の維持員席が暴力団関係者に手配された問題を受け、一般常識や反社会的勢力への対応などの講義を行う。この日、陸奥生活指導部長(元大関・霧島)らが監督官庁の文科省に呼び出されており、相撲協会も再発防止へじん速な対応を迫られることになった。
角界と反社会的勢力をめぐる疑惑や問題が表面化する中、4月に再始動した生活指導部特別委員会の動きは迅速だった。会合では野球賭博疑惑が報道された大関・琴光喜の問題や、木瀬親方(元幕内・肥後ノ海)ら2人が処分された維持員席問題などの経過説明が行われ、相撲教習所のカリキュラム見直しなど入門当時から社会常識を徹底的に教えるべきとの意見が出たという。そして再発防止に向け、11日に全親方と十両以上の全関取177人を対象にした講習会を開くことを決定した。講師は外部有識委員のうち、野呂田芳成委員を除く3人。中でも海外生活の長い木暮浩明委員(日本合気道協会顧問)には、外国人力士の立場に立った講義が求められたという。
前身の再発防止検討委員会は08年5月に「いじめに関する講習会」を発案したが、同委員会主導で講習会を開くのは初めて。会合2日後と急な開催にも、各委員からは「自分たちが主導してやるべき」「早い方がいい」など前向きな意見が多かったという。午前10時開始のため出席者は朝稽古には参加できなくなるが「ある意味、稽古より大事なことかもしれない」と八角生活指導副部長(元横綱・北勝海)は開催の意義を強調。陸奥生活指導部長は「こういうこと(暴力団観戦)が起きないよう、今後も定期的にやっていきたい」と話した。
会合前のこの日午前には陸奥部長と尾車親方(元大関・琴風)が文科省に出向き、維持員席問題の経過を報告した。同省も早急かつ詳細な調査を要望しており、協会もさらなる対応策を取ることになりそうだ。
▼山本浩委員(法大スポーツ健康学部教授、元NHK解説委員)礼儀は何のためにあるのか。礼儀の効果などを講義したい。反社会的勢力に対してのメディアの対処法なども話します。
▼木暮浩明委員(日本合気道協会顧問)私は外国で武道を教えているので、そういう経験を話してほしいと言われた。(講習会は)1回でなく定期的に開催することが大事。相撲は神事であり、文化であることを分かってもらえれば。
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