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新旧幹事長の対談3分だけ…小沢氏“去る”

民主党の枝野幹事長との会談を終え、記者の質問に答える小沢前幹事長
民主党の枝野幹事長との会談を終え、記者の質問に答える小沢前幹事長
Photo By 共同

 菅内閣は発足から一夜明けた9日、官邸での閣議で副大臣と政務官を決定するなど本格始動した。当面の焦点は、参院選日程に直結する今国会の会期延長問題。郵政改革法案の扱いに絡むもので、国民新党が連立離脱に言及するなど激しい綱引きが演じられた。一方、民主党の枝野幸男、小沢一郎の新旧幹事長が同日、国会内で会談。「脱小沢」路線の象徴となるシーンはわずか3分で終了した。

 枝野氏が再三、求め続けていた会談がようやく実現したが、瞬く間に終了した。笑顔でゆっくりと歩きながら国会内の幹事長室に入った小沢氏が、再び記者団の前に姿を現したのはわずか3分後だった。

 小沢氏は淡々と「枝野新幹事長と引き継ぎを済ませてきました。引き継ぎと言っても、国務大臣のような行政上の形式をとるわけじゃないので特別なことはなにもない。参院選で候補者が決まっていないところが若干あるので説明した」と述べた。その上で「私自身は一兵卒として当面、参院選の勝利に向けて、私のできる範囲内ですが、少しでも役に立てるよう微力を尽くしたいと考えております」と執行部に協力する姿勢を強調した。

 また、菅政権については「国民の信頼を回復して、良い結果を得られるよう心から期待している」とし、鳩山由紀夫前首相の退陣に関連して「私自身の政治資金の問題で責任を痛感していた。参院選を前に一刻も早く新体制を、と思っていた。(鳩山前首相と輿石東参院議員会長の)3人で話をして、ともに身を引くことにした」と述べた。政治とカネの問題をめぐる政治倫理審査会への出席については言及しなかった。

 枝野氏は「わざわざ大先輩に足を運んでもらって引き継ぎができたことはありがたい」と語った。

 会談は、枝野氏が幹事長に内定した5日以降、就任のあいさつや業務の引き継ぎを受けたいなどとして小沢氏の信頼が厚い細野豪志幹事長代理を介して求め続けていた。小沢氏が公の場に姿を見せたのは、衆参両院で菅首相が選出された4日以来。党新体制を決めた7日の両院議員総会も欠席していた。

 ようやく設定された会談の場は、小沢氏自身とその側近で固めた副幹事長が集った“小沢支配”の象徴だった幹事長室。反小沢氏の急先ぽうだった枝野氏へのバトンタッチは菅首相が推し進める「脱小沢」路線スタートの象徴で、参院選を控えて国民にアピールする場となるはずだったが、脱小沢ショーはわずか3分間で幕を閉じた。

 ▼政治評論家・浅川博忠氏 小沢氏が執行部に協力する姿勢を見せたのは、協力するから、今まで自分が進めてきた改選数2人以上の選挙区で複数候補者を擁立する選挙戦略を見直すことはやめてほしいということ。協力するということは、監視するという意味にもとれる。また、わずかな時間で会談が終了したのは、“君と僕では格が違うよ”ということ。手取り足取りは教えず、お手並み拝見といったところではないか。

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