セ・パ交流戦(ソフトバンク4x−3横浜、2回戦、1勝1敗、9日、ヤフードーム)サヨナラを告げる打球は鋭い弾道でバックスクリーン右へ飛び込んだ。3−3の延長十回、ソフトバンクのペタジーニが日本復帰後の初本塁打。「本塁打は何本も打っている。あの感触であればいった確信はあった」。39歳とは思えないフルスイングが勝負を決めた。
2ボールからの3球目、高めの速球にも力負けしなかった。「とにかく強くたたくことだけを意識している。本塁打は延長線上」とペタジーニ。待望の1号まで9試合かかったが、この試合を含めて1試合3安打を3度記録するなど実力の片りんを見せていた。
昨季は韓国でプレーしたが、今季はどこにも所属していなかった。来日したのは4月末。それでも「打てないと思ったら自宅のソファに座っていた。恥をかくようならサインはしなかった」と自信たっぷりだ。
チームは小久保を欠き、松中も多村も万全ではない。日本での6年ぶりの一発に、ペタジーニは「日本に戻ってこられたことが本当にうれしい。忘れられない本塁打になる」と語った。過去日本で223本塁打。その太い腕はさびていなかった。