昨年11月に長野市でタクシー運転手を殴ってけがをさせ、運賃を支払わずに逃走したなどとして、強盗傷害などの罪に問われた住所不定、無職、古川博明被告(23)の裁判員裁判の初公判が8日、長野地裁(高木順子裁判長)で開かれた。被告は起訴内容を認め、量刑が争点となった。判決は10日。
起訴状などによると古川被告は昨年11月1日午前4時15分ごろ、東京都江戸川区から乗ったタクシーを長野市高田の駐車場で停車させ、売上金を奪おうとして金づちで50代の男性運転手の頭を殴るなどし、けがをさせた。さらに運転手が抵抗したため、運賃約10万円を支払わず逃げたなどとされる。
検察側は冒頭陳述で「パチンコで自堕落な生活を送り、金に困っての悪質な犯行」と非難。弁護側は被害者が示談を受け入れ、重い処罰を望んでいないとして、執行猶予を求めた。【大島英吾】
毎日新聞 2010年6月9日 地方版