もう6月ですね。昨日は「ランボー3/怒りのアフガン」サントラ完全盤(日本版)と「ハード・ターゲット」サントラ(輸入盤)がJPエクスプレス(日通ペリカン)の配送で届きました。以前は佐川の遅配にイライラさせられたものですが、最近は早い時間に来てくれるようになってて不満はなかった。ところが今度は日通が遅い。朝9時過ぎに確認電話してきてから持って来てくれてたのに、前回は遅かったので買い物に出掛けたらすれ違いになってしまい、それがいけなかったのか昨日は午後2時半頃ですよ。1回でも留守にすると後回しブラックリストに載るのかも知れない。今は佐川の配送のほうがいいけど、業者選べないんだよね
「ハード・ターゲット」サントラは公開当時(1994年)に国内盤を買ったんだけど、スコア完全収録ではないので売ってしまったんです。しかし完全盤も出ないままだし、ノベライズを書いたら愛着が出てきて現在入手できる輸入盤(2111円でした)を購入する事にした。音楽だけ聴くとさほどインパクトはないが、小説のBGMとしてはなかなかイイ。やはり「ストリートファイティング・バンダム」が痺れます。
「ランボー3」完全盤は輸入盤がかなり前から出てたが現在は入手困難だったので、今回の国内盤発売は嬉しいランボーファンもいるだろう。マニアはとっくに持ってるかな? 第1作主題歌「イッツ・ア・ロング・ロード」や第2作主題歌「ピース・イン・アワ・ライフ」は印象的だったのに、「3」のエンディングはなぜか印象が薄い。どうやら音楽のジェリー・ゴールドスミスが関わっていなかったらしく完全盤ではスルーされ、ジェリー作曲の未使用インストエンディング(テーマ組曲)が収録されている。ジェリーは「4」(最後の戦場)製作時にはすでに亡くなっていたので、アルバム的には「ランボー」三部作の完結編となっています。
国内盤といっても「デッドフォール」サントラ同様に帯も日本語訳もないそのまんま輸入盤状態。封印シールがなくてよかったけどね。この発売を記念して映画「ランボー」シリーズを振り返ってみたいと思います。
【4日】
僕が初めてランボーに惹かれたのは1985年、高校3年の夏休みだった。学園祭用の8ミリ映画「マイ・ヒーロー」(監督・脚本・主演は僕)は夏休み後半に撮影開始予定で、前半はヘルニアの手術で入院していた。ベッドの上で脚本(というかストーリーのメモ)を毎日書いてて、母に頼んで買ってきてもらった映画雑誌「ロードショー」の付録の複製チラシで「ランボー/怒りの脱出」(スーパーシリーズ第2弾)に興味を持ったんです。
とにかく、筋肉ヒーローの究極形のようなカッコ良いデザインで、退院したら絶対観に行くぞと決めた。この日本版チラシAタイプのシンプルなデザインは僕の投稿イラストの基本形になっていますね。当時はこのスタローンがイラストなのか写真なのか判別できなかったが、“写真を加工したイラスト”というのが正解なようです。
「マイ・ヒーロー」はジャッキー・チェンの「酔拳」や「スパルタンX」や「五福星」シリーズを意識した内容だったので、スケールの大きな「ランボー2」は参考にはならなかったが、現代版「ターザン」映画ともいえるジャングルアドベンチャーにめちゃめちゃ興奮した。第1作も観てなくて、ベトナム戦争の事など何も知らなかったのにも関わらずだ。友人と2人で劇場の最前列で観たんだけど、映像も音楽も物語も何もかもが最高だった。
今考えればそれも当然で、脚本がジェームズ・キャメロンだからアクション構成やヒロインの絡め方が巧みだし、撮影のジャック・カーディフ(シュワ主演「コナン・ザ・グレート」撮影)もかなりの大物。同じコスマトス監督&スタローン主演の駄作「コブラ」(撮影はカーディフではない)と比べれば判るが、映像がいちいち決まっててカッコイイので何度観ても飽きない。逆光で現れるヘリコプターの映像の美しさ! 日本版チラシBタイプはそのヘリを強調しています。
【5日】
第1作「ランボー」(原題:ファースト・ブラッド)はその後テレビ放送で観たが、当時はあまり面白く感じなかった。デビッド・マレルの小説「一人だけの軍隊」を映画化したもので、ベトナム帰還兵ジョン・ランボーがたまたま立ち寄った町でティーズルという傲慢な保安官に不当な扱いを受け、キレて大暴れするお話。社会派アクションだとか反戦映画だとか言って「1」を過大評価(そして「2」を過小評価)するマニアもいるが、要するに“イジメられっ子の逆襲”に共感しているだけだと思う。オタクはだいたい世間に差別されてますからね。
ランボーは警察署内だけで反撃してそのまま逮捕されれば一般市民は巻き込まれなかった。「1」では誰も助けていないし、危険人物呼ばわりされたからって本当に犯罪者になってしまってはますます差別されるだけ。秋葉原の無差別殺傷事件にもつながる内容で、ラストの泣き言も犯罪者の言い訳にしか聞こえない。気持ちは解るけど応援はしたくない男だった。主題歌の魅力が救いになってる作品ですが、原作があるので無意味なシーンは一切ない。エンタメ視点で観ると女性キャラの不在はかなりの欠点。「2」が光なら「1」は影で、どちらも好戦映画だし同時に反戦映画だ。それは「機動戦士ガンダム」にも当てはまる矛盾である。
「ロッキー」というタイトルは僕の名前だと「誠司」で、「ランボー」は「高木」。日本では“乱暴”という意味にもなるのでインパクトがありヒットした。もし「ジョン」だったらダメだった筈。「2」からは原題も「RAMBO」になったが、“RUN”(走る)と“BOW”(弓)はランボーのイメージに合っている。
【8日】
「ランボー2」は続編(ファースト・ブラッドPART2)でありながら独立した作品にもなっている。これはジェームズ・キャメロンが脚本を書いた他の続編「エイリアン2」「ターミネーター2」にも言える事で、共同脚本のスタローンも「ロッキー」シリーズで同じような手法で続編を作ってきたので「ランボー2」は中途半端な第2話にならなかった訳です。キャメロンが書いた続編は全て主役のヒーロー化がポイントになっていますね。そしてキャメロンを外した「3」は全てが失敗作となった。「1」のキャラがこうなったら面白いだろうという要素を「2」に詰め込んでいるので、「3」は同じ事の繰り返しになる。
「ランボー2」の最初のカットはいきなり爆発。静かな始まりだった前作とは対照的だ。しかしそこは戦場ではなく採石場で、岩を砕くランボーが服役中だとすぐに判る。汗だくなのになぜか落ち着いた表情。そこへ前作でランボーを説得し降伏させた元上官トラウトマン大佐が会いに来る。フェンス越しの会話でランボーは「外にいるよりは気楽です」と言う。本音か強がりかは判らない。ベトナムでの調査活動という特殊任務に協力すれば釈放の見返りがあるとの事で、ランボーは大佐の要請を引き受けた。もちろん恩返しの意味もある。「今度は勝てますか?」の問いに「それはキミ次第だ」と答え去っていく大佐。前作の戦いとベトナム戦争を引っ掛けた質問だが、ランボーにとっての勝利とは何なのか? 絶妙のタイミングでジェリー作曲“ランボー2のテーマ”(メインタイトル)が流れる。
【9日】
ランボーがタイの作戦本部に到着すると、マードックという太った司令官と大佐が待っていた。マードックはどことなくティーズル保安官を思わせる風貌だが、政治的地位ははるかに高く国を動かしている人間の一人である。室内はエアコンが効いているのにやたら暑そうな様子。ランボーと大佐は汗ばんではいるが、まったく暑さなど気にしていない。マードックは作戦の説明を始めた。ベトナム戦争中に現地で行方不明になったままの兵士たち(MIA)の生存を信じ諦め切れない家族らに押され救出作戦を実行する事になり、まずは捕虜の存在を証明するためランボーにベトナムに潜入して収容所の“写真”を撮ってきてほしいと言う。捕虜救出作戦は確認が済んでから大佐が指揮するチームが改めて行うとの事で、しぶしぶ納得するランボー。
だが、ランボーはマードックを信用していない。「冷たい飲み物をくれ」とマードックが部下に頼むと、自販機のフタを直接開けて缶ジュースを取り出すのを見た。小さな不正行為だが、大きな不正行為も平気でする連中だと判る。マードックはベトナムで戦った経験もあるから兵士の気持ちは解ると言ったが、ランボーが知る情報とは違っていた。そもそも本当に戦場にいたのなら暑さに耐えられないのはおかしい。ウソをついているのだ。胡散臭さや不誠実さや偽善を見抜く洞察力こそヒーローの条件だと僕は思う。
僕は数年前にヒロイン誌の読者参加企画にピンク・ザ・ピンチのデザインを送り採用された。しかし、編集長の狙いは“オタク転がし”(妄想ごっこ)であり、実写映像化そのものはオマケ程度にしか考えていないようだった。
つづく。