俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長 (電撃文庫) 哀川譲 アスキーメディアワークス 2010-05-10 by G-Tools |
近頃、巷を騒がせていた『俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長』のパクリ騒動について、電撃文庫公式サイト上で公式発表があったらしいです。結果は、絶版&回収という処分に。
電撃文庫『俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長』(2010年5月10日発売/哀川譲著)におきまして、ファミ通文庫『バカとテストと召喚獣』(井上堅二先生著)などと類似する箇所が見受けられると、読者の方々よりご指摘をいただきました。現在、調査を進めておりますが、複数箇所にわたり参考にしている事実が確認され、哀川譲氏もそれを認めております。編集部はこの事態を重く受け止め、当作品は出荷停止をし、絶版、回収の措置を取らせていただくことになりました。騒動の詳しい経緯は、俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長 @ 盗作検証wikiを参照。
電撃文庫編集部よりお詫びとお知らせ
盗作が事実であったのなら相応な処分であったと思います。
恥ずかしながらまったくパクリに気がつかずに楽しんで読んでいた自分としては残念な結末ですね。
この作品を面白いと思ったのは、パクリと言われてる会話文じゃなくて、もっと大きな枠でのストーリー構成だったので、文章の剽窃などせずとも本人の実力だけで十分に人気は勝ち取れただろうに、どうして余計なパクリなど企んだのかと理解に苦しみます。
誰より才能を信じ切れなかったのは作家自身ということなのでしょうか。なんとも哀れです。
先日、さる事情通の知人とこの件について話せる機会があったのですが、知人がいうには、
この騒動の問題は、「ベテラン作家よりも売れてしまった」ということなんですよね。
朝日新聞にも、いままでに4万5千部を発行したという記事が挙がってます。
さらに事態をややこしくしてしまっているのは、パクリ元の『バカとテストと召喚獣』がファミ通文庫で、電撃文庫と同じ角川グループ系列のレーベルであること。
完全に別系列であれば、電撃文庫が謝りにいって終わりなんですが、同系列だと、電撃文庫とファミ通文庫だけで話をつけて内々に処理するのか、それともファミ通文庫との力関係で堂々と続編を出してしらばっくれるのか、その対応にラノベ読みたちの注目が集まっていたわけです。
なのでこうして今回、正式に謝罪文を掲載した編集部の対応はよかったと思います。
担当編集にしても、作家が出してきた文章のパクリに気がつけというのは難しいでしょう。
この作品を読んでいた読者のいったい何人が盗作に気づけたのか……。気づいた人は相当なバカテスファンだったか、バカテスを読んだ直後にこの作品を読みでもしたんでしょうかね?
この作家はこれからどうなるかな、このまま作家生命を終わらせるのか、「盗作作家」というレッテルを背負ってやっていくのか、それとも別名で再デビューするのか。
なんにせよ、自分が出版社や書店に与えた影響の大きさを自覚して欲しいですね。(まあ今回は書店は本が売れて儲かっただけだけれど)
他の作家陣もtwitterや自分のブログやらで批判や擁護をしていますが、作家にとっては他人事ではないですよね。完全オリジナルなのに、たまたま他の作品とそっくりな表現になってしまったら、またパクリだ盗作だとなんやかんや言われかねない危険性が生まれてしまった。
これからは作家も相当書き難い状況になっていきますし、編集だって再発防止のチェックのために余計な手間暇やコストがかかるようになっていくじゃないですか。
ラノベ業界でも滅多にない大騒動だっただけに、今後の市場に禍根を残さないといいけれど。
正直、検証サイトまで立ち上げてこんな騒ぎ立てることに悪意を感じますね。
作品を読んでてパクリや剽窃らしい個所を見つけたら、電撃文庫宛に電話なり投書なりして知らせるだけで十分でしょ? どうしてそんなに大事にする必要があったの? 祭りにしたいだけでしょうが。
パクリを許せないと思う気持ちはわからないでもないが、手口がどうにも陰険ですね。
2chなどで非難している人の何割がこの作品をちゃんと読んでいるんだろうか。
電撃文庫もファミ通文庫も同じ角川系列なので騒ぎにさえならなければ『無かったことに』が可能なわけです。
ちょっと目を通すだけで問題を把握できる検証サイトを作成することで電撃文庫と哀川氏の逃げ道を潰し、問題がうやむやにされる可能性を減らしておきたかったんでしょう。
騒ぎ立てていた人達の最大の懸念は非常に大きな影響力を持つラノベ業界最大手で盗作がお咎めなしになった前例ができることでしたから。
前例ができた場合にダメージを受けるのはラノベ業界全体なわけですし。
単純に非常に多くの人の逆鱗に触れたというのもあるでしょうけどね。
メディアワークスみたいな大手の企業だからこそ、そんないい加減な対応をするはずがない。
それこそ企業的信用が失墜してしまうでしょう。
積極的に騒ぎ立てていた人達は、ただ騒ぎに便乗して作家や擁護を袋叩きにしたかった愉快犯にすぎませんよ。
いつも楽しくブログを見させてもらっています
>担当編集にしても、作家が出してきた文章のパクリに気がつけというのは難しいでしょう。
この作品を読んでいた読者のいったい何人が盗作に気づけたのか……。気づいた人は相当なバカテスファンだったか、バカテスを読んだ直後にこの作品を読みでもしたんでしょうかね?
これは全く同感だと思います。
自分も発売直後に買って読みましたが、全く気がつけませんでした。
だから、もしもネットで騒ぎにならなければ絶対に気がつかなかったと思います。
しかし、だからこそ気になりますのが、もしも今回、ネットで騒ぎにはならずに、このことに気がついた何人かが電撃に電話なり投書なりをしていただけだったとしたら、果たして本当に今回のような対応をしていたのかは疑問に思われます。
>「大手の出版社だから事態を闇に葬るかもしれない」とか、それこそラノベやマンガを読みすぎた人たちが考える陰謀論ですよ。
愛咲さんはこのようにおっしゃられていますが、実際大手企業はこのようなことをやってきます。世間一般で言うところの不祥事は、たいていが不備を隠そうとしたが隠しきれなかったことにより起こっていますし、それに自分も実際に似たような経験がありまして、抗議の電話をしましたが、見事に抹殺されてしまいました。
企業は確かに信用を大事にしますが、だからこそもしも隠し通せると思えるだけの小さなミスであれば、大企業といえどそのまま隠し通すことも決して少なくありません。
ミスを公表すると言うことは、それだけでどうしても企業の信用は落ち、さらには関係者にも多大な迷惑をかけてしまいますから。
ですから、あのような騒ぎは見ていて気分の良いものではありませんが、あれがなければ電撃文庫も動かなかった可能性があるのではと個人的には思っています。
今回のこの件に関しまして、確かにこれからは作家の方も編集の方もやりづらい世の中になってくると思いますが、これは自分としましては仕方がないことかなと思います。
ネットの普及により自作小説や自作漫画が簡単に、しかも無料読めるようになった現在において、それでもお金を出して本を買う読者がいるのはやはりおもしろさとオリジナル性をもとめているからだと思われます。
ですから、作家の方も編集の方も、読者からお金を取る以上、それに見合った仕事をしていくことが必要になってくると思います。
以上、駄文失礼しました。
これからもがんばってください。
出版社を信じるか、信じないかは、それこそ議論の平行線なので止めておきます。
ただ試してみる前からなんでも疑って決めつけてかかるという考えは、よくないと思うのです。
大手企業という言葉で一括りにせず、そこで何十人、何百人もの人が働いているということを考えてみてください。
その人たちは、少なからずライトノベルを作るということに誇りを持っているはずです。
全員が全員、不祥事隠しをする人々だとは思いたくはありません。
というのも、私にはラノベレーベルに勤めていたり、関係者である知人が何人かおります。
その人たちは小さなミスであれば隠したままにしておく、といった姑息なことを考える人たちではありません。
今回のように、一目で剽窃だとわかる事実があるのであれば、必ず耳を傾けてくれるだろう人々です。
名前も顔も明かさずに2chで好き放題言っている人々よりも、私は彼らを信じます。
ただそれだけのことなのです。
冒頭からあとがきまでさんや紺茶さんまで、信じろとは言いませんし言えません。
疑いたければ疑えばいいと思います。
結局は、私情で言っていまいました。申し訳ありませんでした。
実は私も出版関係の仕事に就かせてもらっているのですが、今回の件に関しては、やはりネットでの検証等が決め手ではあったと思います。
こういった、悪く言えば祭ごとに面白半分の人間はつきものです。でもそれは、今回の件に関してだけではなく、全てのケースにおいてそうなんではないでしょうか。
一応私も「こちら側」の人間ではございますが、騒ぎに参加した人々に特段の悪意があるとは感じません。
そして、関係者を疑うとかではなくて、ネットで騒ぎになったからこそのこの即時対応だとも思います。
恐らく愛咲さんがこの作品の物語を好ましく思うが故の視点だとは思うのですが、私から見ると、これはまだ自業自得の部類だと思うのです。
世の中、真摯に作品作りに取り組んでいる人が理不尽なバッシングを受けるケースはいくらでもありますよ。勿論、それは愛咲さんもご存知だとは思うのですが。
ただ、個人的に今回の件に関して、愛咲さんは少し公平な目線を欠いているように感じ、こうしてコメントさせて頂きました。
長文、失礼致しました。
よくパクリ疑惑が立つときがあります。
そこではアラを探すがごとく非常に細かい点まで
「ここの歌詞が同じ」「PVの演出がこれとそっくり」と
今回以上に粘着する人も少なからず存在します。
祭りになったから乗ろうとしてる人もいるでしょう。
それでも無視するか堂々とした態度を取っていたら、
そういう人たちはやがて消えていくか、存在しても誰も聞く耳を貸さなくなるのです。
事実、何回かやり玉に挙がっている歌手でも
無視するか堂々とした態度を取り、仕事は続けています。
やましい点があった(=パクった)からこういう結果になったのではないでしょうか。
申し訳ないけど、パクリを認めてしまった以上
今回は作者側を擁護することも
騒いだ連中を責めることもできません。
それとも騒動がなければ盗作でも回収されなかったといいたいのでしょうか?
設定や展開の一致でしたら作品が溢れている現状では仕方がないことでしょう。
事実、生徒会のメンバーが「怪物くん」と、もろかぶりしていることはネット上でも特に問題視されていません。
しかし、文章のコピペ改変は問題外です。
ネット上で騒動にならなければほとんどの人が気付かなかったという点でも盗作の手口が非常に悪質です。
あなたの理論でいうと署名活動やデモ・ストライキなども悪意がある活動ということになってしまいますね。
個人で嘆願書を送れば良いのに周囲を巻き込んで大事にしてしまうのですから。
>全員が全員、不祥事隠しをする人々だとは思いたくはありません。
もっともな考えですが、その方たちはどのような対応ができるのでしょうか?
自主回収などを決定できる立場の方でなければ意味がありませんよ?
盗作程度のことで自身の首をかけてまで内部告発でもすると思いますか?
あなたの意見は
「盗作?そんなの関係無い。面白ければいい!」
「続きが読みたかったのに余計なことするな!」
と自分勝手な主張をしているようにしか聞こえません。
>2chなどで非難している人の何割がこの作品をちゃんと読んでいるんだろうか。
この作品を紹介していたサイトって。後付で大概こういう意見書いてるけど……。
ぶっちゃけた話、おかまの100p前後や、170p前後や200p前後って
かなり違和感というか齟齬がある文章だったような気がするんですが……。
あと、頭下げていないのに顔を上げたとか言う矛盾した描写があったりしましたよね?
(自分の場合はそれで、「変な文章だな〜」→他の人の感想見よう→盗作問題に昨日気付くってパターンだったんだけど)
盗作気付けとは言わなくても、おかしい文章だと気付く要素は十分あった気がするんですが。
なのに。ここ含めて、何処でも大絶賛だのオーラが違うだの……。
正直、ちゃんと読んでないのは貴方の様な気もします。
それも「読書感想」とか言う言葉を使っちゃうと、小学校高学年ぐらいの頭のいい子に笑われるようなレベルで。
別に批評ばかり書いてるわけじゃ……いや、批評ばかりでしたすみません。
確かに発売一ヶ月という異例のスピード対応の決め手になったのは、それだけ大事になったからですよね。
ただ改めて言いたいのは、今回の問題は作者のモラル欠如がまねいた事態であり、出版社に落ち度はないんじゃないかなと。
むしろ騒ぎに便乗して面白半分で騒ぎ立てたりする側もモラルに欠けるように見えて仕方がないのですよ。
2chの関連スレッドはご覧になりましたか?
作家個人への批評は当然ですが、ライトベルというジャンル全体にまで飛び火して誹謗中傷が飛び交い始めてるんですよね。
さすがに無関係な作家さんや出版関係者まで悪く言われるのはどうかと思うんですよ。
>>katanaさん
パクリ疑惑を立てること事態は非難してませんよ?
けど、盗作を主張するにも、もっと大人としての主張の仕方があったんじゃないかな。
やっぱり自分たちが正しいからといって、数を集めてリンチするみたいでどうもね。
ラノベ読者って、そんな卑怯な真似しかできないの?とちょっと情けなくなったんですよ。
できれば、出版社は今後、読者の訴えを聞く対応窓口を設置して欲しいですね。
いやいや、盗作を許してなんかいないからね。そこは勘違いしないでください。
あと労働組合が労働環境の改善を求めて訴えを起こせるのは、労働法で決められた正統な権利じゃなかった?
今回の騒動とは本質が違うんじゃないかなぁ。どうでしょ。
>あなたの意見は 「盗作?そんなの関係無い。面白ければいい!」 「続きが読みたかったのに余計なことするな!」 と自分勝手な主張をしているようにしか聞こえません。
え、私のどこの文章が?
>>リネットさん
作者を擁護なんてしてないよ。擁護してるとしたら出版社かな。
今回の騒動の一番の被害者はパクられた作家と電撃文庫ですよね。
確かに読んでみて面白いと思ったけど、何十冊も出しているベテラン作家ならともかく、新人作家にそこまで思い入れはないなぁ。
続きが読めなくなったのは残念は残念だけど、黒判定出たんなら仕方ないよね。まあ他にも期待している新人、若手はたくさんいるし一人減ったくらいどうということはないってな気分です。
新人作家とか、この世界では消耗品だし。
pixivのトレス騒動もどうなんですかね? そちらは詳しくないですが。
構図やコマ割りの仕方なんかは、表現法や技法に含まれるから許される場合もあるような気がしないでもないんですが。
一時期、アメコミ作家が「BLEACH」のスタイルを模倣しているという騒ぎが米国でありましたが、構図とかコマ割りとか1ページまるまるコピペしているのがモロバレで、さすがにあれはないなと思ったものです。
そうと見てわからないくらいアレンジすれば、それはトレスではなく、元絵から画法を学んで身に付けたと言えるのかなぁ???
>>アリスさん
>この作品を紹介していたサイトって。後付で大概こういう意見書いてるけど……。
だって一度は褒めた手前、一応はそう言っておかないと恥ずかしいじゃないですか(´・ω・`)
新人のデビュー作に完璧な文章力を求めるのも酷じゃないかなぁ……。
この作者だけでなく文章力が未熟だなと思いはしても、感想ではそこにはあえて触れないようにしている。
盗作騒動が発覚する前に、面白いと噂が立って売れに売れたのも事実なんですよね。
ラノベは文章力だけで売れるわけではないので、文章力の到らなさを抜きにしても読者の心を掴むなにかしらの要素があったんじゃないのかな。
新人作家を消耗品と一括りにして謗る、愛咲優詩氏の精神性や二重基準ぶりに敬意を表します。