プロボクシングの仲里ATSUMIジム(大阪、仲里義竜会長)の久高(ひさたか)寛之、仲村正男、樋高リオの3選手が8日まで、名護市内で合宿を行い、ゴルフ場や海浜での走り込みを中心に足腰を鍛えた。
世界ボクシング評議会(WBC)フライ級5位の久高(19勝8敗1分け)は、父方の祖父母が東村、母方の祖父母が今帰仁村出身。
過去2度、世界戦に挑戦したが、いずれも判定負け。だが2月末に行った同市内での初合宿で「傾斜の激しい中でダッシュを主体に練習した成果で、一気に畳み掛けることができた」(仲里会長)と、5月のWBCインターナショナル(日本未公認)暫定王座決定戦でタイの選手を8回TKOで退けた。現在、WBC王者のポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)との世界戦開催に向けて交渉中という。
久高は「ポンサクレックは自分がボクシングを始めたころに既に王者だった。勝って世界王者になれたら最高」と胸を弾ませた。
仲里会長も「一番調子のいいこの時期に、強い王者と当てたい」と実現に向けて意欲的だ。
仲村は父親が那覇市出身のプロボクサー。現在日本スーパーフェザー級5位で、デビュー以来10戦10KOと波に乗っている。8月のタイ選手との試合内容次第で、年末にも日本タイトル挑戦の可能性も出てきた。「必ず勝ちます」と、現役最長の連続KO記録更新とともにタイトル奪取を誓った。
ヘビー級の樋高は、これまで海外を主戦場とし5戦5勝。約50年ぶりに同級の日本ランキングが復活することで同ジムに移籍。今年1月にライセンスを取得した。「外国人に力負けしない選手になりたい」と意欲を語った。