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【菅首相会見】初日から「守り」の姿勢 あいまい発言に終始 (2/2ページ)
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もっとも慎重発言を心がけても言葉の端々から本音は垣間見える。首相は4日の民主党代表就任の記者会見では「数日前から『琉球処分』という一冊の本を読んでいる。まだ、あまり進んでいませんが…」と述べ、今になって泥縄式に沖縄の歴史を学んでいることを明かした。
首相は2年前に出版された本「菅直人 市民運動から政治闘争へ」のインタビューで「市民派は自分たちが好きなことはやるけれども嫌いなことはやらない」と自己分析している。批判していればよかった野党議員ならばそれも通用しただろうが、果たしてそれで一国の首相が務まるのか。
この日の記者会見も政権を維持したいという意欲は伝わったが、具体的に何をどう進めるかはほとんど見えてこなかった。
そんな首相が少し能弁になったのは、小泉純一郎元首相による平成17年の郵政選挙を批判した時だった。
「小泉さん流のひどいというか、まさに小泉劇場に踊らされた選挙だった」
郵政選挙をめぐり、首相は18年1月の民放番組でこう言い切った。
「一億総白痴化になっていますよ! だから(衆院選で)自民党が勝ったんじゃないですか!」
この理屈で言うならば、昨夏の衆院選で民主党が勝利したことも、その結果、自らがいま宰相の座にあることも、国民が白痴だからだということになりはしないか。
(阿比留瑠比)