【ソウル大澤文護】聯合ニュースは6日、中国と北朝鮮国境を流れる鴨緑江で3日夜に北朝鮮警備隊が中国の密輸船を銃撃し、中国人2人が死亡、1人が負傷したと報じた。
報道によると、密輸船は北朝鮮側の仲間の手引きで鴨緑江下流の北朝鮮・新義州付近に接近しようとしたところを北朝鮮警備兵に見つかった。銃撃された3人は中朝国境で有名な密輸グループで、北朝鮮の銅を密輸しようとしていた模様だ。現地消息通は「通常は北朝鮮警備隊もわいろを受け取って(密輸を)黙認していた。北朝鮮警備隊が銃撃を加えるのは極めて異例」と報じている。
北朝鮮の国境警備隊は脱出を図る自国民の取り締まりが主な任務で、小銃などを持っているだけだったが、3月の韓国哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没事件で南北間の緊張が高まって以来、大砲などの重火器を装備し始めたという。国境警備隊を有事の際の兵力として使用するための訓練の意味合いも強いとみられている。
毎日新聞 2010年6月7日 10時27分(最終更新 6月7日 10時38分)