現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 政治
  4. 国政
  5. 記事

3回落選、挫折重ねた菅首相 遍路始め「イラ菅治った」(1/2ページ)

2010年6月9日5時23分

印刷印刷用画面を開く

このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

図:  拡大  

写真:2008年10月26日、かっぽう着姿で「政権交代」を訴える(右から)菅伸子さん、鳩山幸さん、羽田綏子さん(羽田元首相夫人)=東京都豊島区巣鴨、遠藤真梨撮影2008年10月26日、かっぽう着姿で「政権交代」を訴える(右から)菅伸子さん、鳩山幸さん、羽田綏子さん(羽田元首相夫人)=東京都豊島区巣鴨、遠藤真梨撮影

 お遍路で人生修養し、囲碁で脳を活性化、自宅では妻と政治談議――。製造業の会社員の家庭に生まれ、議員になる前も、なってからも挫折を重ねた菅直人首相(63)は、これまでの自民党出身の首相とはかなり毛色が異なる。

 小泉純一郎氏、安倍晋三氏、福田康夫氏、麻生太郎氏、そして鳩山由紀夫氏。ここ5代の日本のリーダーはみな、父や祖父が首相や閣僚を務めた政治一家の出。地盤(後援組織)・看板(知名度)・かばん(資金)とは無縁の徒手空拳で国政をめざし、初挑戦から衆院と参院で3連敗。それでもあきらめず、とうとう宰相の座に上りつめた。

 自社さ政権での入閣をへて、民主党代表になった菅氏が四国八十八カ所巡礼に出たのは2004年。年金未加入問題で代表辞任した後だった。

 頭を丸め、「自分を見つめ直したい」と1番札所から回り始めた。その後も合間を見ては歩き続け、直近に出かけたのは08年6月。53番札所の円明寺(松山市)にまで達している。

 遍路を始めて「人間がまるくなった」というのが周囲の評価だ。自身もその効用を認め、昨年8月の高松市での演説では「『イラ菅』が治ったのも四国のおかげかもしれない」と語った。

 趣味は囲碁。山口県宇部市で過ごした少年時代に始めた。近所のおじさんから教えてもらったのがきっかけだ。最近はインターネット対局に凝っており、深夜の帰宅後もパソコンに向かう。遊説先に持ち込んだノートパソコンで対局することも。

 03年の民主、自由両党の合併前には、自由党党首だった小沢一郎氏と対局を重ねたことが知られている。この1月にも小沢氏と対局する計画があったが、「政治とカネ」をめぐる事件のあおりで立ち消えになった。

 菅氏を陰に陽に支えてきたのが1歳年上の妻、伸子さん(64)だ。夫婦そろって議論好き。伸子さんの口癖は「私を説得できない政策は、有権者も納得しないわよ」。

前ページ

  1. 1
  2. 2

次ページ

PR情報
検索フォーム

おすすめリンク

米軍普天間基地問題で、「訓練先」として狙われる全国の赤字空港。その現状を探る。

首相ツイッターが実現した舞台裏には、「ツイッターの力」をアドバイスした人物がいた。

竹下登氏、青木幹雄氏ら大物政治家を排出した「保守王国」、出雲。「保守」とは…


    朝日新聞購読のご案内
    新聞購読のご案内 事業・サービス紹介