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追及─ペット流通のブラックボックス

犬オークションの現場

AERA 2010年5月31日号掲載) 2010年5月28日(金)配信

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ネットでは「1円」から

 オークション業者が危機感を抱き始めているのも事実だ。PARKでは加盟社間で悪徳ブリーダーの情報を交換し、違法営業などが見られるようなら「取引停止」や「除名」といった処分を下すようにもしている。加盟業者の中には、そうして会員を厳選した結果、会員数を約1000から約350まで減らしたところもある。また、ペットショップで売れ残った犬を集めたオークションを開催するなどの工夫も始めている。

 業界の自浄作用が機能し始める一方で、野放し状態になっているのがネット上に存在するオークションだ。ヤフーや楽天が犬や猫のオークション出品を禁止する中、その代表的な存在になっているのが、急成長しているネット企業ディー・エヌ・エー(DeNA)の「ビッダーズ」だろう。常に数百匹の子犬が出品されている。なかには「1円」から入札できるケースもある。動物取扱業の登録さえしていれば出品できる上、幼齢犬の販売についての規制もない。

 本誌ではDeNAに対して、幼齢犬販売の問題、ネット上で生体を取引することの問題、移動時に生じる健康管理の問題、動物愛護についての考え方などを文書で質問した。

「場の提供者として、法令を遵守し運営を行うのが当社の基本的な立場であり、その運営において諸々の施策を実施しています。また、法令等の見直しがあればそれに基づき運営のあり方の変更も検討していきます」

 という回答だった。

編集部 太田匡彦

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