追及─ペット流通のブラックボックス
犬オークションの現場
(AERA 2010年5月31日号掲載) 2010年5月28日(金)配信
欧米は8週齢規制
こうした研究成果や研究者らの経験を積み重ねた結果、米国やドイツなどでは8週齢(56日)未満の子犬の販売が規制されている(左の表)。
だが日本では法的な規制がまだない。PARKは自主規制で「40日未満の幼齢犬は出荷禁止」としている。また、前出の日本最大のオークションでは、規定で「出品生体は原則生後40日以上」とし、「生後36日目以上40日未満の生体については審査官の判断により出品の良否を決める」と定めており、
「肉体面の成長と精神面の成長は同時に進むから、生体個々の肉体的な成長度合いを慎重に確認することで問題は避けられます。6週齢でペットショップに渡るのが適切なペースだと考えている」(同社幹部)
ただ、こうした中で実は日本でも遅ればせながら、11年度の動物愛護法の見直しに向けて「8週齢規制」が現実味を帯びてきている。
「幼齢犬販売の問題は最大の議題になる。親から引き離すのが8週齢以上となる方向で検討したいと考えている」(環境省動物愛護管理室)
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