本文へジャンプします。



文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大
※スタイルシートを有効にしてご利用ください


追及─ペット流通のブラックボックス

犬オークションの現場

AERA 2010年5月31日号掲載) 2010年5月28日(金)配信

7ページ中 3ページ目

前のページ | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 次のページ

悪徳ブリーダーも利用

 今年3月、化製場法違反(無許可飼養)と狂犬病予防法違反(予防注射の未実施など)の容疑で経営者が逮捕、書類送検された「ペットショップ尼崎ケンネル」(化製場法違反は起訴猶予)。10年以上にわたり違法営業を続け、売れ残った犬を6年間で200匹以上、尼崎市に引き取らせ、殺処分させてきた。業者が利用していたのが、大阪府内のオークションだ。このオークションの経営者はいう。

「生体管理は適切で、いい犬を作出していた。しかし法律は二の次になっていたようだ。違法営業をしていることには気づきませんでした。事件が発覚してすぐ、1年間の出荷停止処分にしています」

 問題発覚後も悪徳ブリーダーがビジネスを続ける。そんな事例も今年4月まで、あるオークションを舞台に起きていた。

 毎週月曜日に開催されるこのオークションは多いときには1000匹もの子犬、子猫が取引され、日本最大といわれる。そこで子犬を売っていたのが、茨城県内で約10年前からブリーダーをしていた70代の夫婦だった。

 このブリーダーの動物虐待とみられる行為が明らかになったのは昨年夏のこと。2度にわたり計約20匹の犬を茨城県動物指導センターに捨てに来たことなどで発覚した。動物愛護団体の関係者らがブリーダーを訪問すると、鉄骨2階建ての建物からは吐き気がするほどの悪臭が漂っていたという。そこには金属製の網カゴが2段重ねにぎっしりと並べられ、約100匹の犬と約60匹の猫が飼われていた。なかには繰り返し行われた帝王切開の跡が膿んでいる犬や、ケガした足を放置され第一関節から先が腐っている犬もいた。

続きを読む : ビジネスモデルに問題

7ページ中 3ページ目

前のページ | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 次のページ


バックナンバー記事


掲載誌別に見る



-PR-

注目ニュース

記事提供雑誌

AERA 最新号表紙

AERA

最新号

AERAのホームページ


推奨画面サイズ
1024×768 以上

  • Copyright (C) 2010 朝日新聞出版 記事の無断転用を禁じます。/各記事のタイトル・本文・写真などすべてのコンテンツの著作権は、それぞれの配信社、またはニフティ株式会社に帰属します。


このキーワードの