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口てい疫 車を介し持ち込みか

6月8日 0時0分

家畜の伝染病「口てい疫」の問題で、家畜の移動制限などが解除された宮崎県えびの市について、農林水産省の専門家チームが現地調査を行い、家畜や餌を運ぶ車を介してウイルスがえびの市に持ち込まれた可能性があるという見方を示しました。

宮崎県西部のえびの市周辺では、新たな感染が確認されず、口てい疫のウイルスも残っていないとして、今月4日、37日ぶりに半径10キロ以内の家畜の移動制限と半径20キロ以内の搬出制限が解除されました。これを受けて農林水産省は、研究者など専門家のチームを7日、えびの市に派遣し、口てい疫が発生した農家から聞き取りをして、感染経路や感染の拡大を防いだ要因を調べました。調査のあと、専門家チームのメンバーで動物衛生研究所の津田知幸企画管理部長が、記者会見し、「えびの市で最初に口てい疫が発生した農場は、県東部の川南町の発生農場と家畜や餌を運ぶ業者の車が同じで、関連性が疑われる」と述べ、車を介してウイルスがえびの市に持ち込まれた可能性があるという見方を示しました。そのうえで、感染の拡大を防止できた要因として、早期発見とすばやい処分、それに消毒を徹底したことを指摘しました。また、津田部長は、現在も感染が続く県東部について「ワクチン接種の効果が出てきたとみられるが、依然、ウイルスが残っている」として、さらなる対応を求めました。