御巣鷹荒らし頻発、短冊や千羽鶴切り刻む
日航ジャンボ機が墜落した群馬県上野村の「御巣鷹の尾根」で今月3日、遺族らがメッセージを記した短冊と千羽鶴が切り刻まれているのが見つかるなど、「昇魂之碑」の周辺を荒らす行為が頻発していることがわかった。
8月で事故から四半世紀を迎えるのを前に、遺族は心ない仕打ちに胸を痛めている。
碑は、山中の日航機が墜落した地点に立ち、周囲には犠牲者の墓標が並ぶ。月命日の12日などには遺族らが多く訪れ、慰霊の言葉をつづった短冊を「鎮魂の鈴」とともに棒に結わえつける。今月3日朝、墓標に供えられた千羽鶴は風雨を避けるビニール袋が破られたうえ、ひもが何か所も切られて地面に散乱していた。短冊は、33枚が切り落とされていた。
ふもとから週3回ほど通う管理人の黒沢完一さん(67)によると、心ないいたずらは2007年末頃から目に付くようになった。特に今年はスナック菓子をばらまいたり、中腹の駐車場で傘を燃やしたりするなど十数件が確認された。5月には、遺族の神経を逆なでするような言葉を書き付けた短冊3枚も見つかった。
事故で肉親を亡くした女性は「人間としてやって良いことと悪いことが分からない、かわいそうな人だとさえ思う。25年がたち、これから頑張っていこうと思っているところに、新たな悲しみが増えてしまう」と憤りをあらわにする。
黒沢さんは「こんなひどいことは今までなかった。今後も続くようなら、警察に届け出ることも考えている」と話している。
御巣鷹への登山者は、08年と09年に事故を題材にした映画が公開されたこともあって増加。開山日の4月29日から5月末までの登山者は約700人で、07年同期の約1・5倍だった。
- 日本航空123便墜落事故とは (goo Wikipedia記事検索)
- 特集−御巣鷹の真実 (時事通信社)
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