英BPのビデオカメラが27日撮影した油漏れ部分の映像。「トップキル作戦」の一環で、工具をはさんだロボットアームが作業を進めた=ロイター
米メキシコ湾で26日、「トップキル作戦」のために集まる作業船=AP
【ニューヨーク=田中光】米南部ルイジアナ州沖のメキシコ湾で起きた原油流出事故をめぐり、国際石油資本の英BPを始めとする対策本部は29日、壊れた海底の安全弁に大量の泥状の物質などを流し込んで、流出を止める「トップキル作戦」が失敗したと発表した。「成功率は60〜70%」とされていたが、失敗の詳しい原因は分かっていない。
今後、流出を止めるには、救助井を掘削するしかなく、完成は8月までかかるとされる。それまでの間、流出し続ける原油の全量を確保するのは不可能で、環境汚染は悪化の一途をたどる。