そして、わたし、総理大臣としての仕事は何なのか。この間、テレビなど見ますと私が任命した閣僚や党の新しい役員が、それぞれマスコミの皆さんの取材を受けていろいろな発言をしているわけです。どうですか皆さん。私よりも10歳も20歳も若い民主党の閣僚や党役員の顔を見て、声を聞いてこんな若手が民主にいてなかなかしっかりしたこと言うじゃないか、なかなかこれならやってくれそうではないか、そういうふうに思っていただけたのではないでしょうか。
私は鳩山さんと共に1996年に旧民主党をつくり、98年に新たな民主党、初代の代表となりました。その後、小沢前幹事長の率いる自由党と合併して、今の民主党になったわけですが、そこにそうした人材が集まってきたことがうれしいとともに、自信を持って今申し上げたような日本の改革を推し進めることができると思っています。
民主党に集ってきた皆さんは、私も普通のサラリーマンの息子でありますけれど、多くはサラリーマンやあるいは自営業者の息子で、まさにそうした普通の家庭に育った若者が志を持ち、そして努力をし、そうすれば政治の世界でもしっかり活躍できる、これこそが本来の民主主義のありかたではないでしょうか。
そのみなさんとともに、このような課題に取り組んでいくうえで私の仕事は一つの方向性をきっちりと明示し、そして内閣、あるいは党をその方向で議論するところは徹底的に議論をして、みんなが納得したうえでその方向にすべての人の力を結集していく、そのことが私の仕事だと考えている。
総理になったからには、もうあまり個人的な時間はとれない。本当なら53番札所まできているお遍路も続けたいところだが、今しばらくはそれを後に延ばしても、ある意味では官邸を中心に、これこそが修行の場だという覚悟で、日本という国のため、さらには世界のために私のあらん限りの力を尽くして良い日本を、良い世界をつくるために全力をあげることを国民の皆さんにお約束して、私からの国民の皆さんへのメッセージとさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
2010年6月8日