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“反小沢派”枝野幹事長 折り合いがカギ

民主党の両院議員総会で新執行部体制が発足し、気勢を上げる菅代表、枝野幹事長(左)
民主党の両院議員総会で新執行部体制が発足し、気勢を上げる菅代表、枝野幹事長(左)
Photo By 共同

 民主党は7日午後、両院議員総会を開き、幹事長に枝野幸男氏(46)を充てるなど党役員人事を承認、菅直人代表(新首相)の下での執行部体制が発足した。枝野氏が小沢一郎前幹事長批判の急先鋒(せんぽう)だけに、総会では小沢氏に近い中堅議員らは拍手をせず、不快感をあらわに。新幹事長の手腕に期待が集まる一方、早くも調整力に疑問の声も上がっている。

 枝野氏は両院議員総会後、党本部で会見し「重責を重く受け止めている。不安でいっぱいだが、しっかり責任を果たしたい」と決意を述べた。

 弁護士出身で93年に日本新党から衆院選に出馬し初当選。民主党政調会長、憲法調査会長などを歴任したオールラウンドの政策通で、党内きっての論客として知られる。

 政府の「事業仕分け」では統括役として存在感を発揮し2月に行政刷新担当相に就任。同僚議員らからは「とにかく頭が切れる」と評価が高く「将来の首相候補」との声も。民主党の横粂勝仁衆院議員は「党運営は分かりやすいものになる」と期待を寄せた。

 一方で、調整能力は疑問視する声が多い。小沢氏が自民党幹事長に就任した47歳より1歳若い年齢で巨大与党を束ねることになったが、「剛腕」と言われた小沢氏同様、自分の考えに絶対的な自信を持ち、周りとしばしば対立。菅氏もこの点は不安を抱き、枝野氏の孤立化を警戒している。

 今回の党人事は、夏の参院選を目前に控え、「政治とカネ」問題を抱える小沢氏と距離を置く議員を積極的に起用するなど、「脱小沢」の姿勢を明確にした。中でも枝野氏は、小沢氏批判を繰り返してきた「反小沢の急先鋒(せんぽう)」。そのため小沢グループを中心に「枝野幹事長ショック」はくすぶり続けている。菅氏は7日、党運営円滑化のため、小沢氏に近い輿石東参院議員会長に代表代行を要請するなどしたが、受け入れられなかった。

 党内最大勢力である小沢グループとの折り合いに幹事長職の成否がかかる。枝野氏は会見で小沢氏について「学ぶべき点が多い」と持ち上げ「引き継ぎのためごあいさつに伺いたいと伝え、調整していただいている」などと低姿勢をアピール。小沢氏の衆院政治倫理審査会出席に関しても「幹事長辞任で政治的けじめをつけている。法的責任については個人としての防御権があり、一定の配慮をしないといけない」と慎重な考えを示した。

 中学、高校では合唱団で活躍し、中学時代には合唱の全国コンクールで優勝した経歴の持ち主だが、党を束ねてハーモニーを響かせられる…?

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年06月08日 ]

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