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投魂マエケン 2試合連続完投で7勝、防御率トップ '10/5/21

ソフトバンク―広島1回戦(広島1勝、18時1分、ヤフードーム、33277人)

広 島100301020―7
ソフト000000001―1

▽勝 前田健10試合7勝2敗
▽敗 大隣9試合1勝6敗
▽本塁打 前田智2号(2)(陽耀勲)

 ●…広島の前田健が2試合連続完投でリーグトップに並ぶ7勝目。連続完封は逃したが、無四球で1失点。打線は一回に栗原が先制打。四、六回は小窪の連続適時打で加点し、八回は前田が2ランを放った。ソフトバンクの大隣は5連敗。

 ▽無四球1失点 連続完封は逃す

 マウンドで顔をしかめる姿が、まさに前田健の「向上心」を表していた。「やらかしました。完封したかった」。2試合連続完封が目前だった九回1死一塁、伏兵高谷に右翼線へ適時二塁打を浴びてしまう。18回ぶりの失点を、まるで敗戦投手のように悔しがった。

 八回までは完ぺきだった。「直球も変化球もコーナーに決まった」。特に点差が開いた後の四〜八回、出した走者は失策と単打の2人だけ。試合の流れを引き寄せていただけに、最後の1失点は細心の注意が足りなかった。

 目指すべき男と出会ったばかりだ。15日の日本ハム戦で投げ合ったダルビッシュ。見入ったのは走者一塁で併殺を狙う投球術だった。「ゴロを打たそうと球を動かしていた。ピンチでギアを上げるのは僕もできるけど、ピンチを広げないことが大事だと感じた」。話す機会はなかったが、球界屈指の右腕から確かに教わった。

 「いつかあのレベルに達しないといけない」。この日の八回までは、走者一塁で迎えた6人の打者には安打を許さなかったが、最後に打たれた。ハーラートップタイとなる7勝目に、また一つ学んだ。(五反田康彦)

【写真説明】【ソフトバンク−広島】完封は逃したものの、1失点で完投した前田健(左)。石原と笑顔で引き揚げる(撮影・高橋洋史)




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