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2010年6月7日(月) 19:30 |
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豊島、公害調停成立から丸10年
67万トンの産廃が不法投棄され、現在も撤去・処理事業が続く香川県の豊島。 全国初の産廃をめぐる公害調停が成立して丸10年、6日、記念集会がありました。 産廃処理が進む一方で、島は新たな課題も抱えています。
自動車解体ゴミ、シュレッダーダストなどの産廃が不法投棄された香川県豊島。 住民おかまいなしで島に運び込まれた産廃は、67万トンに及びました。 豊かな島を取り戻そうという豊島住民の粘り強い運動が続きました。 住民運動は、最終的に、公害調停成立という形で実を結びました。 公害調停成立から、6日で丸10年。 67万トンのうちの30万トンは、まだ処理できていません。 記念集会に集まる島の住民に高齢化が目立ちます。 10年前の調停成立時には、700人で埋まった小学校体育館。 6日集まったのは、200人でした。 真鍋知事は、調停成立当時、豊島住民会議の議長を務めていた安岐登志一さんの墓参りをしました。 住民と県の関係が、『対立』から『協力』へと大きく舵がきられた日です。 安岐さんは、調停が成立した翌年2月に亡くなりました。 かつて、産廃を積んだトラックが、わがもの顔で行き来した不法投棄現場への道は、変わっていません。 不法投棄現場近くに、知事や住民の手でオリーブの木が植えられました。 産廃は完全撤去に向けて進んでいます。 しかし、高齢化の波を受ける島にあって、その後の跡地利用、島の活性化については、まだ視界が開けないというのが現実です。
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