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【ゴルフ】

甲田良美がプロ初V

2010年6月7日 紙面から

◇リゾートトラストレディス<最終日>

 ▽6日長野県・グランディ軽井沢GC(6458ヤード、パー72)▽晴れ、気温24度、風速1メートル▽賞金総額7000万円、優勝1260万円▽52選手(うちアマ1人)▽観衆4201人

 昨年プロテストに合格した甲田良美(27)=TOSHIN=が、8バーディー、2ボギーの66と猛チャージ。通算14アンダーで混戦から抜け出し、2位に3打差つけてツアー初優勝を飾った。日本人選手の初Vは08年11月の服部真夕以来1年7カ月ぶり。度胸満点のニューヒロイン誕生だ。

 誰もが予想しない結果だった。レギュラーツアー参戦20試合目、過去最高成績は3月のヨコハマタイヤPRGRでの17位。今季12戦で予選通過がたった3度のルーキー・甲田が、優勝をかっさらった。

 「本当にすごくうれしい。自分のベストスコアで回ることができて優勝なんて」。前半3バーディーを奪ってトップに躍り出た。12、13番で連続ボギーをたたいたが、「いつもと同じことをやろうと気持ちを切り替えたら、体が動くようになった」という。終盤5ホールで4バーディーを決め、余裕の3打差V。最後まで見なかったリーダーボードを確認して、一気に涙があふれた。

 自称「前向きすぎて、結局どっちが前だか分からなくなる」ほど、前向きな性格。ゴルフを始めたのは18歳と遅いが「だからゴルフ歴はジュニアからやってる20歳前後の子と同じくらい。気持ちは18歳です」。

 内野手で4番打者だったソフトボール時代には「上野由岐子さんと同学年で、対戦したことがある。ファウルチップしか打てなかった。でもバットに当たるだけでありがたいと思ってた」。その上野がこの日偶然コースに来ていたことを知ると「本当ですか? 会いたかった。ま、向こうは私のこと覚えてないと思うけど」と笑った。ソフト仕込みの筋力と体のキレが、鋭いショットの原動力。「負けず嫌いの勝ちたがり屋」は、まだまだ進化しそうだ。 (月橋文美)

 

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