【福岡】カネミ救済法案 見送りに

06/07 18:52 更新

政局の混乱は成立の可能性があった法案を先送りさせることにもなりました。発生42年。カネミ油症救済法案もその一つです。宿輪さんは、「今国会で救われるものと信じておりました。しかし法案さえも提出されませんでした。」と話しています。鳩山総理辞任の2日後、東京で開かれた被害者の緊急集会。今国会での救済法案見送りに会場は失望と怒りに包まれました。下田さんは、「下の子は今11歳です。でも怖いことに永久歯が2本生えていません。深刻な私たちの体を国はこれまでずっと見捨ててきました。国に救済してほしい、全被害者が全部思っています。」と話しています。カネミ油症の救済法案をめぐっては、3月、患者らが民主党幹事長室に今国会での成立を求めて陳情。党内では医療費を国が負担することなど、議員立法による法律が検討され、救済機運が高まっていました。下田さんは、「正直言って悔しいです。悔しいですけど次に期待をかけるのを私は今度以上に期待をかけておりますので。」と話しています。宿輪さんは、「私たちは普通に家で食事をしただけです。ただそれなのにこのような被害に遭っているわけです。本当にここに国の救いがない、ゼロです、カネミ油症被害者にはゼロなんです。」カネミ油症の被害者は1万人以上とされていますが、国からの支援は一切ありません。被害者らは次の国会でこそ、と、決意を新たにしています。