口てい疫 食肉用の出荷進まず
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口てい疫 食肉用の出荷進まず

6月8日 4時38分

宮崎県で続く家畜の伝染病「口てい疫」の問題で、国は、感染の拡大を防ぐため、一定の地域で飼育されている牛や豚を食肉用に出荷するよう呼びかけていますが、販売先が決まらないなどの事情もあって出荷を見合わせる農家が多く、地元の食肉処理場もこの5日間、稼働していないことがわかりました。

宮崎県東部での口てい疫の感染拡大を防ぐため、国は、発生地を起点に10キロから20キロまでの地域について、いったん牛や豚がいない状態にする対策を示し、子どもを産むための母牛や母豚を除いてすべて食肉用として出荷するよう農家に呼びかけています。このため発生地から10キロ圏内の移動禁止区域にある都農町の民間の食肉処理場が先月31日に特例で再開されましたが、宮崎県によりますと、処理場が稼働したのは、今月2日までの3日間だけで、それ以降、7日までの5日間は農家から家畜の持ち込みがないということです。対象地域の農家は、圏外に家畜を持ち出せないため都農町の食肉処理場などを利用することになっています。出荷がない理由について宮崎県は「この食肉処理場を初めて利用する農家も多く、出荷してもなじみの流通ルートから外れて販売先がなかなか決まらないため、見合わせているようだ」と説明しています。対象地域で飼育されている出荷適齢期の家畜、およそ3000頭のうち実際に出荷されたのは、90頭にとどまっており、今後、適齢期前の家畜を含めてどのように対策を進めるかが課題になっています。