ワクチン接種の家畜 処分進む
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ワクチン接種の家畜 処分進む

6月5日 19時25分

家畜の伝染病、口てい疫の問題で、宮崎県は感染の拡大を防ぐため、発生地から半径10キロ以内のワクチンを接種した家畜の処分を5日から始めました。感染の疑いが出ていない家畜の処分は、これが初めてです。

宮崎県は、口てい疫の感染が止まらないため、先月22日から、発生地から半径10キロ以内で飼育されている牛や豚を対象にワクチンの接種を行いました。ワクチンを接種すると、家畜に免疫ができるため、感染しても体内でウイルスが増えにくくなり、感染が広がるスピードを下げることができます。この間に、家畜の処分などの対策を進め、感染の拡大を抑え込むのが国や県のねらいです。一方、ワクチンを接種した家畜は、口てい疫に感染した家畜と区別しにくくなるため、市場に出荷するのは難しく、最終的には処分しなくてはなりません。このため、宮崎県は5日からワクチンを接種した家畜の処分を始めることになり、作業を担当する日向市の職員らが、朝農場に向けて市役所を出発しました。5日は、日向市の畜産農家1軒の豚およそ600頭が対象で、担当者は、処分の前に、畜産農家に対して、家畜の購入時の価格に飼育日数などを加算する評価方法を説明したうえで処分を行いました。感染の疑いが出ていない家畜の処分は、これが初めてです。宮崎県によりますと、ワクチンを接種したうえで処分される家畜は、8つの市と町のおよそ9万2000頭で、今後、日向市以外の自治体でも、準備が整いしだい処分を行うことにしています。