地震:中国のチベット族自治州でM7.1 67人が死亡

2010年4月14日 11時9分 更新:4月14日 13時7分

 【北京・浦松丈二】中国地震局によると、14日午前7時49分(日本時間同8時49分)、中国西部の青海省玉樹チベット族自治州でマグニチュード(M)7.1の地震が発生した。震源は同州の中心都市、玉樹県付近で深さは約33キロ。中国中央テレビによると、少なくとも67人が死亡した。同県では住宅の8割以上が倒壊しており、被害がさらに拡大するのは確実。付近では午前5時39分(同6時39分)にもM4.7の地震があったほか最大M6.3の余震が続いている。

 被災地は省都・西寧から約800キロ離れた標高約4000メートルの山間部。同州は人口約27万人で、チベット族が97%を占める。震源に近い玉樹県は人口約8万人。

 中央テレビの映像によると、震源地周辺では倒壊した建物のがれきの上で救助活動が続いている。住民多数が下敷きになっている模様。チベット伝統の日干しれんが造りの住宅が多く、倒壊被害が広がったという。

 同州共産党委員会の卓華夏副宣伝部長は「住民多数が倒壊した家屋の下に埋まっており、救助活動を進めている。病院に運ばれた人もいる」と話した。地震発生直後に600人の災害救助隊が現地入り。隣接するチベット自治区などからも災害救援隊が急派された。

 青海省を含む中国西部地区では、中国標準時ではなく生活に合わせた独自の時間を採用しており、地震発生は午前5時49分。多くの住民が就寝中だった。一方、約2時間前に発生したM4.7の地震で家屋の外に出ていた一部住民は難を逃れたという。

 中央テレビによると、同県中心部の公園にある塔も倒壊。震源地に近いダム1基に亀裂が入っており、関係者が放水などの緊急措置を取っている。

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