宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、政府の現地対策本部長の山田正彦前副農相は7日、ワクチン接種した農家への補償を国が全額負担する意向を明らかにした。
今月施行された口蹄疫対策特別措置法は国の費用負担を「全部または一部」と規定しており、全額国庫負担との明記はないが、辞意表明直前に宮崎入りした鳩山由紀夫前首相は、農家の経営再建に向け「万全を期す」と約束していた。
県は「財源は全額国庫で賄われるべきだ」との主張を繰り返しており、先月31日、農家への損失補償など総額約426億円の一般会計補正予算案を発表している。
東国原英夫知事は、特措法に地方の一部負担の余地が残されていることを懸念。6日、山田前副農相に対し、改めて国の全額負担を要望していた。【石田宗久】
毎日新聞 2010年6月7日 11時59分(最終更新 6月7日 12時02分)