7日の東京外為市場では一時、ユーロが対円で1ユーロ=108円10銭をつけた。前週末の終値より5円近く急落し、2001年11月以来の安値となった。ハンガリーの財政不安が伝わり、欧州金融機関の損失が拡大するとの懸念が広がった。ユーロは対ドルでも売られ、一時1ユーロ=1.1876ドルまで下落した。
前週末の米株安を受けて日経平均株価が大幅に下がり、投資家がリスクを取りづらくなるとの見方も広がった。このためユーロや豪ドルを売り、比較的安全な通貨といわれる円を買い戻す動きが目立っている。
円は対ドルでもつれ高となった。一時1ドル=90円97銭をつけ、前週末の終値より2円近く上昇した。5月の米雇用統計が市場の予想を下回ったことで、円がドルに対しても買われた。
日本の大手輸出企業の想定為替レートは1ユーロ=120円台が中心。トヨタ自動車やソニーが125円、日立製作所が120円で、現在の水準より10円以上の円安・ユーロ高に設定している。いまのユーロ安が定着すれば企業収益を下押しし、日本経済の回復を阻害する要因になりかねない。
市場では「企業が急速な円高・ユーロ安に対応しきれていない可能性がある」との声も出ている。ユーロを売りそびれている輸出企業の売りが膨らめば、ユーロ安に拍車がかかる可能性もある。
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| 日経平均(円) | 9,520.80 | -380.39 | 7日 大引 |
|---|---|---|---|
| NYダウ(ドル) | 9,939.68 | +7.71 | 7日 10:38 |
| 英FTSE100 | 5,072.83 | -53.17 | 7日 15:38 |
| ドル/円 | 91.77 - .80 | -0.93円高 | 7日 23:32 |
| ユーロ/円 | 109.56 - .58 | -3.48円高 | 7日 23:32 |
| 長期金利(%) | 1.225 | -0.040 | 7日 15:14 |
| NY原油(ドル) | 71.51 | -3.10 | 4日 終値 |
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