まったくついていっていません
とにかくコメントがつきすぎたので、(2)を作ります
感情的ではない冷静な議論でお願いします
なお、罵倒でしか議論できないかたがおられた場合は、消していきます
この前は
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1256740025
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この記事に対するコメント[320件]
1. yurippe — April 3, 2010 @13:34:08
言葉尻を捕らえた書き込みしかしない人とか、技術なんやらさんのように、俺はわかっているといった感じで人を見下した発言をする人は、なんとかしてくださいね。
さて、先のエントリの最後でweathermanさんが「警告家」という言葉を出していましたが、米国でのディベートをYouTube で見ましたが、科学的にまだ議論の余地がある人=懐疑論者、危機を煽る人=警告家、と使い分けてディスカッションしているのが印象的でした。こちらのエントリでも、そんな感じでわけたらいかがでしょうか?
懐疑論を展開する人の主張の中で、部分的に???というところもあるように見えますが、全部がおかしいわけでもないですしね。同様に、CO2を中心に考えている人たちの主張も???なところありますし、さらにアル・ゴアのような扇動的な手法を使う人もいます。いわゆる警告家ですね。
私は専門的な議論ができる素養はありませんが、扇動的な警告家が政治的に動き、そりゃないでしょ、と強い反論をした人の一部で、これまた扇動的な言動がでてきて、後は瑣末的なところに入って、大迷走・・・・というように見えます。
http://www.youtube.com/watch?v=7KpkB3wAy2w&feature=newsweather
こういう恣意的な編集を見るにつけ、メディアの問題も大きいのでしょうね。まとまりなくてすみません。
2. NiKe — April 3, 2010 @13:56:52
ところで個人的には、動画リンクを見ただけで萎えます。
3. Isshocking — April 3, 2010 @13:46:38
別もできるでしょうが、匿名自由参加のブログであれをやっても、レッテル貼り合戦になるだけではないですか。
ブログのコメントはもともと玉石混交にしかならないわけですし。
「黒木のなんでも掲示板」のピリピリした管理も捨てがたいものがありますが、きくちさんの緩い管理もいろんな人の表現パターンが読めて、結構ためになりますよ。
暴言や罵倒の書かれたコメントは、仮にそれ以外の内容が正しくても消す方向です。
>http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1256740025#CID1270254797
>理解されていないようですが、違いがあると主張しているのは、IPCC(気象庁)の炭素循環模式図のほうですよ。
いいえ。それは常識的に収支の話をしているのです。
>fdcb2100は違いがないと考えて、見かけとしての計算を示したものです。
それがあなたの言うところの「見かけ派」なのであれば、確かに「見かけ派」はこの場には居ないでしょう。僕には、そのような計算にいったい何の意味があるのかさっぱりわかりません。
ではfdcb2100さんは、http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1256740025#CID1270127818
6. masudako
— April 3, 2010 @17:09:06
「地球温暖化懐疑論批判」という出版物、およびそれのもとになった明日香さんを中心として作られた文書は、温暖化問題を無視あるいは軽視する議論を批判することに的をしぼりました。それでも、懐疑論と一括されがちなものが実は多様なので、だいぶ長くなりました。
また、2010年にはいってから、わたし個人が別のブログなどに書いたものも、温暖化懐疑論批判に近いものが多くなってしまいました。IPCCおよび気候研究者に関する誤解に基づくとしか思えない否定的風評がこのところあまりに多く、正しい(とわたしが思う)情報を知ってもらいたいと思うからです。否定的風評がはやる背景として、脅威論と科学的議論の区別がつきにくいことがあることは承知しており、そちらの対策もしなければいけないと思っています。
脅威論に関する知識の整理がまだできていませんが、さしあたり、英語圏ばかりですが、次の例をあげておきます。
- ラブロック(James Lovelock)はフロンなどの観測およびガイア論の提唱という偉大な業績のある科学者ですが、2006年以後の著作での温暖化に関する議論は極端な脅威論です。今90歳ですので、記憶違いがたくさんあるのもやむをえないかと思います。
- オーストラリアの生物学者フラナリー(Tim Flannery)の著作は、もっともなところもありますが、脅威論に行き過ぎているところもあると思います。
- アメリカの気候モデル研究者ハンセン(James Hansen)は、今でも査読済み学術論文ではいい仕事をしていると思いますが、最近の一般向け著作での発言は脅威論に行き過ぎていると思います。彼の同業者がみな同じように考えているわけではありません。
7. かいもの — April 3, 2010 @22:14:25
それともIPCCは『石油が枯渇した後は石炭主流になる』と予測しているのでしょうか?
それともIPCCは『石油は枯渇しない』と予言しているのでしょうか?
100年先を予測する場合には必ず想定しなければいけない内容だと思うのですが、IPCCはどのように予言しているのでしょうか?
8. normed_vector
— April 3, 2010 @22:33:03
Pachauri: the real story behind the Glaciergate scandal - Telegraph
http://www.telegraph.co.uk/comment/columnists/christopherbooker/7062667/Pachauri-the-real-story-behind-the-Glaciergate-scandal.html
Pachauri fails to get UK support over 'unsubstantiated' climate report claims
http://www.guardian.co.uk/environment/2010/feb/01/rajendra-pachauri-ipcc-claims
拠りどころを失った温暖化対策法案 IPCC崩壊 それでも25%を掲げ続けるのか WEDGE infinity(ウェッジ)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/843
それにしても、学生のレポートやグリーンピースの報告書が用いられてしまうのは、やはり奇異に思わざるをえません。
UN climate change panel based claims on student dissertation and magazine article
http://www.telegraph.co.uk/earth/environment/climatechange/7111525/UN-climate-change-panel-based-claims-on-student-dissertation-and-magazine-article.html
Greenpeace and the Nobel-Winning Climate Report
http://nofrakkingconsensus.blogspot.com/2010/01/greenpeace-and-nobel-winning-climate_28.html
IPCCはTARから”小氷期や中世温暖期は無かったんだろう論”を急に展開しています。その元になるのがホッケースティック曲線でした。過去の気候変動の原因が未だ解明されていない段階で、現在の気候変動の要因がどれだけ峻別できるのか、今後の研究に期待したいものです。
単に冷静に批判していただければよいと思います。
以下サイトの27〜28ページにグラフがあります。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/tyoki/sakutei2004/sakutei05/siryo2.pdf#search=
温暖化の是非とは別にエネルギー枯渇問題は、待ったなしの状態だと思います。
11. masudako
— April 4, 2010 @18:54:19
わたしはIPCCが常に正しいと思っているわけではありません。IPCCへの批判には当たっているところもあると思います。しkし、IPCCに対する誤解に基づく批判と思われるものはただしておきたいと思います。WEDGEの伊藤公紀さんの議論の納得がいかないところについては、次のところに書きました。http://blog.livedoor.jp/climatescientists/archives/1141999.html
IPCC報告書の材料は査読済み論文に限るというルールではなく、第2・第3部会ではそれ以外の文献もかなり使われています。企業の報告書も使われています。たとえば第3部会報告書のエネルギー資源の章(第3章)の参考文献にはBP (英国石油)の報告書があがっています。グリーンピースの調査報告書が使われていても、それだけで、IPCC報告書全体が信頼できないとか、環境保護運動側に偏っているとは言いきれません。
「学生レポート」とされた件、dissertationはたぶん博士論文で、監修のされかたしだいですが、ページ数の限りのある雑誌論文よりも有意義な資料であることもありえます。また、未確認ですが、IPCC報告書のその部分の主題は、気候変化の自然科学的事実としての氷の変化ではなく、気候変化の人間社会への影響のうちの山への人間のかかわりかたの変化を話題にしたところだそうです。登山家への聞き取りはそれに対する適切な研究方法でしょう。Tolさんは第2・第3部会も査読済み論文本位で行くべきだと主張していますが、これは社会科学のうちでも客観的研究方法が確立している経済学分野の研究者の意見であり、環境問題にかかわる社会科学者がみんなそう考えているわけではないと思います。
12. masudako
— April 4, 2010 @19:42:05
13. うひゃぃ — April 5, 2010 @17:33:09
ここで取り上げられている「地球温暖化懐疑論批判」は、ものすごく
中途半端な気がするのです。結局この本を読んでも信じる人は信じるし、
信じない人は信じない。態度を決めかねてる人は疑問が深まるだけ
なのではないでしょうか。
科学的知見というものは、同じ学問領域を専門とする方々の間で
議論が閉じている間は、世間に向けて結論の公開や論文の発表で
十分だと思いますが、地球温暖化の問題のように、各国の政治を
巻き込み、研究開発の枠を超えた負担を一般市民に要求するような
場合、如何にばかげた疑問であれ、丁寧に説明していく義務が
負担を要求する側に生じると考えます。
本来的にはその責を負うのは政治家のはずなのですが、各国の
政治家に、温暖化に関する議論をきちんと国民に説明する能力を
求めるのは無駄でしょう。
この本は、ある意味学者の方々が、それに答えたものと言える
のかもしれないのですが、議論の多くが、他の論文へのリファレンスを
確認する必要があるものです。予算と時間に限りがある、または
そもそも手弁当でやってるなどの制約があるのでしょうから、
著者の方々を非難することは、とてもできませんが、
この本は一般人にとっては「聖書のページが増えた」のと同じくらいの
効果しかないように思えます。
IPCCのレポートすら、概要しか翻訳されていないことも含めて、
政治(環境省?)の情報公開への姿勢に大変疑問を感じます。
ピグモンさん、ありがとうございます。
その資料見てて気がついたんだけど、P12で『石油は3兆バレルくらいあるね』と言っているにも関わらず、P9 の図のA1シナリオでは4兆バレル以上消費する事になってるよ。グラフからの概算だけど。
笑ってしまった。
15. koma — April 6, 2010 @01:43:03
現状三兆バレルくらいある、という認識の上で
将来の消費予測の一パターンとして四兆バレル消費する想定があっても
べつにおかしくはないですよね?
16. masudako
— April 6, 2010 @09:46:05
IPCC第4次報告書のうち第2部会の部は、国立環境研究所から日本語訳が出ています。http://www-cger.nies.go.jp/ipcc-ar4-wg2/
第1部会の部は、全文ではありませんが、全体の要約だけでなく各章の要約と「FAQ」までが、次の気象庁のサイトにあります。
http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/ipcc/ar4/index.html
17. うひゃぃ — April 6, 2010 @11:21:18
国立環境研究所や気象庁からも日本語訳が、出ていることは知りませんでした
。ご教授ありがとうございます。
> 「地球温暖化懐疑論批判」という出版物は、とくにこの主題に関心のあるかたに読んでいただくことを想定したものなので
興味がある人のなかで、温暖化の脅威に関して疑念を持ち始めてる人の疑念を弱めるための書物だとすれば良くできていると思います。
また門外漢である私も、日本でこの問題にかかわる人が、さまざまな制約の中で科学的に妥当だと思える議論をしているのだろうという感触を、得ることはできましたが、結局「我々を信じて任せてください」という以上の内容を読み取るのは、一般人には時間的にも知識的にもハードルが高い気はします。
18. かいもの — April 6, 2010 @16:52:06
amazonで検索すると、以下の書籍が見つかりました。
最寄の図書館にて『図書館間相互貸借で何とかなりませんか』と相談すると何とかなるかもしれません。
タイトル:IPCC地球温暖化第四次レポート―気候変動〈2007〉
編集:IPCC
翻訳:文部科学省経済産業省気象庁環境省
値段:7350円
出版社:中央法規出版
内容
<<省略>>その「統合報告書」の政策決定者向け要約、「第1~第3作業部会報告書」各々の政策決定者向け要約及び技術要約の日本語訳を1冊に。
この本厚さ2センチ以上なんですが、要約だそうです。
全部だとどのくらいの厚さになるのかな?
>結局「我々を信じて任せてください」という以上の内容を読み取るのは、一般人には時間的にも知識的にもハードルが高い気はします
これって、どこで割り切るかは別にして、どこかでは割り切らなくては成らない部分だろうと思うんですね。変な話、たとえばうひゃぃさんが自分の家を建てられるとして、耐震計算(構造計算)の計算過程まで追っかけて再計算して、「我が家は震度6でも大丈夫」なんて安心する訳にもいかないですからね(笑)。
とはいえ、「専門家だから」と任せっぱなしだと、トンデモ設計の家を手に入れる事にも成りかねない訳ですね。じゃあどうするのかというと、一般の人間が専門知識の必要なことを判断したい場合には、セカンドオピニオン、サードオピニオンを得ることくらいしか無いわけですね。
私は、悪徳商法啓発系サイトにずいぶん長い間居たんだけど、例えば訪問のリフォーム業者につけ込まれない方法は、「このままだと家が倒れますよ」と言われたら、別な工務店にも見て貰うことなんですね(笑)。
まあ、家のリフォームと違って、聞く専門家によってあっちに振れたりこっちに振れたりしている情報が多いので、セカンドオピニオン、サードオピニオンを得てもなかなか大変だとは思うんだけどね。でもそんな状態でも「自分が内容を理解しなきゃ」はやっぱり一般人のありかたとしては違う気がするのね。
なんていうかな、二酸化炭素温暖化説そのものは「だいぶん確度が上がってきたけど、まだいろいろ不完全なもの」だと思っています(なんか、何度も書いて居ますけどね:笑)。特に温暖化によってどういう問題が生じるのか、なんて部分は、まだ、だいぶんいろんな検討をしなけりゃハッキリなんてしないレベルだと思っているのね。masudakoさんも上に書かれている様に「脅威論」に対しても批判しなきゃと思っているみたいだけどね。笑い話をすると「二酸化炭素で地球が温暖化する」って説は130年くらす前に出たんだけど、その当時「温暖化して耕作面積がふえるのは良いことだ」みたいな扱いもされていた(ヨーロッパは寒冷で耕作に適さない場所も多いからね)事があるのね(笑)。
20. かいもの — April 6, 2010 @17:01:09
To : KOMAさん
究極埋蔵量の説明はここに書かれていますが
http://www.rist.or.jp/atomica/dic/dic_detail.php?Dic_Key=2258
http://home.hiroshima-u.ac.jp/er/Rres_R.html
要するに未確認埋蔵量を含んだ予測数値です。
21. かとう — April 6, 2010 @18:37:45
>興味がある人のなかで、温暖化の脅威に関して疑念を持ち始めてる人の疑念を弱めるための書物だとすれば
ちょっと違います。
昔、「買ってはいけない」って本が出たの知ってらっしゃいます?
本当はたいして危険ではないものを、ことさら危険な様に書いて、
消費者の不安を煽ったものがあって、それに対して「買っては
いけないは買ってはいけない」って本が出ました。
これはそれと同じようなもので、、温暖化問題に対して、肯定的にも
否定的にも興味がある人に対しての本ではなく、温暖化問題に対して
間違った「温暖化説は間違っている」という言説を批判しているもの
です。
温暖化問題はまだまだ研究中のものでもあり、(だからと言って、
研究が終わるまで何もしなければ、手遅れになる可能性もある。)
いろいろ解ってない事もある。そういう、正しく問題意識を持って
いる人たちも居ますが、そうではない、間違った意見(例えば、本人
の誤解とか、既に解明済みの部分を解っていないとしたりする)に
対しての批判です。
22. FC — April 6, 2010 @19:01:23
そういう視点に捕らわれないほうがいいのかも知れませんね。
少し前の記事ですが、第一人者の講演の様子を学者のたまごさんが書いています。
http://ch08371.kitaguni.tv/e205431.html
23. koma — April 6, 2010 @20:03:49
>To : かいものさん
IPCCの主張の中にその究極埋蔵量が入ってないと
とても笑えないと思うんですが。
もうひとつ阪神大震災の時の断層のずれをはるかに上回る断層ができるかもしれないのである。
このような見方は、専門家の間では暗黙の了解になっているとも思えるが、このような謙虚な見方が存在しないと感じるのが、気候変動の専門家である。懐疑派の主張で解決済みの部分などないと思う。
25. normed_vector
— April 7, 2010 @02:12:09
脅威論に対する懸念は私もあります。一例として、地球温暖化地獄絵巻は、黙示録的な未来を提示した脅しを行うカルト宗教の手口そのものと見なされても、致し方ない印象が見受けられます。
今は温暖化地獄の一丁目?
http://www.team-6.jp/web_seminar/seminar/0702_giteisyo/talk-session/index04.html
ただ、これは温暖化だけに限った話ではなく、何かの使命感に目覚めて、その正義の虜となり、徐々に脅威論または先鋭化の方向に傾く例も少なくないな、という印象もあります。たとえば、ロハスなどを扱う「ソトコト」という雑誌がありますが、最近の記事の目次をwebで眺めると、グリーン・ファイターと称してシー・シェパードが特集されているようです。
2010年5月号[特集]グリーンファイター100! | ソトコト
http://www.sotokoto.net/jp/latest/?ym=201005
目次には「海の生き物を守るため、アタック!」と、テロ行為を正当化するようなノリに少なからぬ違和感を覚えました。潜入取材のためにシンパだと思わせたのなら、侮れない雑誌だなと感心しますが、どうもそうではなく、表紙が体現するようにテロリストを英雄視するかの論調に感化され、最終的にユナボマー(またはEarth First!)のようなテロリストを生んだり、よからぬ方向へ行かなければいいなと思う次第です。
最近では、マグロ漁の妨害を宣言しているシー・シェパードは、もともとグリーンピースから分派し先鋭化したグループのようです。そのような先鋭化は新興宗教からカルト団体が分派されるように、割とありふれたことなのかもしれません。
ところで、健康雑誌が先鋭化すると、スピリチュアル誌に化けるようですが、昨今の『パワースポット』の流行やら『スピマ』などの動向を鑑みるに、これからの日本の世俗的な信仰心というかエートスには、エコとスピリチュアルが無視できない影響を与える予感がしています。
「ゆほびか」が事実上スピリチュアル誌になっちゃった件
http://www.h-yamaguchi.net/2008/02/post_3943.html
26. うひゃぃ — April 7, 2010 @19:09:01
> これって、どこで割り切るかは別にして、どこかでは割り切らなくては
> 成らない部分だろうと思うんですね。
耐震計算や、その他商業ベースのものについては、その業者の実績や価格などの
傍証が割と手に入れやすい気がします。
もちろんこれも傍証にすぎなくて、ちょっと前の大規模な耐震偽装事件などを
考えると完全に信用できるわけではないのですが。
選ぶほうに選択肢が提示されているのであれば、比較検討もできますし。
温暖化に関しては二酸化炭素を25%削減(現在からだと1/3でしたっけ。)という
方針を政権が出していて、国民としては選択肢がほぼ無いので、より確実な情報を
求めたくなるのです。
> でもそんな状態でも「自分が内容を理解しなきゃ」はやっぱり
> 一般人のありかたとしては違う気がするのね。
私としては、「自分が内容を理解しなきゃ」が正しいと思ってるわけではなく、
この件に関する論戦に対して、内容を理解しなくても個々人が判断できるような
情報提示をして欲しいなと思っています。
・・・結構無理を言っているのは自覚してます。
科学というのは、一般人にとっては「信じるかどうか」という意味で
宗教となんら変わりがないとたまに言われるのですが、この冊子を読んだ後
その思いが強くなったので、上の方での発言になっています。
一般人にとって科学が信じるしかないものであることは、仕方がないにせよ、
研究者の方々が、とりあえず信じてよっていう姿勢だと、さみしいです。
> #21. かとうさん
ターゲット読者層を想定せず、反論をまとめただけということでしょうか。
27. ピグモン — April 7, 2010 @20:02:43
そういう意味で、IPCCがだしてきたホッケースティック曲線と太陽定数により歴史は全否定されたと感じた。
もし、これが正しいとしたらぼくはキチガイだということになる。
歴史は高緯度が中心ということもあるが、逆に全球平均気温などになんの意味もないということだと思う。
地質学的に見ても、極地に氷河があることが氷河時代の定義である。
極地の氷河が、地球の気候をコントロールしているのである。
低緯度地方が温暖化しようと全球からみれば限定的なのである。
一方、IPCCのシミュレーションによると極地の気温が異常に上昇するとなっている。太陽活動の停滞が明確になりつつある今、それでも極地の気温が上がるというシナリオは、歴史を否定することであり、ありえないと思う。
28. かとう — April 7, 2010 @21:04:42
>ターゲット読者層を想定せず、反論をまとめただけということでしょうか。
真逆です。
ターゲット読者層をピンポイントに想定しているので、「最近、首相がなんか世界に向けて言ってきたみたいなので、ちょっと地球温暖化ってのをみてみよう。」という入門向けにはなっていない。という意味です。
「チーム6%」(「チャレンジ25」に変わる前のところを見ていますが)政府の環境省がホストですが、有志を集めようとしている活動なので、主張は一枚岩ではありません。
normed_vectorさんのご指摘のページは山本良一さんが名前を出して意見を言っているところなので、山本さんが脅威論を述べているととらえればよいと思います。チーム6%はそういう脅威論者が混ざることを容認しているとは言えるかもしれません。
「地球温暖化が進んだ世界をあなたは想像できますか?」の表紙のページは、人によっては「恐怖をあおっている」と見るでしょうが、デザインで遊んでみただけと見てもよいのではないでしょうか。見出しのことばは「北極が消える?」だけは明らかに変ですが(言いたいことは、北極海に夏の終わりには海氷がなくなること)、あとは、一部はすでに起こっていること、大部分は起こる可能性のあることとして、変ではありません。その先のコンテンツは科学的にまじめなものが多いです。
環境の話題の内ではこのごろ温暖化の話が多すぎるような気がしますが、マスメディア全体を見れば、主力はあいかわらず娯楽、消費促進、経済成長政策です。環境問題に対策が必要だと思えば、まず環境の話題に人の興味をひくことが必要だと思います。それと「恐怖をあおる」とは同じではありません。ただし明確な境目がつけにくいものではあります。
30. 技術開発者 — April 8, 2010 @08:09:02
>温暖化に関しては二酸化炭素を25%削減(現在からだと1/3でしたっけ。)という
>方針を政権が出していて、国民としては選択肢がほぼ無いので、より確実な情報を
>求めたくなるのです。
なんていうかな、削減方針を出したのはIPCCでも、科学者でもなくて、皆さんが選んだ国の政府なんですよね。確かにその削減方針が出る要素の一つはIPCCの報告書ではあるけどね。
少し変な話をしますね。私の所にある会社の不具合品が持ち込まれて、まあ、分析とかして「どうも成分のムラが不具合の原因では無いか」みたいな報告を私がだしたとしますね。でもって、会社の上の方の人が「では混合均質化を今までより丹念にやれ」という指示を出したとするね。ところがその会社の混合機で今までより丹念にやろうとすると重労働が増えるシステムだったりする(例えば混合の出口混合物をもう一度投入口に戻すとか)とね、当然、不満が出るのね。不満の中には「あの研究者が『ムラのせいだ』なんていうからだ。これまでも丹念に混ぜているんだムラなんてあるハズ無いだろ」というのだって当然あるよね。私に重労働の責任があるかというと、無いとは言わないけどね。全部私の方に持ってこられたら、重労働を承知で「丹念に」と言った会社の上の人の責任はなくなっちゃう(笑)。
私が「温暖化懐疑論者は政府の責任まで科学者に押し付けようとしている」なんて言うのはそういう事なんだけどね。
>この件に関する論戦に対して、内容を理解しなくても個々人が判断できるような
>情報提示をして欲しいなと思っています。
>・・・結構無理を言っているのは自覚してます。
なんていうかな、「政府の責任まで科学者に押し付ける」が起こると、どうしても話は細部になるのね。上の例えで言うと、重労働の不満を持った人が私の所に来て「本当に確実に不具合原因はムラなのか、他には無いのか、お前の分析はどのくらい確かなのか」と問いつめる様な話だからね。でもって、私が言えることは「成分のムラは確かに観測されている。不具合品の破壊起点に特定の成分の濃縮物はあった。分析方法の精度はこのくらいでありムラは充分に検出出来る精度だ」とかぐらいしか言えないのね。なにせ重労働を命じたのは私じゃないので「重労働に見合うだけ確かか」と言われるとなんとも比べようがない面もあるのね。
前のエントリの「論文不掲載の訴訟」なんかの話でね。どうせ、意識喚起のアピールをしたいなら学会相手じゃなくて「まだ不確かな説で削減政策を行う事の是非を問う行政訴訟を起こすなら価値がある」みたいな書き方をしたこともあるんだけど、なんとなく、政府とかに関する不信感まで皆科学者に背負い込ませようとしている様な感じを受けているのね。
31. うひゃぃ — April 8, 2010 @09:07:00
多くのマスメディアで、二酸化炭素削減の論陣を張っているように見受けます。
それは大衆に自ら語りかけて主張を浸透させようとしているのですから、
既に政治的な活動だと思います。
その事自体を批判する気はありませんし、決定権者の責任を減じるわけでもないのですが。
技術開発者さんの例えで言うなら、経営会議に乗り込んで社長に直談判している感じかと思います。
32. 技術開発者 — April 8, 2010 @12:33:39
>けして科学者の責任にしているのではないのですが、この本の共同著作者の何名かは、
>多くのマスメディアで、二酸化炭素削減の論陣を張っているように見受けます。
昔、面白い経験をしましてね。やはり不具合原因対策なんだけどね。私が分析結果とかを出して、会社の品質保証の担当者に示して、でもって「対策」と言うときに行き詰まっちゃった会社があるのね。まあ、不具合の原因を「混入」と結論づけた例なんだけどね。工場の方で「そんな混入は起こるハズがない」って対策に応じてくれないなんてね。でもって、品質保証の人に頼まれてその工場まで行って、分析結果の説明をしたことがあるのね。「混入するばずが無いと言ってもその成分が分析されています」なんて説明ね(笑)。まあ、いろいろと相談を受けてきた経験のなかで、後にも先にも工場まで行って説明したのはその1回だけだけどね。後で話に聞いただけだけど、工場が協力してくれて調べたら混入の可能性の有る箇所が見つかって対策したみたいだけどね。
>それは大衆に自ら語りかけて主張を浸透させようとしているのですから、
>既に政治的な活動だと思います。
そうですね、その分責任は重くなると言う事を論陣をはっておられる方たちが理解していれば良いのですけどね。
私が工業系の分析屋で環境系の分析屋じゃないのは、環境系の分析だとどうしてもそうやって引っ張り出され易い事も関係はしているのね。工業系の方は「分析と解析」の責任と「対策責任」がハッキリしていて、現場に引っ張り出されなくて済むのでね(笑)。身勝手だけと、あまり現場にひっぱり出されたくは無いのでね。
>技術開発者さんの例えで言うなら、経営会議に乗り込んで社長に直談判している感じかと思います。
民主主義国家だから国民が社長と考えるとそういう例えになりますね。国民に選ばれた政治家を経営者と考えて、既に対策の意志決定はなされているとすると、私の工場での説明に近くなる。どっちなんだろう?
33. うひゃぃ — April 8, 2010 @19:11:19
その場合は、国民は株主でしょうね。
株主よりも直接的な利害があると思いますけれど。
株主かつ従業員ってところかな。
35. メタボってきた… — April 9, 2010 @23:12:00
♯15. komaさん、♯20. かいもの さん、
「四兆バレル消費する想定」のA1(A2,A3,Bも)シナリオは、
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/tyoki/sakutei2004/sakutei05/siryo2.pdf
のp10「IIASA-WECシナリオでの累積消費量と資源量」を見れば分かるように、「非在来資源」を追加したものです。
p10の下に「在来資源から非在来資源への転換が必要となる可能性がある」とあるように「石油」の項目にあるものも、在来型の石油資源以外にオイルサンド,オイルシェール等を含みます。
一方、「石油の究極埋蔵量」が三兆バレル程度という話は「在来型」についての話です。
なお、どの時点でどの程度切り替わるかはp14にグラフがあります。
36. koma — April 10, 2010 @05:04:23
たしかにちゃんと書いてあります。ありがとうございます。
今年から来年くらいが石油生産のピークと予想されていたんですね。
この十年足らず(2001~2009)の間がこの予測通りになったかには興味があります。
探してみようかと思います。
37. 左派おじさん — April 13, 2010 @20:23:41
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jps/jps/butsuri2/butsuri2010.html#65-4
ネットでの入手はまだできませんが、冊子は持っている人は多いと思います(私は持っていない)。議論を聞かせていただけませんでしょうか。
38. SF物理マニア — April 14, 2010 @09:08:48
おそらく以下の議論の繰り返しなので、議論をみても仕方がないと思います。
env01.cool.ne.jp/global_warming/report/buturigakkai/buturigakkai02.pdf
>日本物理学会誌に地球温暖化に関して阿部修治氏(産総研)と槌田敦氏の論文が掲載されました。
誤解があるといけないので説明すると、日本物理学会誌というのは学会の機関誌であって論文誌ではありません。そのため、この雑誌に載るのは論文ではありません。
小さな学会(いわゆる四畳半学会)だと、会員への情報流通のための機関誌と論文誌が一緒の場合も多いのですが、或る程度大きな学会になると、いろんな行事予定を会員に知らせたり、話題になるトピックスを取り上げたり、若い人のためのお勉強講座が載る機関誌と、論文を発表するための論文誌は別な雑誌になります。
40. masudako
— April 14, 2010 @18:13:38
41. com — April 14, 2010 @18:17:51
左派おじさんのコメント37 April 13, 2010 @20:23:41より。
>日本物理学会誌に地球温暖化に関して阿部修治氏(産総研)と槌田敦氏の論文が掲載されました。
(URL削除)
>ネットでの入手はまだできませんが、冊子は持っている人は多いと思います(私は持っていない)。議論を聞かせていただけませんでしょうか。
議論を…って何を議論してもらいたいのでしょうか?
気象学会の論文誌から採用不可とされた件については、既に元記事コメント欄で議論されています。
中身について議論を…であれば、気象学会の論文誌から採用不可になった件の議論をご覧いただければ、と思いますが。
もうちょっと旗振り役として、どういう方向性に導きたいのか、を明確にできないものでしょうか?
何でもかんでもok、ってのは、議論に参戦するかたの時間を無為に浪費することにもなりかねないので…そして議論が収束しない可能性も高いので、避けていただければ><
42. 左派おじさん — April 14, 2010 @19:56:17
わたしの無知のせいで、ご迷惑をおかけしました。誌名から、日本化学会の「化学会誌」(休刊)に相当するものかと勘違いしました。「化学と工業」に相当する雑誌と理解いたします。(それでまちがっていませんね?)
>おそらく以下の議論の繰り返しなので、議論をみても仕方がないと思います。(URL省略、SF物理マニアさん — April 14, 2010 @09:08:48)
のとおり、同じ議論の繰り返しであれば、あえて再議論の必要は無いわけですが、目次以外に内容が分かりませんので、内容を知っている方にその紹介と批評を聞かせていただければ、と思った次第です。
43. LiX — April 14, 2010 @22:05:52
長かった。ほんとに長かった。読みました。その達成感だけで満足しそうです。
たしか、
ジョナサン・ジョースター(旧#813)を目指す者達が、ディオの気化冷凍法を打ち破るために、蒸気圧とか昇華だとかの問題に取り組みながら、こなみ師匠に一喝されてちょっと凹んだりしながらも戦いの中で成長していく。その戦いに上から目線とか、罵倒芸や分身の術が花を添え、バカの壁フィルターは鏡のように自らを映し出す。その戦いの歴史をTAKAさんの詩が語り継いでいるうちに、みんなメタボってきた。
こんな感じだったかな。
それはともかく、きっと突っ込んで欲しかったのに、このまま誰も突っ込んでくれなくて悔しい思いをしていそうな方を見つけたので、忘れないうちにとりあえず突っ込んでおきます。
>旧#951. comさん February 25, 2010 @11:52:32
>ピグモンさんは初登場以来、壊れたレコードみたいに同じことばっかりですね。
同じではないようです。
>旧#768. ピグモンさん February 14, 2010 @18:40:37
>温暖化しているのは事実だが、原因は太陽活動が活発であることだと思う。そして、太陽活動は停滞するシグナルを示しており、今年から小氷期に入ると思う。
>旧#862. ピグモンさん February 19, 2010 @22:54:42
>赤祖父さんが「小氷期からの回復過程にある」といったとのことですが、
思いついたのですが小氷期からの回復過程にあるのは太陽活動ではないでしょうか。
結局、今は温まるのか冷めるのかどっちなんでしょう。
ついでに、
>旧#942. ピグモンさん February 24, 2010 @20:45:47
>エルニーニョなどの1〜2年間の変動の補正ならば5年移動平均で十分なはずです。5年移動平均であれば、データを引き摺る2002年までを無視することもできます。しかし、15年移動平均というのはメチャクチャだと思います。
太陽活動の周期が11年なので11年より短い移動平均はお勧めできません。
議論と関係ないコメントで申し訳ありません。
下記URLがトップページで、ページ中央の地球儀のバナーからメインページに入ります。
http://env01.cool.ne.jp/
メインページはフレームが使われていて、右フレームの中央よりやや上に件の記事(pdf形式)があります。
原因は気温高, CO2濃度増は結果 槌田敦
地球温暖化の科学―遅れてきた懐疑論の虚妄と罪 阿部修治(産総研)
45. げお — April 14, 2010 @22:07:17
>内容を知っている方にその紹介と批評を聞かせていただければ、と思った次第です。
今、手元にはないのですが昼間ぱらぱらと読んでみました。槌田さんが変えるはずがないのは明らかですが、阿部さんの方は表現がかなり辛辣になっている感じがします。基本的には2007年のと議論は変わらず平行線のままです。「この主張に関しては気象学会と係争中」みたいな脚注が槌田さんの記事にあったのにはちょっと笑っちゃったけど。それとは別に、面白かったのは編集部の前書きがあって、うろ覚えですが
反論・再反論の応酬になったときは編集方針の内規として、やり取りをそのまま掲載することはせず、まず当事者同志で意見交換をしてもらって収束した段階で掲載することになっている。今回は収束しなかったが双方の了解の下にそれぞれの主張を掲載し、これをもってこの件については終わるものとする。編集部としてはどちらの主張にも与する物ではない。
みたいな事が書いてありました。まあ、まともな議論になっておらず泥仕合の様相を呈していいるので物理学会としても幕を引きたかったんでしょうね。
46. げお — April 14, 2010 @22:25:46
しかし、いくらPDFとはいえそのままのを転載して著作権とかひっかからないのかな?
47. SF物理マニア — April 15, 2010 @10:14:38
http://www.kagakudojin.co.jp/kagaku/201005.html?201005&5
48. 技術開発者 — April 15, 2010 @10:11:30
>しかし、いくらPDFとはいえそのままのを転載して著作権とかひっかからないのかな?
ひっかかるとは思うけど、それに文句を言えるのは、著作権者とその一部許諾を受けている物理学会だけなんですね。著作権というのは「財産権」の一つですからね。そういう話をしますね。
変なたとえ話を作ったことがあるんです。有るところに老夫婦が住んでいました。老夫婦の家の庭には隣の家の梅の木の枝が張りだしていて、老夫婦は毎年その花が咲くのを楽しみに眺めていました。ところがお向かいに「法律に中途半端に詳しい人」が引っ越してきて、その梅の枝に目を付けて隣の家の人に言いました、「この枝は隣の老夫婦の庭の地上権を侵害している。法律違反になるから切った方が良い」とね。隣の家の人は「法律違反、それは大変だ」と老夫婦の家に張り出した枝を切ってしまいました。老夫婦は「春の楽しみが無くなった」と嘆き悲しみましたとさ。なんて話なんですね。
この話で言いたかったのは、民事的な財産権の侵害というのは、当事者間の問題であり第三者が四の五のいうのは間違いということなんですね。このたとえ話で、仮にアドバイスをするとしても、それはまず老夫婦に対して、「もし枝が迷惑なら切らせることができますよ」まででしょうという事ですね。
著作権の問題はあるかもしれませんが、せっかく近藤氏が作ってくださったサイトですので遠慮なく利用させていただきました。
編集部の悩みも、よくくみ取れます。阿部氏は「これは科学論争ではない」と。これだけ強く槌田氏を批判すれば、反発も厳しいでしょうね。
(近藤氏主催ブログには、もう書かれていますが)
50. masudako
— April 15, 2010 @12:26:48
http://blog.livedoor.jp/climatescientists/archives/1153115.html
まちがった科学的主張には、本人はそれが正しいと思っている場合と、うそを承知で述べている場合がありえます。槌田さんの温暖化否定論(本人は理論体系があると思っているようだが第三者に理解できる理屈が通っていない)については、わたしは前者だと思いますが、阿部さんは後者だと見たようですね。渡辺さんの温暖化否定論(英語圏の雑多な情報のよせ集め)がどちらなのかは、よくわかりません。
51. うさぎ — April 15, 2010 @19:04:28
52. SF物理マニア — April 15, 2010 @21:18:32
そうですね。虚妄とか、罵倒に近いです。
CO2の収支図が以前のスレッドで紹介されていましたけど、化石燃料消費の分は、6単位ぐらいだったのですが、そのほかの牧畜やら土地改良とかいうのが、人為的CO2要因に加えられているようで、論理がおかしいです。
渡辺正志もIPCC神話といっていますが、こちらのほうが事実に近いと思います。当事者はフェードアウトを期待しているのでしょうが、フラッシュアウトしていただいたほうが・・・
53. masudako
— April 16, 2010 @00:28:34
55. masudako
— April 16, 2010 @00:38:23
わたしのとりあえずのコメントはブログ記事 http://d.hatena.ne.jp/masudako/20100415/1271344226
56. LiX — April 16, 2010 @12:44:23
短期的な気温変化の影響が短期的な二酸化炭素の増加量の増減に(でもずっと増加量は正)に影響するのは分からなくもないとは思いますが、槌田さんの温暖化否定論で、海水表層中の二酸化炭素濃度も増加していることについて真正面から答えたものがありましたでしょうか。さらに、1978年からの宇宙から太陽光強度を観測したデータでは温暖化を説明するのは無理そうだという論文、Foukal, P., Frohlich, C., Spruit, H., & Wigley, T. M. L., Variations in solar luminosity and their effect on the Earth's climate. Nature 443, 161-166 (2006)について真正面から答えたものがありましたでしょうか。触れていないとしたら、わざとではなくて、忘れているだけなのだということがありうるのでしょうか。
(ご提案?)
入口と出口を固められているので、逃げ道としては、
1)(地中の炭素の観測データがあんまりなさそうだからというのもなんだが)海水の分を補ってあまりある量の炭素が地中から放出されているのだ!
2)実は、化石燃料を燃やすときにCO2と大体同じだけ出る水蒸気が、雨になって落ちる前にCO2以上の仕事をしているのだ!
3)地球という複雑系の生み出すカオスな温度の振動現象で大騒ぎしているに過ぎないのだ!
4)温暖化などしていないのだ!測定の不備を個別に追求するのみだ!
5)そもそも地球規模で質量保存の法則が成り立つと誰が確認した?!
ぐらいでしょうか。
57. ピグモン — April 16, 2010 @23:11:39
「太陽活動の周期が11年なので11年より短い移動平均はお勧めできません。」
2000年以降10年しかないのだからしょうがない。
「1978年からの宇宙から太陽光強度を観測したデータでは温暖化を説明するのは無理そうだ・・・」
成層圏水蒸気について調べて下さい。
・ぼくが思うに成層圏水蒸気や太陽活動と比べて脇役と思えるCO2にこだわることが理解できない。蓄積性があるからだとは思うが、チリも積もれば山となるのかどうか。疑問だ。
・太陽活動は、1980年代から落ちてきている。2008年からは小氷期レベルに突入した。後はどのレベルの小氷期になるのかの問題ではないか。
火山噴火とか地震まで起きてきている。メカニズムの定量的な解明ができていないとしてもまずは事実から積み上げていくべきだ。海のCO2についても同じでぼくはつっこみたくはない。
58. kurita
— April 17, 2010 @08:29:30
これはどんな根拠に基づいているのでしょうか?
>「太陽活動の周期が11年なので11年より短い移動平均はお勧めできません。」
>2000年以降10年しかないのだからしょうがない。
黒点周期レベルの変動でも説明できると言われたら反論できない
>「1978年からの宇宙から太陽光強度を観測したデータでは温暖化を説明するのは無理そう>だ・・・」
>成層圏水蒸気について調べて下さい。
太陽の話がいきなり成層圏水蒸気ですか、どんな因果関係?
ちなみに温暖化による成層圏の気温低下のトレンドは日本のゾンデ観測でも見えますので平均的には気温が下がると水蒸気量も少なくなります
>・太陽活動は、1980年代から落ちてきている。2008年からは小氷期レベルに突入した。
>後はどのレベルの小氷期になるのかの問題ではないか。
太陽活動が落ちてきている根拠が知りたい所です、黒点周期を見ても長い周期変動があります
60. masudako
— April 17, 2010 @09:22:01
太陽が出しているエネルギー量の人工衛星による観測値を整理したものを作図して、次の教材用ウェブページに置きました。http://macroscope.world.coocan.jp/ja/edu/clim_sys/erb/solconst.html
61. ピグモン — April 17, 2010 @09:12:01
・太陽活動については、FAQと以下の個々の黒点の磁場活動を参照してもらいたい。
下図 Penn&Livingston による。
http://file.akumanosasayaki.blog.shinobi.jp/pennlivingston2.jpg
小氷期への突入に関しては、過去のダルトン小氷期突入のさいの黒点のシグナルが、2008年〜2009年に見られたことから、これをもってここでは小氷期へ突入したとした。どこで区切るかに数年のブレはあろうが、小氷期への突入自体は間違いないと思う。
・成層圏水蒸気については、江守先生が1970年代の温暖化とは逆に寒冷化したことに対してエアロゾルを持ち出した言い訳と同じレベルです。ただ、個人的な想像では非常に活発だった20世紀後半の太陽活動が、海洋でのタイムラグを伴って成層圏水蒸気の上昇を招いたのではないかと思う。
62. ピグモン — April 17, 2010 @10:11:22
寒冷化を主張する人の中で太陽の全放射エネルギーを問題にしている人はいないと思います。
〇膤粟領域の変化
銀河宇宙線を介した変化
のどちらかが小氷期を招くと思われます。
エネルギー収支からみれば,浪梗叱果の減少、△魯▲襯戰匹料加が寒冷化要因となります。
太陽定数の話は議論がかみ合っていないと思います。
63. kurita
— April 17, 2010 @10:42:48
・「紫外線領域の変化」と「銀河宇宙線を介した変化」は、太陽黒点活動と連動しています。太陽黒点活動は、個々の黒点に注目すると61. の図で示したように11年周期はたんなる揺らぎであり、トレンドとしては線形で減少しています。このままいけば今すぐではありませんが黒点は11年周期と無関係に消滅します。
・「紫外線領域の変化」は成層圏オゾンの温室効果に影響します。
・「銀河宇宙線を介した変化」は、普通にスベンスマーク仮説のことです。
・「詳しく説明」ってネット上にいくらでも情報があるのに興味があるなら自分で調べられてはどうですか。
65. masudako
— April 17, 2010 @14:59:49
Judith L. Lean, 2010: Cycles and trends in solar irradiance and climate. Wiley Interdiscpilinary Review on Climate Change, Vol. 1, 111 - 122.
http://wires.wiley.com/WileyCDA/WiresArticle/wisId-WCC18.html
なお、その参考文献のうちに
W. Livingstone and M. Penn, 2009: Are sunspots different during this solar minimum? EOS Transactions American Geophysical Union, 90, 257 - 258.
というものがありました。査読済み論文ではなく学会のニュースレターの記事です。Leanは太陽活動の将来に関する複数のspeculationのひとつとしてこれにふれています。(重視はしていません。)
66. LiX — April 17, 2010 @18:13:41
>「1978年からの宇宙から太陽光強度を観測したデータでは温暖化を説明するのは無理そうだ・・・」
>成層圏水蒸気について調べて下さい。
私の書き方が悪かったのかもしれません。「宇宙から太陽光強度を観測したデータ」というのはNimbus 7を始めとする人工衛星からの観測結果のことで、太陽光の強度の生データです。数百km上空の衛星軌道では、成層圏(11‐50 km上空)などの水蒸気の光の吸収の影響を受けることはありません。それによれば、太陽活動の低下のような傾向は見つかっておりません。
>・ぼくが思うに成層圏水蒸気や太陽活動と比べて脇役と思えるCO2にこだわることが理解できない。蓄積性があるからだとは思うが、チリも積もれば山となるのかどうか。疑問だ。
どれだけ脇役かと申しますと、太陽光の吸収に関するガスの寄与では水蒸気が60%に対してCO2が26%です。存在感のある脇役で無視出来ません。このようになるのは、水蒸気がすべての波長の赤外線を吸収するわけではなく、15μmのCO2の吸収のピークの効果が大きいためです。たったの380ppm程度で結構がんばっております。水蒸気によって「窓」が閉じているというのは誤解です。水蒸気とCO2は別の物質なので吸収する光の波長がずれております。分光学をやっていた人間には実感できるですが。
CGER ココが知りたい温暖化 「水蒸気の温室効果」
http://www-cger.nies.go.jp/qa/11/11-2/qa_11-2-j.html
67. ピグモン — April 17, 2010 @18:58:17
私のリンク先の図は単なる観測データです。それをもとに近い将来において線形で予測することは、そんなにおかしなことではありません。speculationのひとつとして重視しない理由がまったくわかりません。
LiX さん
15μm付近のCO2の吸収帯は、水蒸気でも吸収します。
CO2のでる幕はありません。
http://www.sundogpublishing.com/fig7-6.pdf
68. ピグモン — April 17, 2010 @19:18:03
太陽紫外線は、オゾンがないと熱エネルギーになりません。
(紫外線が地表に到達しても皮膚ガンになるくらいで暖かくなることはないと思います。)
そして成層圏オゾンの生成と紫外線吸収は太陽からの紫外線が元になっています。
黒点の変動による紫外線領域の変動は数%あり、他の波長より大きくなっています。
衛星観測で紫外線領域を考慮しているのかどうか教えて下さい。
>紫外線が地表に到達しても皮膚ガンになるくらいで暖かくなることはないと思います。
気象庁によると、水面や土、草の紫外線反射率は10%程度、残り90%は吸収されて熱となるのでしょう。
http://www.data.kishou.go.jp/obs-env/uvhp/3-45uvindex_mini.html#reflect
70. ピグモン — April 17, 2010 @20:35:32
熱になるとはどこにも書かれていないですよね。
エネルギーはなんらかの化学作用を起こすことで吸収されていると考えることもできると思います。
71. Isshocking — April 17, 2010 @21:46:55
>エネルギーはなんらかの化学作用を起こすことで吸収されていると考えることもできると思います。
地球の地表はほぼ水分で覆われているわけですが、紫外線が水分に吸収された時の化学作用で、発熱以外に大きな作用ってありますか。
72. ピグモン — April 17, 2010 @22:29:54
私の67のリンク先の図では、水はUV(紫外線)を吸収しないとなっています。
73. e10go — April 17, 2010 @23:31:29
>私の67のリンク先の図では、水はUV(紫外線)を吸収しないとなっています。
リンク先の図では吸収しているように見えるけど。
実際、吸収します。
「21世紀初頭の藻学の現況」
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsp/pdf-files/19Uv-substance.pdf
>水は紫外線を吸収する性質を持つが,実際に
>は300-400nm の 紫外線の平均エネルギーは海面
>下2mにおいても海表面の50%に達するので(前
>川,私信),海の浅所に生育する生物は,地表と
>同様に紫外線を受けていると考えられる。しか
>し,一般に水中の生物は地表生物に比べて紫外
>線による障碍を受けにくいと考えられてきたた
>めに,彼らがどのような抗紫外線戦略をとって
>いるのかについての研究はほとんどなされてこ
>なかった。
Wiki「紫外線」の「上水道の殺菌」の説明
>この工程では、汚染された水を透明なプラスチックビンに入れ、6時間強烈な日光を浴びせる。汚染された水は2つの同期した装置においてこの処理を行われ、UVA(波長320-400nm)の照射を受け、水温が上昇する。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%AB%E5%A4%96%E7%B7%9A#.E4.B8.8A.E6.B0.B4.E9.81.93.E3.81.AE.E6.AE.BA.E8.8F.8C
>私のリンク先の図は単なる観測データです。それをもとに近い将来において線形で予測することは、そんなにおかしなことではありません。
(April 17, 2010 @18:58:17)
同じデータを使って表現を変えた図が、懐疑論ブログとして有名なWatts Up With That?で紹介されています。
http://wattsupwiththat.com/2009/08/15/livingston-and-penn-in-eos-are-sunspots-different-during-this-solar-minimum/
あるいは http://www.leif.org/research/Livingston%20and%20Penn.png
このグラフを見ると、1990年代のデータが2001年以降に比べて非常に少ないことが、まず気になります。
さらに、黒点暗部の赤外線強度(ピンクのプロット)から黒点磁場の強度(黒のプロット)を推測しているはずですが、1990年代のデータにはピンクのプロットに対応しない黒のプロットも散見されます(観測法が異なるデータが含まれている?)。
一方、データが豊富な期間は、前回の活動サイクルのちょうど極大から極小にかけてで、この間に黒点の磁場強度が弱まる傾向があっても不思議ではありません。
そんなわけで、このグラフを外挿して2015年に黒点が無くなり、小氷期が再来すると主張するのは、現時点ではちょっと眉唾な気がしています。
75. Isshocking — April 18, 2010 @00:55:11
>私の67のリンク先の図では、水はUV(紫外線)を吸収しないとなっています。
水(H2O)の紫外線吸収率は確かに非常に小さいですが、ゼロではありません。ご確認ください。
そして、海洋の平均水深は3800m、この厚みに対しても透明といえる値なのでしょうか。
76. ピグモン — April 18, 2010 @02:02:53
・たしかに太陽黒点観測データに粗密があるので、そういう意味ではあと数年データを蓄積したほうがいいとは思います。あとは、政治の世界であやふやなまま温暖化対策に走るよりは数年間の検証期間を設けたほうがいいと思います。
・黒点が2015年にゼロになったらマウンダー小氷期レベルですが、そこまではいかないとしても前回の太陽サイクル長が12年7ヶ月であり、かなり長いこと等からダルトン小氷期レベルの小氷期に突入した可能性は高いと思います。
e10goさん
「6時間強烈な日光を浴びせる。・・、UVA(波長320-400nm)の照射を受け、水温が上昇する。」
この文章は
・6時間強烈な日光を浴びせる → UVA(波長320-400nm)の照射を受け
・6時間強烈な日光を浴びせる → 水温が上昇する。
という二つの内容をひとつの文にしたものと解釈できます。
Isshockingさん
水が紫外線を吸収して熱になるとの記述はないですね。
基本的には、紫外線エネルギーは、原子の電子軌道のエネルギー準位レベルで、熱エネルギー(分子の振動等)のレベルではないと思います。
77. e10go — April 18, 2010 @10:10:51
>この文章は
>・6時間強烈な日光を浴びせる → UVA(波長320-400nm)の照射を受け
>・6時間強烈な日光を浴びせる → 水温が上昇する。
>という二つの内容をひとつの文にしたものと解釈できます。
正確には、水および汚染物質が紫外線を吸収してどちらも熱になる、です。
最もこの場合、水より汚染物質の方が紫外線を多く吸収するでしょうけどね。
紫外線を含む電磁波は水に吸収されると最終的には熱になります。
78. こなみ — April 18, 2010 @09:33:16
水分子の電子遷移のエネルギーは 120--122, 119--124, 12--141, 145--186 いずれも単位は nm となっています(化学便覧基礎編)。これはかなりの短波長紫外線(真空紫外領域)で,ふつうの分光器では測れません。
そして太陽光には,この領域の紫外線はほとんどないと思います。
もっとも,海水中には紫外線を吸収する物質が存在しているでしょう。たいていの有機化合物は水よりは長い波長の紫外吸収をもっていますし,生物や生物由来の物質はあるわけだから。
太陽光の紫外線がそれらに吸収されるのはむしろ当たり前でしょう。
吸収された紫外線のエネルギーの行方ですが,蛍光を発するのが「純粋な」(電子レベルのエネルギーが関わる)過程です。あと,場合によっては化学変化を引き起こすこともありますがそれはあまり多くはありません。
また,上記だけではなく,吸収エネルギーが無輻射遷移で一部熱に転化されながら,その結果生じる三重項励起状態が溶存酸素と相互作用して,結局は大半熱になっていきます。この過程は分子の対称性やまわりの環境に依存し,紫外線を吸収する分子の対称性が低く,まわりに溶媒や不純物がある状態では熱に転化される割合が多くなるでしょう。
そんなわけで,吸収された紫外線のエネルギーは水中では熱に変わるものが大半ではないかと思います。
専門的な情報提供ありがとうございます。たいへん勉強になりました。
ここで、太陽変動について一歩ひいて整理してみます。
以下の説があります。
‖斥枋蠖瑤曚椣貭
◆〇膤粟領域の変動(比較的大)
銀河宇宙線を介した変動
ぁ)牟某尭阿鳳洞
このうち,浪甲伐熟声圓強調しており、↓い牢冷化論者が主張しています。
ここで、議論がかみ合わないのは、,全球平均気温に対する影響を想定していると思われるのに対して、◆銑は高〜中緯度地域により強く影響すると思われることです。全球と高緯度地域とで話がかみ合うわけはありません。
一方、温暖化シミュレーション結果は、高緯度ほど温暖化が進むとなっています。ここは、高〜中緯度地域の今後の気温に注目したいと思います。
また、高緯度、低緯度で気温の変動の傾向が逆になった場合、全球平均気温に意味はないと思います。たとえば、エネルギー枯渇という観点からみると高緯度で暖房、低緯度で冷房に使えば、全球平均気温がたとえかわらなくても状況が悪化することが考えられます。
今年、日本は冷害が発生する可能性が高まっています。今は重大な局面を迎えているとの認識を温暖化論者は持つべきだと思います。
80. Isshocking — April 18, 2010 @12:46:21
離散スペクトルだけが吸収波長ではないのです。
81. こなみ — April 18, 2010 @19:09:21
> みなさんは水「分子」の遷移スペクトルだけを問題にされているみたいですが、
> 液体とか固体の水は分子間の相互作用により、ブロードな吸収帯があります。
それは考えたのですが,いくら凝集状態といっても,真空紫外領域の吸収が,地上に届く太陽紫外線で主要な強度をもつ UVA のあたりまで伸びますかね?そうならば,私が書いたことはかなり修正しないといけないので。
改めてそういわれると,ひょっとしたらと思ってしまうので,教えてもらえるとうれしいです。(明日になれば研究室の本を漁れるのですが)
82. かとう — April 19, 2010 @11:03:58
火山灰が広がり、欧州の約30ヶ国で空港閉鎖となっています。
まだまだ活発に活動しているので、もうちょっと広がるでしょうから、
今年は欧州の方は、火山灰が原因の天候不順が多そうですね。
今年の気温だけみて、寒冷化だの云いださないように、先に釘を
さしときました。
83. こなみ — April 19, 2010 @13:22:38
考えてみた結果,そんなことは起きないように思います。スペクトルのずれを引き起こす要因としては,分子間の相互作用によるものがまずあって,そのエネルギーは電子の軌道エネルギーにくらべてこの場合何桁か小さいので,(摂動論の言葉で)混ざらない。分子振動との結合も同様にきわめて小さい値のずれしか起こさない。唯一,励起子相互作用がもしもあれば,大きなエネルギー分裂を引き起こすだろうが,水でそんなことは起こってないはず(起きていたらかなり大きな研究の対象になるはず)。
というわけで,たぶん,水分子そのものによっては,太陽紫外線の吸収はないだろうと考えるわけです。いやちがうよという話がありましたら,教えてください。
なお研究室でいろいろ本を見ていましたが,直接的に使えそうなものを見つけることはできなくて,原理的な考察にとどめました。
>・・・その結果太陽紫外線で最も多い UVA 領域の吸収が起きるかという話。考えてみた結果,そんなことは起きないように思います。
分子レベルでの吸収特性は、以前紹介した吉野先生の「物質の多様性 〜水に学ぶ物質科学〜」の23ページ図36に出ています。
これによると紫外線が始まる(UVA付近)λ=400nm当りが最小の吸収率です。
85. こなみ — April 20, 2010 @14:26:09
ありがとうございます。
データが出てましたか。推測は正しかったようで安心しました。
以前は各種分光器と同居していたんで,いつでもすぐに測れたんですけどね。
86. ピグモン — April 21, 2010 @10:52:37
したがって、衛星観測データからCO2の温暖化寄与率が26%というのはまったく見当はずれだと思う。
CO2の放射効果で成層圏は寒冷化しており、「地球寒冷化のためにCO2はがんばっていますね」とは言えると思う。
87. masudako
— April 21, 2010 @12:42:55
CO2がふえると、大気から上向きと下向きの両方の赤外線射出がふえます。成層圏にとっては、宇宙空間に逃げるエネルギーが減るので(全球的)寒冷化の働きをしますが、対流圏と海・陸にとっては、上の大気から来るエネルギーがふえるので(全球的)温暖化の働きをします。
88. ピグモン — April 21, 2010 @12:56:22
であれば、同量の成層圏の大気が対流圏に流入していることになります。
これらの大気の出入りは熱を輸送しませんか。対流圏と成層圏の熱の出入りは放射だけではないと思います。対流圏と成層圏を別々の部屋のように考えるのは、実際とあっているのでしょうか。
今、北半球は北極振動により寒波が来ていますが、この寒さは成層圏から来ているのではないでしょうか。
90. e10go — April 21, 2010 @16:33:01
>CO2とオゾンの衛星観測データは、地球温暖化のデータとしては使えない。なぜなら、成層圏からの放射が主と考えられるからである。
>CO2の放射効果で成層圏は寒冷化しており、「地球寒冷化のためにCO2はがんばっていますね」とは言えると思う。
>ピグモン April 21, 2010 @13:30:28
>上空から放射するほど下層に向かう割合が減り宇宙空間に向かう割合が増える。成層圏からの放射は、全体として寒冷化側に作用します。
その考え方はおかしい。成層圏の空気密度と気温を考慮に入れていないですね。
地球の空気量は、高度1万メートル以上で全体の3割強。高度2万メートル以上なら5%くらい(数字はアバウトです)。
つまり、上空に行くほどCO2の量は減ります。
それに、上空の気温は高度1万メートルで-60℃くらいで高度が上がるにつれて気温は上がり、高度5万メートルでは0℃くらい。
高度5万メートルでは高度1万メートルより気温が高くてもCO2はほとんど存在しない。また、高度1万メートルではCO2が有っても高度5万メートルよりも温度が低く放射は少ない。
91. masudako
— April 21, 2010 @19:59:16
>成層圏にとっては、宇宙空間に逃げるエネルギーが減るので(全球的)寒冷化の働きをしますが、
は、まちがいで、意図したのは次のとおりです。
成層圏にとっては、宇宙空間に逃げるエネルギーがふえるので(全球的)寒冷化の働きをしますが、
もう少し詳しく言うと、宇宙空間に逃げるエネルギーの流れがふえる、ということです。残るエネルギーは減ることになります。
ピグモンさん(#88)、上下の温度が違う空気が入れかわれば、確かに正味のエネルギー輸送になります。対流圏ではこれが電磁波(光・赤外線)による輸送と同じ桁になります。しかし成層圏では上下の入れかわりが遅いので、全地球規模の鉛直エネルギー輸送は電磁波によるものがほとんどです。ただし成層圏でも、ローカルな温度分布の偏りが生じる原因としては、大気の運動によるエネルギー輸送が重要な場合があります。
92. ピグモン — April 21, 2010 @20:03:17
「上空に行くほどCO2の量は減ります。」
対流圏のCO2は、放射する前に他の分子と衝突してしまい放射はしないと考えられます。
成層圏のCO2は、他の分子と衝突することが少なく、放射する十分な時間があります。
烏合の衆と精鋭部隊のちがいですね。
93. e10go — April 21, 2010 @20:48:22
>対流圏のCO2は、放射する前に他の分子と衝突してしまい放射はしないと考えられます。
>成層圏のCO2は、他の分子と衝突することが少なく、放射する十分な時間があります。
CO2は対流圏・成層圏に関係なく赤外線を吸収・放射します。
それとは別に、CO2は他の空気分子と衝突して熱エネルギーを受け渡すけど、それが大気の温度を左右しているんです。
大気の大部分を占める窒素(N2)・酸素(O2)は赤外線を吸収しないから太陽で暖まられることは無く、水蒸気・CO2・フロン・メタンなどの温室効果ガスが熱伝導で熱を伝えているんです。あと、地面や海面に触れることでも暖められていますが。
なぜでしょうか。どの高さだろうと、方向に偏りが出る理由はないような気がするのですが。
> 対流圏のCO2は、放射する前に他の分子と衝突してしまい放射はしないと考えられます。
…理屈がよくわかりません。放射しないとしたらどうなるんですか?
95. ピグモン — April 21, 2010 @21:38:21
「成層圏でも、ローカルな温度分布の偏りが生じる原因としては、大気の運動によるエネルギー輸送が重要な場合があります。」
こちらの文はおそらく成層圏突然昇温のことをいっているのですね。
成層圏突然昇温は、北極振動とのからみでネットのニュースでも言葉がでてくることがあります。高緯度地方の時期的にもローカルな現象とはいえもし回数が増えてきたら無視できない影響がでてくると思います。
e10goさん disraffさん
・対流圏の温室効果ガスは、全球のトータルで1回地表放射を吸収したら、あとは窒素などの他のガスと変わらない挙動しかしないとの説があります。地表放射を吸収したとたんに他の空気分子と衝突して、伝導で熱を伝えてしまいます。したがって、大気中には1回地表放射を吸収するだけの温室効果ガスがあれば、それ以上いくら増えても関係ないと思います。
・上空であれば、水平方向に放射しても比較的薄い大気を抜ければ宇宙空間ですね。寒冷化が卓越する理屈はこれしかないと思います。
96. e10go — April 21, 2010 @22:22:32
>CO2は対流圏・成層圏に関係なく赤外線を吸収・放射します。
>それとは別に、CO2は他の空気分子と衝突して熱エネルギーを受け渡すけど、それが大気の温度を左右しているんです。
CO2における赤外線の吸収・放射と他の空気分子への熱エネルギー受け渡しについて、もう少し詳しく書くと、
・CO2は太陽からの赤外線を吸収して温度が上がり、周りの気温より高くなる(一応、上がる温度に限度はある)。
・CO2の温度が高くなると、周りの気温と同じ温度になるまで赤外線を放出する。
・CO2の温度が高い時に他の空気分子とぶつかると、熱エネルギーの交換が起きる(熱伝導)。
この時の熱エネルギー交換量は、CO2・空気分子の温度による。
これらの説明は、他の温室効果ガスでも同じです。
なお、温室効果ガスに関係なく、大気の空気分子はその温度に応じた赤外線を放射しています。
>ピグモン April 21, 2010 @21:38:21
>したがって、大気中には1回地表放射を吸収するだけの温室効果ガスがあれば、それ以上いくら増えても関係ないと思います。
太陽が照っている限り、温室効果ガスは常に赤外線の吸収・放射を繰り返しています。
それに、温室効果ガスが増えればその分、熱容量は増えます。
>上空であれば、水平方向に放射しても比較的薄い大気を抜ければ宇宙空間ですね。寒冷化が卓越する理屈はこれしかないと思います。
大気が薄ければその薄さに応じて吸収・放射が起きます。それに高度2万メートル以上では、オゾンの吸収・放射が支配的になります。
97. disraff — April 21, 2010 @22:45:29
温室効果ガスがCD-Rのような振る舞いをするなど、にわかには信じがたい話ですが、どのていど確かな説なのでしょうか。
> 地表放射を吸収したとたんに他の空気分子と衝突して、伝導で熱を伝えてしまいます。
放射であれ伝導であれ、熱が伝えられたのであれば、ふつう温まるんでは…???
****
温室効果ガスはそれ自体が熱源ではなく、太陽から可視光領域で入ってきたエネルギーが地表から赤外線で放射される過程に介入してその一部を貯めこんだりまた投げたりするに過ぎませんよね。宇宙へ放射している分は、温室効果ガスがなかったらもともと直に出て行ったはずですから、冷却方向に働く…というのが直感的によくわかりません。
98. masudako
— April 21, 2010 @23:07:40
あらゆる物質は温度に応じて電磁波を出しますが、地球上の常温で、窒素分子や酸素分子の射出率はとても小さいです。赤外線の吸収も射出も、主役は水蒸気やCO2などの3原子以上の分子です。
対流圏でも成層圏でも、分子はよく衝突しているので、CO2が赤外線を吸収すると、そのエネルギーはCO2だけでなく窒素・酸素分子の運動エネルギーに分配されます。その一部がまた分子間衝突によってCO2の分子の振動エネルギーになり、CO2から射出されていきます。水蒸気の場合もCO2と基本的には同様です。(もっと高いところの密度の小さい空気では、分子間衝突が少ないので、事情が違います。)
「温室効果ガスが増えればその分、熱容量は増えます。」
・地表からの赤外線吸収が飽和したら、それ以上熱容量は増えないと思います。かりに熱容量が増えれば発散してしまうと思います。
・温室効果は、未飽和の対流圏界面付近の赤外線吸収のため対流圏界面高度が上昇することにより、下降流の断熱圧縮が増すことにより生じるとの説があります。
disraffさん
・CO2が他の空気分子に熱を渡したら、CO2自身は冷えますので温まることはないですね。
・成層圏のCO2は、オゾンが紫外線を吸収した熱を宇宙に放射していると思います。もし、放射しなければ熱として保持されますよね。
100. disraff — April 22, 2010 @06:37:48
いやだから、熱を渡されたほかの分子が温まっているでしょうに。CO2は冷える、ったって最初より冷えるわけじゃあるまいし。結局のところ、そこで地表からの赤外線を吸収して熱に換えてますよね…。温室効果ってそういうことでしょう?
そもそも水蒸気だろうとメタンだろうと、原理は同じです。ピグモンさんの話は「温室効果ガスじたいは温まらないので温室効果はない」と言うようなものです。
101. こなみ — April 22, 2010 @08:32:32
> 対流圏の温室効果ガスは、全球のトータルで1回地表放射を吸収したら、
>あとは窒素などの他のガスと変わらない挙動しかしないとの説があります。
そんな「説」はまともな学説ではないでしょう。基本的な分子科学や気体分子運動論の常識から考えて,明らかに間違いです。私は気象学や高層気象については門外漢ですが,それ以前に基礎科学の部分でまちがったベースにたった立論は全体として信用できません。
>地表放射を吸収したとたんに他の空気分子と衝突して、伝導で熱を伝えてしまい
>ます。したがって、大気中には1回地表放射を吸収するだけの温室効果ガスが
>あれば、それ以上いくら増えても関係ないと思います。
論外です。
そもそも伝導というのは,巨視的な熱の伝わり方の分類のひとつであって,分子同士の運動エネルギーの交換に対しては使われません。分子同士は,運動エネルギーを衝突によって常時交換しています。
その衝突はきわめて頻繁であって,その結果,平均運動エネルギー(分子の自由度がことなると本当は細かい議論をしなければいけないけどここではそれは同一として)を中心とした分布に落ち着きます。
たまたまその中で,温暖化ガスの分子が赤外線を吸収して大きな振動エネルギーをもつと,そのエネルギーも周囲との衝突によって,周辺の気体を少しだけ暖めます。もちろん,衝突によって起こるのは平均化であって,エネルギーをすべて失うわけではありません。温暖化分子にしても,赤外線を吸収した直後を除いては,周辺と「同じ温度」,つまり同じエネルギー分布に従います。
イメージを説明すると,空間の中でたくさんの粒子がばたばたと衝突している状態の中に,銃弾を撃ち込んでいくような状況が,温暖化ガスを含む気体に赤外線を当てている状況です。銃弾は温暖化ガスにしか当たらないけど,結果的に全体にエネルギーが分配されていくわけ。
もっともそれだけでは,断熱環境ではいくらでも温度が上がっていくわけですが,気体の温度が上昇すると,温暖化ガスがたまたま振動励起状態になって,逆に赤外線を放出する過程も増加していくので,周辺との放射平衡を成立させるような作用が働くわけです。
ただし,地球大気においてそれらの平衡がどのように働いているのかは,まったく知りません。きっとそのあたりは重要な研究課題になっているのでしょう。
102. ピグモン — April 22, 2010 @10:36:45
言葉尻をとらえて、「なにがなんでも反論しなくては」という雰囲気ですね。
対象文:「対流圏の温室効果ガスは、全球のトータルで1回地表放射を吸収したら、あとは窒素などの他のガスと変わらない挙動しかしないとの説があります。」
・この文章は、「吸収・放射した後のCO2は、普通に分子運動をしています」という程度の文であり、深い意味はありません。なにがひっかかっているのかわかりません。
・わたしが、「1回の赤外線吸収で温暖化しない」とかいついったのか明らかにして下さい。私が言ったのは分子が衝突してもエネルギーは保存されますという程度の意味です。なにがひっかかっているのかわかりません。
こんなにひっかかるのだったら私は去ります。さようなら。
103. ピグモン — April 22, 2010 @10:54:09
こう、いかにも虫のいい話を適当に切り貼りして、それがいったいどういう意味になるのかもろくに考えずに闇雲に話を展開するヒトでしたねぇ。いったいぜんたいなんでそこまで自然が自説?に都合よくできていると考えられるのか、不思議でしょうがありません。
…というか本当に去ってくれたのかしら。
105. ピグモン — April 22, 2010 @10:58:06
対象文:「対流圏の温室効果ガスは、全球のトータルで1回地表放射を吸収したら、あとは窒素などの他のガスと変わらない挙動しかしないとの説があります。」
・もちろん、大気には天文学的なCO2分子があるのですから中には放射する分子があるかもしれません。私と他の論者との間の差は定量的なものと考えています。放射の機会が少ないかどうかということです。
・いずれにしても、私は専門でも学者でもないし論文レベルの細かい指摘をされてもどうしようもありません。それで全体を否定するならそれでいいです。
・おそらくこのままいけば今年の寒さで社会的になんらかの動きがでるでしょう。それであればこの場でなにもいうことはありません。
・なんやかんやで知見が広がったことはありました。感謝です。
106. こなみ — April 22, 2010 @14:37:22
現実と自分の信念は食い違うかも知れないというなどということは,大人であれば当然悟っているべきだと思うのですがね。期待によるバイアスをかけまくっては,理性的な判断なんか出来ないではないですか。
最初,あまりにも冷静を欠いた態度と文体で,地球は寒冷化するんだ,もう少しながめていればきっとそうなるんだというふうに書いておられたので,私はそれに対して批判的な書き込みをしたことがあります。
きくちさんの「復活」のあたりから,ピグモンさんもいろいろな根拠を挙げて自説を主張することにされたようで,そのことは歓迎の眼で見ていたのですが,しかし,あまりにも基礎的なことで間違いをしておられることが逆に見えてしまいました。
とはいえ,自分は専門家ではないというのは,いいわけにはなりません。我々は知識を確実にしながら判断するしかないのであって,不確実な知識を自分で分かっていて,しかもその知識を前提にした推論なんてできるわけはないではないですか。
私としては,地球は寒冷化しているということがかなり明瞭に示されるのであれば,なるほどそうかと思うでしょう。一方で,地球が急速に温暖化することのリスクはきわめて大きいことは客観的に明らかなのですから,本当にそうなっているのか,それは人為的な影響によるものかということには関心を持っています。そのための「後悔しないために現在できることをやろう」という主張も妥当なものだと思います。
しかし,だからといって,そうでないという結論が出たら悔しいなどとは思いません。そこのところが,どうも懐疑論批判を繰り広げる人とは大きくちがうことが多いということは,このかん見えてきたように思います。たとえば槌田&近藤両氏など,どうしてあんなにもヒステリックなんでしょうか。私には理解できません。きっと信念の持ち方が政治的なんでしょうね。
なお,ピグモンさんは最後っぺみたいな書き込みをしてしまったのですが,あまりにもみっともないと思います。恥ずかしくならないですかね?
107. ピグモン — April 22, 2010 @16:16:56
・ぼくが、寒冷化を主張する理由は、趣味の歴史とのつじつまを合わせるためです。ぼくが、キチガイか温暖化論者がキチガイかのどちらかなのです。
・人の願望まで分析するとは、こなみさんは心理学者ですか。ぼくは、たとえ趣味とはいえこだわっているのです。
・相手をヒステリックというのは足元をみたつもりになっているのでしょうが、ぼくは願望ではなく自信があるのです。
・ぼくの自信を願望とみなしたいのが、こなみさんの願望ではないですか。
・最後の文は、「あとは自然がやってくれる」、ぼくがでるまでもないというこれまた自信です。
・ぼくは、人間社会は好きではありません。人間は、「みっともない」とかの見方を押し付けてきますからね。あとは、気象を見つめていたいと思います。。
・正しい見方を述べます。ぼくは、今のところ自信があるんです。
その自信は、歴史の趣味から来ています。こちらでの議論は、いわば、側面の確認にすぎません。
・こなみさんには、論文に強いのみならず、人の「こだわり」を理解する余裕を持つように望みます。
以上です。
108. こなみ — April 22, 2010 @18:33:50
>15μm付近のCO2の吸収帯は、水蒸気でも吸収します。
>CO2のでる幕はありません。
吸収帯の裾野とはいえ、水蒸気の吸収が15μm付近でもあるのはご存じの通りですが、「CO2のでる幕」がない場合は、空気の赤外線スペクトルを測定してもCO2由来のピークが15μm付近に観測されないという認識でよろしいでしょうか。
それにしても、来てほしいときに分光屋さんは現れず。
110. 新保 — April 23, 2010 @12:36:04
大気の赤外線透過率は"大気透過率" "赤外線" "ac.jp"で検索すれば
赤外線天文学用に取られたデータが見つかりますよ。
ちなみに15μm付近ではCO2の吸収の方が圧倒的に大きいようです。
111. masudako
— April 26, 2010 @00:51:40
温室効果気体の分子が赤外線を出したり吸収したりすることによるエネルギー伝達は、熱伝達論の用語で言えば放射(あるいは輻射)であって、熱伝導ではありません。(1820年代のフーリエは熱伝導として扱ったようですが。)
また、混ざった気体の分子どうしが衝突でエネルギーを交換しているのは、巨視的に言えば、その局所の温度が共有されているというだけのことで、空間をエネルギーが流れるという意味での熱伝導ではありません。
熱容量には、温室効果気体であるかないかに関係なく全部の分子が寄与します。1分子あたりの熱容量はどの種類の分子でもほぼ同じ(2倍以内の違い)です。
112. LiX — April 26, 2010 @08:58:25
CO2由来のピークが15μm付近に観測されないということに
ピグモンさんのお答えがYesならば、
教科書にあるような大気の赤外線スペクトルのここのところです、といってお示しするつもりでしたが、残念です。
ピグモンさんのご紹介のスペクトルでも明らかに15μm付近ではCO2の吸光度が圧倒的であるのは分かるはずです。
水蒸気も吸収するのは分かっていますが、CO2単独で吸収が15μm付近で振りきれています。透過率なのでどんだけ吸収するのか分からなくなって大したことがないような印象を受けているのでしょう。
ピグモンさんのお答えがNoならば、
その後、ピグモンさんはそんなところを吸収しても大した影響はないというのであれば、例えば、成層圏には水蒸気だけでなくCO2も上がってくることを示したうえで、
http://cryo.eng.isas.ac.jp/PubDoc/jp/CO2Profile.html
成層圏下部、対流圏界面付近では気温が約-70℃前後であること、
さらにその温度での黒体放射スペクトルのピークは14.2μmであること、(計算あってます〜?)
などから、「CO2のでる幕はありません。」はいくらなんでも言い過ぎでしょう。
となる予定でした。残念。新保さん、お気づかいありがとうございました。
どうでもいいことですが、CO2のν2バンドの15μmは波数に直すと666.66...cm-1。「バイブル」とやらにもそんな感じの数字があったな。
113. うひゃぃ — April 26, 2010 @12:30:18
ピグモン氏の議論の仕方は、自分の信念に合致する説だけ
持ってきてるように思えます。
科学的に論争するなら相手の論旨を一度咀嚼してから反論してほしいと思います。
素人なのでわからない場合は、教えてもらいましょう。
(前に書いた、科学者の説明責任の範囲で答えてもらえると思います)
話を変えさせて頂いて、現在二酸化炭素25%削減の法案が審議されていますが、みなさんこれについては、どのように考えているでしょうか。
25%は可能か不可能か、必要かどうか、25%削減の温暖化抑制の効力など、いろんなご意見があるのではないかと思うのですが。
私は、25%は行きすぎな気がしています。
温暖化の抑制って人類の存続のためにやってるんだと思うんですけど、
25%削減って日本経済はかなり悲惨な状況になる気がします。
国政が守るべき10年後の日本人の生活を犠牲にして、地球全体の排出量の1%を下げても何の意味もないような気がしています。
いろんな前提があると話が混乱するので、人為的な二酸化炭素の排出で地球が温暖化しているということを前提に皆さんの意見を聞かせていただけないでしょうか。
勝手に仕切るなと思われた場合は削除していただいて結構です>きくちさん
>私は、25%は行きすぎな気がしています。
>温暖化の抑制って人類の存続のためにやってるんだと思うんですけど、
なんていうかな、私は自然科学から離れた人文的な意味で「地球温暖化問題を皆で考えて欲しい」と思ったりします。
>25%削減って日本経済はかなり悲惨な状況になる気がします。
どういう「悲惨さ」かな?世界の人口が68億人で、一日あたりの餓死者数は3万人くらいだから、日本の人口が1億人とすると、毎日400人くらいが餓死する計算になるのだけど、それよりももっと悲惨になるというお考えかな?
なんて無茶苦茶な統計を出したりすると「無茶言うな」と言われると思うんだけどね。まず、68億人が今の日本人と同じ様な生活をしようとすると、たぶん、地球は保たないだろうなと思っています。もちろん、厳密な計算なんてしようもないので、うひゃぃさんが「いや、保つ」と言われても反駁はしないけどね。
でもって、それぞれ12億人くらいの人口を抱える中国とかインドの人は「がんばって日本や米国みたいな生活をしよう」と努力している訳ね。この24億人が今の日本人と同じくらいの生活をしただけでも、地球が保つかどうか危ないと思っているのだけど、うひゃぃさんが「いや大丈夫」と言われても特に反駁する気はないし、または「日本国民は文化的な生活をしても中国人やインド人はすべきで無い」と考えられていても、またそれは人のお考えだから特に非難する気はないのね。
なんていうかな、あくまで自然科学とは離れた人文的意味として「地球温暖化問題を契機に宇宙線地球号の行く末を考える契機にして欲しい」という思いはあるのね。
115. moorhen — April 26, 2010 @15:55:03
> 25%削減って日本経済はかなり悲惨な状況になる気がします。
> 国政が守るべき10年後の日本人の生活を犠牲にして、地球全体の排出量
> の1%を下げても何の意味もないような気がしています。
多少の誤解があるようです。すでに前のエントリー
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1256740025
で議論したことなんですが、長過ぎて、全部読めというのも不親切ですので、要点だけ。
鳩山政権が掲げる「25%削減」は
・国内の削減分(「真水」)だけでなく、海外との排出量取引の分を含む。ただしその割合は明らかでない。
・「すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意」が前提条件。
ちなみに、政府案の対案として提出されている公明党法案の「25%削減」は、前提条件なしです:
http://www.komei.or.jp/news/2010/0421/17248.html
116. うひゃぃ — April 26, 2010 @19:56:00
> 「地球温暖化問題を皆で考えて欲しい」と思ったりします。
人文的な意味で、というのがイメージできないです。すみません。
> >25%削減って日本経済はかなり悲惨な状況になる気がします。
> どういう「悲惨さ」かな?世界の人口が68億人で、一日あたりの
> 餓死者数は3万人くらいだから、日本の人口が1億人とすると、毎日
> 400人くらいが餓死する計算になるのだけど、それよりももっと
> 悲惨になるというお考えかな?
少なくとも、日本では温暖化対策のために餓死者を出しても構わないという
コンセンサスは無いですよね。新卒の求人倍率が毎年2〜3ポイント下がって
いくだけで、十分悲惨だと言われると思います。
たとえば、その時に技術開発者さんが、ご自分の職を若者に譲ったり
するとしたら、それはもしかすると美談にはなるでしょうけど、他の誰もが
同じ行動をとれるわけではないです。
もちろん25%削減を旗印にした経済成長戦略によって、返って生活が
良くなる可能性もありますし、政府もそんな感じのことを言ってた
と思います。
ただ、きちんと数字を積みあげたものではなかったと記憶しています。
政府には楽観的な予測と悲観的な予測を両方示して、如何にして
悲観的なシナリオを避けるのか、という具体論を示してほしいと思います。
> なんて無茶苦茶な統計を出したりすると「無茶言うな」と言われると
> 思うんだけどね。まず、68億人が今の日本人と同じ様な生活をしようとすると、
> たぶん、地球は保たないだろうなと思っています。もちろん、厳密な計算なんて
> しようもないので、うひゃぃさんが「いや、保つ」と言われても反駁はしないけどね。
その視点での議論はすべきだと思います。持たないだろうなってのは、
増えすぎた人口によるものも、大きいのではないかと思いますし、
いろんな視点で議論しなければいけないと思います。
温暖化の問題だけではなく、食糧の問題とか増え続ける人類を
食わせ続けるにはどうするかというのは大きな問題だし、
増え続ける消費エネルギーに対応するための代替エネルギー開発に
巨額の資金を入れるとかなら、個人的には大賛成です。
これもコンセンサスがあるとは思っていませんけれど。
> なんていうかな、あくまで自然科学とは離れた人文的意味として
> 「地球温暖化問題を契機に宇宙線地球号の行く末を考える契機にして欲しい」
> という思いはあるのね。
考える契機にする前に法案が提出されているのが現実なので、
危惧しているわけです。
コンセンサスもなしに、誰かの理想で突き進んじゃうのって、
危うくないですかね。
117. うひゃぃ — April 26, 2010 @19:59:43
ご親切にありがとうございます。
元のコメントを送った後に前のエントリーを見ました。
いろんな話がされていたので、せっかくだから
よく読んでみようと思います。
> 鳩山政権が掲げる「25%削減」は
> ・国内の削減分(「真水」)だけでなく、海外との排出量取引の分を含む。ただしその割合は明らかでない。
> ・「すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意」が前提条件。
法案も同様に曖昧なままで、具体的な方法は政令で定めるとか、フリーハンドを政府に与える感じになっていますね。
118. e10go — April 26, 2010 @20:54:38
熱力学系は仕事の関係で自動車のエンジンやエアコンの原理を勉強した程度で、それも30年以上前の事ですから、私のうろ覚え・勘違いが多々あると思います。
自分の知識・理解が怪しいと思ったらネットや書籍の文献で確かめてから書くようにしていますが、より間違いをなくす様、努力します。
>少なくとも、日本では温暖化対策のために餓死者を出しても構わないというコンセンサスは無いですよね。
そのかわり、日本以外でなら一日3万人が餓死してもかまわないというコンセンサスはありそうですね、日本人には。
>新卒の求人倍率が毎年2〜3ポイント下がっていくだけで、十分悲惨だと言われると思います。
まあ、経済学の詳細を説明しても仕方ないけど、一般にエネルギー多消費型の社会になるほど労働力は余剰に成ります。うひゃいさんはもエネルギー多消費型の社会が続くことを望まれいるわけですから、新卒の求人が減ることを望まれている事になりますね。別にうひゃいさんがそういう失業者が多い社会を望まれても、それは個人の考えですから特に非難する気はありませんけどね。
>もちろん25%削減を旗印にした経済成長戦略によって、返って生活が
良くなる可能性もありますし、政府もそんな感じのことを言ってた
と思います。
>ただ、きちんと数字を積みあげたものではなかったと記憶しています。
私もあくまで経済学的一般論としてエネルギー多消費型社会の方が労働力過剰になる傾向があるという事を言っているにすぎません。ところでうひゃいさんは、上で
>25%削減って日本経済はかなり悲惨な状況になる気がします。
と書かれていますが、これはどのような数字をどのような理論の元で積み上げた予想なのでしょうか?
120. うひゃぃ — April 27, 2010 @11:11:02
エネルギー多消費型の社会を継続しないという、世界的なコンセンサスなしで日本だけエネルギー消費減らしても無意味だと思いますよ。
・「すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意」が前提条件。
というのが世界的コンセンサスになり得るとおっしゃるなら、とくに明確な否定の根拠を持たないので、「私は無理だと思う」というにとどめます。
私は、そういうコンセンサスがない場合、エネルギー使用に制約がない企業や国のほうが、制約を受けた企業や国より利益を上げやすく、雇用を確保しやすいと考えただけです。
また数字の根拠を出すのは法案を提出した人に求めたいです。私は法案の実効性に疑問を持っているのですが、その疑問を解消してくれる情報がないと思っているだけですので。
121. うひゃぃ — April 27, 2010 @12:43:45
というのがエネルギー多消費型の社会を継続しないという、世界的なコンセンサスが得られることであるということなら、
と訂正します。
122. かとう — April 27, 2010 @15:29:04
>私は、そういうコンセンサスがない場合、エネルギー使用に制約がない
>企業や国のほうが、制約を受けた企業や国より利益を上げやすく、雇用
>を確保しやすいと考えただけです。
技術開発者さんは、ここに矛盾があると言ってます。
エネルギーを大量消費すると、
>制約を受けた企業や国より利益を上げやすく
これは達成できますが、
>雇用を確保しやすいと考えただけです。
これが出来ないと言ってます。
123. かとう — April 27, 2010 @15:31:39
明にはされてませんが、海外での災害・事故・事件の時に、日本人の
有無を言って、それが居なければ、ニュースバリューが無いと言わん
ばかりの扱いの低さになる所を鑑みるに、暗にはそのコンセンサスは
ありそうです。
もうちょっと、民度が上がって欲しいです。
うひゃいさんの発言にありましたが、日本が今から鳩山公約分を
真水で減らせたとしても、寄与はそんなに多くない。
他国が減らす支援をしていかないと意味が無いですね。
ODAと絡めて、他国の産業の発展と低炭素を同時に実現させて、
それを削減分として計上すると言う形でいかないと駄目でしょう。
そういう意味で計算でき、さらにODAがただのばら撒きを脱却できるの
なら、100%削減でもいいかも知れません。
>制約を受けた企業や国より利益を上げやすく
これは達成できますが、
>雇用を確保しやすいと考えただけです。
これが出来ないと言ってます。
或る意味単純なんですね。エネルギー多消費になるためには、エネルギーの量を確保し、さらにエネルギーのコストを下げる必要があります。現実にそれが起こるからエネルギー多消費社会が起きるわけです。でもって、エネルギーコストの低下は物のコストも引き下げますが、労働力コストの引き下げにはあまり効果がありません。その結果として、産業の中の経費分配はエネルギーや物のコストに比べて労働力コストが著しく高い状態なります。そのため、「競争による効率化」はひたすら労働力を減らす方向に働きます。結果として、その社会では労働力の過剰が生じることになりります。
>うひゃいさんの発言にありましたが、日本が今から鳩山公約分を
>真水で減らせたとしても、寄与はそんなに多くない。
>他国が減らす支援をしていかないと意味が無いですね。
減らすというよりも、発展しつつある国の到達点を考え直す動きも必要なんだろうと思って居るんですね。日本もそうだったんですが、高度成長期に「将来どういう生活がしたいか」という目標が米国なんかの家電製品に囲まれ、自家用車を乗り回す生活、つまりエネルギー多消費生活だったんですね(「奥様は魔女」なんかをそう言う視点で見ていた:笑)。なんていうか、先進国の国民がエネルギー多消費生活をしながら、高度成長期を迎えた国の国民に「お前らが俺と同じ生活をしたら地球が保たないから、お前らはここには至るな」と言える気はしないのです(うひゃいさんなら、平気で言えそうですけどね:笑)。
さらにいうと、ソローの「森の生活」の文明批評では無いですが、エネルギー多消費型の文明生活というのが、本当に人間にとって幸福かどうかという視点も必要になるのかも知れませんね。
125. うひゃぃ — April 27, 2010 @18:20:17
> (うひゃいさんなら、平気で言えそうですけどね:笑)。
どこからそう読めました?
126. うひゃぃ — April 27, 2010 @18:25:15
> そのため、「競争による効率化」はひたすら労働力を減らす方向に働きます。
外部に競争相手である他の社会がない状況ならそうなるのかもしれません。しかし、A国B国という二国を考えて、A国がエネルギー多消費がゆるされていて、B国には制約があった場合は、他の条件が同じならば、B国からお金がA国に流れますよね。安価な製品が大量に作れるんですから。お金があればサービス産業でも娯楽産業でも提供する仕事は増えると思います。
127. ピグモン — April 27, 2010 @23:22:50
「太陽光の吸収に関するガスの寄与では水蒸気が60%に対してCO2が26%です。存在感のある脇役で無視出来ません。このようになるのは、水蒸気がすべての波長の赤外線を吸収するわけではなく、15μmのCO2の吸収のピークの効果が大きいためです。」
lixさん、15μmは太陽放射ですか。トンデモですね。lixさんを専門家とは思っていません。それに最低限、過去レスを読んでから投稿して下さい。
成層圏の話は既出です。
あんまりなので、でてきました。
128. もぐもぐ — April 28, 2010 @00:48:49
うひょいさんとの議論を拝見させて頂いたのですが、技術開発者さんが何を目指したいのかが自分にはイマイチ良くわからないので質問させてください。(問題が問題ですし、何となくこれまでの社会ではダメだけど、明確な答えも見つからないということなのかも知れませんけど。)
で、例えばの話なのですが、再生可能エネルギーだけで現在の日本が消費してるだけのエネルギーを全て賄えたとしたら、それもエネルギー多消費型社会ということになるのでしょうか?
実現可能性はひとまず置くとして、温暖化対策ということではクリアできた状態でも、エネルギー多消費ならダメじゃないのということなのでしょうか?
って一体何でしょうか?
130. 技術開発者 — April 28, 2010 @07:45:08
>実現可能性はひとまず置くとして、温暖化対策ということではクリアできた状態でも、エネルギー多消費ならダメじゃないのということなのでしょうか?
あくまで「温暖化問題を契機に考えて欲しい問題」という事で書いています。エネルギーを例えば太陽光発電や風力、地熱、バイオマスでまかなったとしても、次は資源問題が控えていますからね。68億の人が今の日本じんと同じ様な資源多消費生活を送ろうとすれば、たぶん、資源獲得のための戦争は避けられないのではないかと考えています。
なんていうか、人類は実の所、非常に沢山の「全人類で考えなくては解決出来ない問題」というのを既に抱え込んでいる訳ですね。二酸化炭素による温暖化問題というのはその一つに過ぎない様に見える訳です。どれから手を付けるべきかという優先順位問題もあるのかも知れませんが、まあ、必ずどれかからは手を付ける訳で、二酸化炭素温暖化問題というのはたまたま、それから「全地球的に考えよう」が始まったのだろうと考えている訳です。
131. 技術開発者 — April 28, 2010 @08:21:51
>A国B国という二国を考えて、A国がエネルギー多消費がゆるされていて、B国には制約があった場合は、他の条件が同じならば、B国からお金がA国に流れますよね。
別な所でも説明していますが「国家としての貿易に勝ち負けは無い」という理屈なんですね。B国がA国の貨幣でA国から製品を買う。そうすると、B国はどこかでA国の貨幣を手に入れないと次の輸入ができないわけです。つまり、直接間接を問わず、必ずA国は輸入をして国際市場に貨幣を提供してB国が買い続けられるようにしなくてはならない訳です。A国が農産物の輸出国で農産物輸出が盛んになれば、かならずどこか、他の産業分野で輸入に押される部分ができます。特定の分野で「勝ち負け」はありますが、国全体としては「勝ち負け」が起きないのが貿易という物なのです。
でもって、貿易で何が輸出され何が輸入されるかというと、エネルギー多消費型の社会では「労働力比率の低い物が輸出され、労働力比率の高い物が輸入される」ことになります。それは、上で述べた様にエネルギー多消費型社会では産業における労働力のコストが物やエネルギーのコストよりも比重が大きくなっているからです。そのため、10兆円の価値を生産するために80万人の労働者を必要とする知識集約型産業製品が輸出され、10兆円の価値を生産するために120万人の労働者を必要とする農産物や労働集約型産業製品が輸入されて、国内の雇用がその分失われます。
うひゃいさんは、輸出による産業の拡大とそのことによる雇用の増加を見ておられる訳です。この部分だけ取り出すと、雇用の拡大になります。10兆円輸出が伸びると、それを生産するために新たに80万人の雇用が発生しますからね。しかし、10兆円輸出すると必ず10兆円の輸入が必要となります。そのことにより120万人の雇用が失われるということは、「自分は構わない」と言われている様に見えます。つまり、目先の利益さえあれば、それで困る事なんて考える気はない態度に見える訳ですね。
>> (うひゃいさんなら、平気で言えそうですけどね:笑)。
>どこからそう読めました?
なので、こう書きました。
132. かとう — April 28, 2010 @09:24:11
再生可能エネルギーとは、太陽、風、地熱、水力、バイオマス、
潮汐等、使ったことで消費されない、再度利用することが可能な
ものです。
反対語としては、枯渇性エネルギーで、石油、石炭、ガス等の、
掘り出して使用したら、もう二度と使えないものです。
温暖化問題に必ず出てくる言葉ですので、最低限wikipedia等調べて
おいた方がよろしいでしょう。
133. うひゃぃ — April 28, 2010 @10:35:15
自分と考え方の違う人を侮辱するひとだということはわかりました。
うひゃいさん、ここはチャットではないのですから、感情的な…もしくは読者に感情的で無意味なと解釈されかねない、無意味な反応は止めた方がよいのではないでしょうか?
でなければ、うひゃぃさんのコメント133 April 28, 2010 @10:35:15の、
>技術開発者さんって、なんだかものすごく飛躍のある論法で
>自分と考え方の違う人を侮辱するひとだということはわかりました。
だけでなく、どこがどうだから上記引用の「侮辱」になるのか、しっかり説明してもらえませんか?
そもそも、この一連の流れは、うひゃぃさんがコメント113(April 26, 2010 @12:30:18)で、
>いろんな前提があると話が混乱するので、人為的な二酸化炭素の排出で地球が温暖化しているということを前提に皆さんの意見を聞かせていただけないでしょうか。
と皆さんに投げかけ、技術開発者さんが技術開発者さんの視点で返答をしているだけでしょう。ご意見ありがとうございます、との返答ではなく、根拠もロクに提示せずに「侮辱」とか書いているのが、むしろ理解できませんが。自分の望んでいた回答と異なるからといってバックれるのはどうなんでしょうか?ここのコメント欄は単に質問を教えてくれる、という場所でもないのですから、他の方からご自身とは異なる見地に立っての意見が出てきても、何ら不思議はないと思います。
てか最近、ちょっと皮肉られたくらいで「カッとなる」人が増えてませんか?このやり取りは、書き込みをしている人(一日あたりの閲覧者の1%にも満たない)以外の大勢の読者がいるのを忘れているのではないでしょうか?
comには、技術開発者さんの一連の返答は、うひゃぃさん以外のROMの方も意識されていると受け取れましたが。
ただ、コメント113の、うひゃぃさんがピグモンさんについてコメントされている点
>ピグモン氏の議論の仕方は、自分の信念に合致する説だけ持ってきてるように思えます。
>科学的に論争するなら相手の論旨を一度咀嚼してから反論してほしいと思います。
>素人なのでわからない場合は、教えてもらいましょう。
については、ほぼ同意します。だからこそ、技術開発者さんに対してもご自身で書かれた内容を実践していただきたい、と願う次第です。
135. かとう — April 28, 2010 @13:04:17
>技術開発者 — April 27, 2010 @17:13:59
>なんていうか、先進国の国民がエネルギー多消費生活をしながら、
>高度成長期を迎えた国の国民に「お前らが俺と同じ生活をしたら
>地球が保たないから、お前らはここには至るな」と言える気はし
>ないのです(うひゃいさんなら、平気で言えそうですけどね:笑)。
ここの部分です。
完全に揶揄で、僕は注意しようか迷いました。
この括弧内の揶揄が無ければ、うひゃいさんのその後の反応も無く、
建設的に議論が進んでいたと思います。
この件に関しては、うひゃいさんの反応は当然であり、ある程度の
抑制も効いていると思います。
136. 技術開発者 — April 28, 2010 @16:24:37
>この括弧内の揶揄が無ければ、うひゃいさんのその後の反応も無く、建設的に議論が進んでいたと思います。
無理だと思いますよ。もともとに社会を構成している様々な因果関係について理解する気が無さそうなのでね。
なんていうか、皆さんの周りは頭の良い人が多くて、「中国やインドは昔のままで居てくれれば良いのに」と「平気で言える人」は少ないのかも知れませんね。実は私の周りは結構いたりします。輸入原料で部品製造している会社の人なんかで、中国やインドの原料購入で国際価格の値上がりで苦しんでる会社の人なんですけどね。そういう意味で、「平気で言える」という言い方にそれほど「非情な人」の思いはさほどこめていません。どうやら、そう捉えられた可能性がありますね。
むしろ、笑い話をすると、その人の会社の部品を組み込んだ産業機械の輸出先として中国やインドの比率は結構大きいのです。自分の会社の製品が中国やインドの経済成長で売れているのに、原料の値上がりだけ見て「昔のままで居てくれれば良いのに」と「平気で言える」のは、そのつながりに思いがいたらないためなんです。こつちの思いは結構こめてしまったかも知れませんね。
137. 技術開発者 — April 28, 2010 @17:04:58
なんか理念的な部分の話を先行させてしまったので、説明しそびれてしまった話がありますので書いておきます。
うひゃいさんは、提出されている法律が具体的で無いと言うことに懸念を示されていますが、「基本法」というのはそういうものです。
面倒になったので、wikipediaの基本法の説明でもお示しします。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E6%B3%95
138. moorhen — April 28, 2010 @16:54:38
120. うひゃぃ ― April 27, 2010 @11:11:02
>・「すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意」が前提条件。
> というのがエネルギー多消費型の社会を継続しないという、世界的な
> コンセンサスが得られることであるということなら、
まず、もぐもぐさんのおっしゃあるように「エネルギー多消費型社会の転換」と「二酸化炭素排出削減」は、関連はあるでしょうが必然的な関係ではありません。
また、うひゃぃさんが「前提条件」というのをどのように理解しておられるか疑問なのですが、ここでは、世界的に大規模な二酸化炭素削減の合意がないかぎり、25%削減は実行されないということを意味します。にもかかわらず、うひゃぃさんがどうして日本だけ大規模なCO2削減を実施するような状況を危惧しているのか、理解できないのですが。
> また数字の根拠を出すのは法案を提出した人に求めたいです。
25%削減の経済効果に関する政府の試算は公表されています:
「地球温暖化に関する閣僚委員会 タスクフォース会合」
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/t-ondanka/
の中間取りまとめを参照してください。
ごめんなさい。
comさんもごめんなさい。
見切りが早くない?って思っての発言でしたが、このエントリ検索して、
もう4月頭から言い散らかしてる人だって、今気がつきました。
>かとう — April 28, 2010 @13:04:17
この発言は、取り下げさせて頂きます。
>技術開発者さん
昨日の環境・経済産業連合審査会で、基本法にしては具体的な所まで
踏み込んでるって、質問で突っ込まれてました。
>moorhenさん
>世界的に大規模な二酸化炭素削減の合意がないかぎり、25%削減は
>実行されないということを意味します
ここも微妙で、同委員会で、しかも小沢大臣と直嶋大臣が違う事を
言ってたりしてます。
首相の「思い」だけ突出して、政府内でまとまってるのかな?と
いう気になれたりします。
環境委員会とか、BGMがわりにかけてみては?
よく眠れるかもしれません
140. ピグモン — April 28, 2010 @19:44:23
・うひゃ さんが侮辱されたと感じたら侮辱されたのは事実なのです。
他の人は事実を否定はできません。また、うひゃ さんになんでそう感じたかを説明する義務もありません。
・com さん
私が自分に都合がいい説ばかり持ってきているということですが、私はうひゃ さんのいう「科学的に論争するなら」という前提にあてはまりません。私の今後の温暖化に懐疑的である判断は、歴史の知識からきていますので、科学的な説は成り立つ可能性さえ示せれば十分なのです。
141. オキナタケ — April 28, 2010 @20:45:10
イメージ狂っちゃうよ。
142. QSM — April 28, 2010 @20:56:00
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1245280799#CID1270625070
あたりに今回の経済に関わる話がもっと丁寧に書いてあります.読んでみたらいかがでしょうか.
140. ピグモンさん,
lix,うひゃ ,com(敬称略)など,人の名前を間違うのはやめた方が良いです.それぞれLiX,うひゃい,comさんです.文字化けでもして正常に読めない環境でここを見ておられるのでしょうか.
143. :p — April 28, 2010 @21:03:06
やっぱり粘着さんか
> 私の今後の温暖化に懐疑的である判断は、歴史の知識からきていますので
へぇ〜
#142. QSM さん(April 28, 2010 @20:56:00)
> 人の名前を間違うのはやめた方が良いです.
無論、#140. ピグモン さん(April 28, 2010 @19:44:23)と比べれば些細な間違いなのですが、
件の方は自分の名前欄に「うひゃぃ」と記入しております。「うひゃい」ではない模様です(「い」が小さい)。
些細な突っ込み、失礼しました。
145. ガラモン — April 28, 2010 @21:37:15
すみません。ピグモンではなくガラモンとなりました。
146. QSM — April 28, 2010 @21:58:47
本当だ!ご指摘ありがとうございます.やはり名前はコピペで確認すべきですね.何という衝撃.138. moorhenさんなどはきちんと書いてらっしゃいますね.大変失礼いたしました.これは恥ずかしい.穴掘って埋まりたい.
147. LiX — April 29, 2010 @02:44:08
>#127. ピグモンさん April 27, 2010 @23:22:50
>lixさん、15μmは太陽放射ですか。トンデモですね。
単なる大気中の赤外線の吸収の話から「15μmは太陽放射ですか」というお話に変わったところから推察すると、CO2由来のピークが15μm付近に観測されるけど気にすることはないというご回答が得られたということですね。まさか、太陽光には15 μmの赤外線は含まれていないと言いたいわけではないでしょうから。後は、そもそも温室効果は太陽光を良く吸収するというよりも、地球から出ていく分を抑える効果ではないかと考えると良いと思います。
>lixさんを専門家とは思っていません。
私は分光学がらみの論文は数えるくらいしか出していないので、この分野では素人です。ただ、赤外の吸収を測定していて普通に観測できる事実をお伝えしたかっただけです。
>最低限、過去レスを読んでから投稿して下さい。
実は全コメントを読んだ上で、特にピグモンさんに注目しております。何故かと申しますと、
温暖化そのものに対して、
>温暖化しているのは事実だが、(旧#768. ピグモンさん February 14, 2010 @18:40:37)
>寒冷化まっしぐらに見える(旧#770. ピグモンさんFebruary 14, 2010 @22:21:12)
太陽活動に関しては、
>思いついたのですが小氷期からの回復過程にあるのは太陽活動ではないでしょうか。(旧#862. ピグモンさん February 19, 2010 @22:54:42)
>太陽活動の停滞が明確になりつつある今(#27. ピグモンさん April 7, 2010 @20:02:43)
>寒冷化を主張する人の中で太陽の全放射エネルギーを問題にしている人はいないと思います。(#62. ピグモンさん April 17, 2010 @10:11:22)
と、一貫したIPCC否定以外は心配になるからです。
>#24. ピグモンさん April 6, 2010 @19:46:49
>耐震の話でいえば、「関東大震災が来ても大丈夫です」といわれても安心してはいけない。
>関東大震災をはるかに上回る地震がくるかもしれないのである。
の後に普通なら、現在のCO2削減の取り組みで大丈夫という保証はないという結論になりそうなところが、
>このような謙虚な見方が存在しないと感じるのが、気候変動の専門家である。
となってしまうのは、ピグモンさんは、CO2削減が大震災に匹敵するお立場なのかもしれません。だとしたら、不愉快な思いをさせて申し訳ありません。長くて済みません。
148. ピグモン — April 29, 2010 @06:02:15
・「まさか、太陽光には15 μmの赤外線は含まれていないと言いたいわけではないでしょうから。」
太陽光には15 μmの赤外線は含まれていませんが。(超微量であればわかりませんが)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1439866044
・「CO2削減が大震災に匹敵するお立場なのかもしれません。」
大震災と気温の科学的データは、ともに最近百年間程度のものしかありません。それ以前の大震災の記録は歴史記録であり、最近100年の地震を上回るものであった可能性があります。
気温についても、直接の観測データは最近百年程度であり、その程度の期間の温暖化からなにかがいえるものなのでしょうか。
90%の確率でCO2が原因というにはたとえば1000年間くらいの詳細な気温データがほしいと思います。
「CO2由来のピークが15μm付近に観測されるけど気にすることはないというご回答が得られたということですね。」
図も示しているのですから、詳細は図で判断願います。
「でる幕なし」の言葉を成層圏まで一人歩きさせるのはかんべんしてほしいと思います。
150. com — April 29, 2010 @06:42:18
かとうさん、
お気になさらないでください。
確かにうひゃぃさんは4月初旬から書き込まれていますが、今回comが書き込みした理由は、
・前コメント欄にて技術開発者さんが、何度か書き込まれていた内容だった。
・だというのに、うひゃぃさんは前コメントを読まない、と宣言した。
・技術開発者さんは「過去ログ嫁」で終了してもいいところなのに説明してくださった(だから対象はうひゃぃさんだけではなく、ROMと判断しました)。 ・なのに、うひゃぃさんは自分の望んでいない展開に、最終的にはしょうもないレスで締めくくった。
からでした。
これって、極論ですが、単に「私とは議論できません」と宣言しているだけでしょう。
そんな訳で、うひゃぃさんと、うひゃぃさんの「侮辱」発言に賛同された方は、前コメント欄から読み返すことを、強く推奨させていただきます。
151. zorori — April 29, 2010 @07:59:43
>ピグモンさんは、CO2削減が大震災に匹敵するお立場なのかもしれません。
>ピグモンさん,April 29, 2010 @06:02:15
>大震災と気温の科学的データは、ともに最近百年間程度のものしかありません。それ以前の大震災の記録は歴史記録であり、最近100年の地震を上回るものであった可能性があります
過去、1000年、10000年となれば、最近100年の地震を上回るものが有ったのは当り前ですね。
1000年の1度の地震対策が必要だと主張する専門家は殆どいないと思います。
概ね、建物の寿命(60から100年年程度)内に遭遇する期待値が1回以上の地震を想定しています。
地震に限らず、風でも、積雪でも同様です。(ついでに、いうと、このような期待値の想定には、100年以上前の歴史的地震も考慮されています。そりゃ、そうです、100年期待値を100年のデータだけから出すのは、明日の天気予報を過去1日だけのデータから行うようなものですから。)
それより大きい地震の対策など出来ない(技術的には出来るけど、経済的には馬鹿げている)と、専門家は謙虚に考えているわけですね。しかし、素人は、どんな地震が来ても大丈夫じゃないと心配だというゼロリスクを期待する場合が多いです。
ここで、温暖化の話に戻ると、ピグモンさんは、「CO2削減が大震災に匹敵するお立場」ではなくて、「憂慮すべき温暖化とは、1000年に一度の地震に匹敵する程度の可能性でしかない、というお立場」ではないかと。
少々、ひねくれたこじ付けですかね。ピグモンさんは、1000年に一度の地震対策が必要だとお考えと解釈するのが素直かな。
152. ピグモン — April 29, 2010 @09:18:20
・今の建築基準で作られた建物は想定を上回る地震がきても必ずしも全崩壊はしないでしょうね。コンクリート・鉄ともに限界の強度は設計値より高いですから。資産として価値が残るかどうかは別問題ですが。
「「憂慮すべき温暖化とは、1000年に一度の地震に匹敵する程度の可能性でしかない、というお立場」ではないかと」
地震の話と温暖化の話の類似点を結論まで引っ張ることは考えていません。私のこれから寒冷化するのではないかという考えは、数値としてまではでません。
ただ、江守先生の短期間の精密なデータに基づくやり方よりは、丸山先生の大雑把ではあるが長期間のデータに基づくやり方のほうが大きく間違えることが少ないのではないかということです。
歴史の話でいえば、古来よりの幾多の民族が南下した民族移動は気候変動なしに起こりえるものなのかどうかということです。太陽変動による気候変動は歴史から読み取れると考えています。
153. 庸 — April 29, 2010 @10:56:41
この疑問はまあ妥当な推測としても
その気候変動が、なぜ
>太陽変動による気候変動
だと、理由まで言い切れるか。それは歴史から読み取れるものなのか?
このへんがピグモンさんの理屈のよくわからないところで
同様の不可解さが他のロジックのあちこちに散見されるような。
http://www.21ppi.org/pdf/sawa/100427.pdf
155. オキナタケ — April 29, 2010 @19:28:40
どちらかと言うと、他人のことを意に介さない人がそういったネームを使うことが多いのではないでしょうか。確たる根拠はありませんが。
156. FC — April 30, 2010 @07:12:32
非常に良い調査報道の記事ですね。
感想としては、最終的な答えとしては
温暖化傾向にあるよ、というのが変わらないとしても、
元データが公開されていない、とか、修正レシピがない、とか
そもそも「科学としてのプロセスとしてどーなの?」という気がしました。
他者からの検証を受けることがないのですから。
他者からの検証に対し、別モデルでも同じ傾向がある、という
反論もあるようですが、そもそも、元データが自体が危うい、となれば、
普通の科学なら、そりゃダメでしょ、となるのが普通だと思うのですけど。
それと、このコメント欄での議論では、いくつか間違いが発覚しても
IPCCは有能な組織できちんとやっている的な発言をする方も
いらっしゃいましたが、やはり、組織としても根本的な問題がある、
ということが指摘してありましたね。
思いますに、温暖化問題というのは、まだ科学の土俵内で
喧喧諤諤すべきテーマであって、それを社会的・政治的に利用するには
まだ十分に成熟した領域に至っていないのでしょうね。
政治の土俵に挙げたのが、研究者なのですから、
一端、それを科学の土俵に戻すのも研究者の役目だと思いますが、
それが可能なのか、私には皆目検討もつきません。
157. 技術開発者 — April 30, 2010 @08:34:26
>政治の土俵に挙げたのが、研究者なのですから、
>一端、それを科学の土俵に戻すのも研究者の役目だと思いますが、
>それが可能なのか、私には皆目検討もつきません。
このあたり。私とかなり認識が違うんですね。なんていうか、日本では「政治というのは国民を虐げるためのもの」というのが共通認識となっているみたいで、「国民の将来を考えるもの」という概念はひとかけらも政治に有るはずがないというのが日本人の政治観みたいですけどね。
なんていうか、「みんなで立って見ている映画館」という話があって、それを思い出すんですね。つまり、ある映画館で一瞬も見逃したくない面白くて、そして長い長い映画が上映されているんです。でもって何時の頃からか、その映画館では皆が立って見ているんですね。皆が立っているから、見たい人は立たなくてはならないわけです、座ったら人の背中しか見えませんからね(「一番前の奴は」というのはとりあえず今は考えないでね、あくまでたとえ話ということで・・・:笑)。映画が長いのでかなり疲れてきている人もいるし、疲れていない人も「このままだとやがて疲れるな」は分かっている。でも、誰も座れない、だって座ったら映画が見えないからね。だから、やっぱり皆で立って見ている・・・。
なんていうか、上の方で、
>人類は実の所、非常に沢山の「全人類で考えなくては解決出来ない問題」というのを既に抱え込んでいる訳ですね。
なんて事を書いたけど、なかなか、対処出来ないんですよ。上の映画館みたいなもので「よし、みんな疲れるから座ろうぜ」といって座ったら、結局は皆が従わなくて、自分だけ映画を見そびれてしまうのが怖いんです。「皆で座ろうよ」も下手に言い出せない、後ろの奴が「お前が座れよ、俺は頭が無くて見えやすくなって良いから」と言われる気もしてね。
なんていうか、私の見ている「全地球的問題での対処」というのは、この映画館状態なんです。でもって、「このままじゃ、まずいよね」と言いだす機会を求めていた部分って実はかなりあって、そこに温暖化問題というのが出てきたから、政治が食いついて来たようなイメージかな。そういう意味で、政治の世界に科学者が持ち出したというイメージは、あまり無いのね。
158. masudako
— April 30, 2010 @09:42:33
ていねいに読んでいなくてすみませんが、拾い読みした印象として、前半のいわゆるクライメートゲート事件の扱いはマッキンタイアー(McIntyre)氏の観点を重視しすぎていると思いますが、後半の議論はもっともだと思います。
気候研究者Stefan Rahmstorf氏はブログに反論のようなものを書いています。先にドイツ語で書いたようですが、英語のものはhttp://www.realclimate.org/index.php/archives/2010/04/climate-scientist-bashing/
後半に出てくる気候研究者のHans von Storch氏はブログ記事http://klimazwiebel.blogspot.com/2010/04/new-article-in-spiegel.html
「もとは...」と書いたところで参照した英語版は、澤さんが訳されたものの原本と、題名・著者は同じですが、URLは同じではありません。#158で紹介したほうは8つのウェブページにわたる詳しいもので、澤さんが訳されたものはそれを要約したものだと思います。Rahmstorf氏とvon Storch氏が参照しているのは詳しいほうです。
160. ピグモン — April 30, 2010 @11:21:18
太陽変動と一致する民族移動としてヴァイキング、ゲルマン人の例をあげます。これらの民族移動は、太陽変動にともなう気候変動が実際にあったこと、いいかえると太陽変動により気候が変動することを強く示唆しています。
また、太陽変動以外に気候変動をもたらすメカニズムがみあたりません。たとえば、ミランコビッチサイクルは、数万年の地質的な時間スケールでの変動であり、数百年とは時間スケールが違いすぎます。このあたりは、なにか情報がおありの方がいればお教え下さい。
例
・グリーンランドがヴァイキングに発見命名され入植始まったのが982年、太陽変動による中世温暖期の高温ピーク時。
グリーンランドのヴァイキング入植地が全滅したのが1400〜1500年頃 、ちょうど太陽変動による小氷期が始まって気温が急速に低下しはじめた頃。
・ゲルマン人(以下サイト参照)
http://blogs.yahoo.co.jp/edy7oceans/39541663.html
参考までに以下のサイトを紹介します。上のサイトも含めて私とは関係のないサイトです(念のため).
古代文明:
http://www.peaceseed.org/sunlogy/maunder_minimum.pdf#search=
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=184606
161. かとう — April 30, 2010 @11:57:33
事は、誰も否定していません。
そういう事が歴史上何度もあったことも誰も否定していません。
その気候変動の原因は?と問われているんですが、それに対しては、
「僕がそう考えるから」以外に何も答えてないですね。
宣言通り、二度とくる必要は無いですね。
162. ピグモン — April 30, 2010 @12:22:07
ヴァイキング、ゲルマン人については、2番目に紹介しているサイトの太陽活動の黒点数の外延、C14のグラフとはおおむね時期が一致しています。(中世温暖期のピークはずれていますが)
なにを根拠に「「僕がそう考えるから」以外に何も答えてないですね。」となるのでしょうか。
163. LiX — April 30, 2010 @08:38:53
問題点がはっきりしました。
>#66. LiX — April 17, 2010 @18:13:41
>太陽光の吸収に関するガスの寄与では水蒸気が60%に対してCO2が26%です。
と私が間違ったことを言ったことを問題にしているのですね。ごめんなさい。正しくは、「地表からの赤外線の大気による吸収」に関するガスの寄与では水蒸気が60%に対してCO2が26%です。
ピグモンさんのご紹介のサイトの図は大気通過後の放射スペクトル分布で、いろんな気体に吸収された後の太陽光の放射スペクトルですので、正しいスペクトルは、wikiの『太陽放射』によれば、
http://ja.wikipedia.org/wiki/
です。
お詫びのしるしにと言ってはなんですが、その図をペイントで読んでピクセルを数えて、10000cm-1つまり、1μmの放射強度と、667cm-1(15μm)の放射強度を調べますと、15μmの放射強度は1μmの放射強度の1.3%に過ぎないことが分かりました。ちなみに波数(cm-1)を波長(μm)に変換するときは、それぞれ逆数を計算して10000を掛けると便利です。
というわけで、ピグモンさんが異を唱えているのは
1) 15μmに関してはCO2の方が水蒸気よりは吸光度が大きい。
2) 地表からの赤外線の大気による吸収に関するガスの寄与では水蒸気が60%に対してCO2が26%。
の点ですね。
1)に関してはピグモンさんが引用しているはずの『A First Course in Atmospheric Radiation』のP174に
熱赤外バンド(4μm<λ<50μm)にはCO2(4μm付近)、水蒸気(5〜8 μm)、オゾン (9.6付近), でまた、 CO2 (λ>13 μm)の広い幅の吸収がある。
http://www.sundogpublishing.com/AtmosRad/Excerpts/AtmosRad174.pdf
と著者が書いていますので、私のような非専門家よりあなたの信頼する著者を信頼して下さい。少なくとも「CO2のでる幕はありません」とは言っていません。また、問題のデータは夏場のもので、寒かったり乾燥したりしていると水蒸気の影響はこれより大幅に小さくなるとも著者は言っております。
2)を否定する場合、
>#86. ピグモンさんApril 21, 2010 @10:52:37
>CO2とオゾンの衛星観測データは、地球温暖化のデータとしては使えない。なぜなら、成層圏からの放射が主と考えられるからである。
>したがって、衛星観測データからCO2の温暖化寄与率が26%というのはまったく見当はずれだと思う。
とお書きになっているところから、衛星観測データは大気を通した地球からの放射強度スペクトルのデータであるので真の大気による温室効果の議論には使えないとお考えのようです。
実は昔は逆でして、地上にいる我々は地表面からの放射は測れるが、真の大気で吸収される前の太陽放射は推定するしかなかったわけです。幸いなことに現在では衛星軌道からのデータを地上チームが真の地表面からの放射を測定することで補正して正しいことが確認されております。そもそもどうやって大気を通してきた光を測定して通る前の放射強度スペクトルを推測できるかといいますと、
大気中のガスの組成は分かっている。
大気中の各ガスの吸収スペクトルは実験室レベルで厳密に分かっている。
そのスペクトルは物質ごとに吸収のバンドピークが異なるため、これは水蒸気の分、これはCO2の分などといって、スペクトルを分解することが出来る。
というわけです。最後のスペクトル分解の精度がいかに高いかは複数のグループが過去に測定したものが良く合致していることと、地表で測ったデータと一致していることから確認されてきました。
それから、ピグモンさん、zororiさん
「大震災に匹敵するお立場」と言ったのは、大震災に匹敵する大ダメージを受ける業種の方だったらごめんなさいという意味です。地震とは関係ありません。例えば、私のような人間が、
CO2排出に関してPL法が規定されたらどうなるでしょうか。
「自動車から排出されるCO2によって地球温暖化を引き起こす危険がありますので乗り過ぎには十分ご注意ください。」などという警告文が車の説明書に書いてあったでしょうか。
これらの企業は多額の資金を地球環境の改善に支出する義務があるのではないでしょうか。
などと問題提起するのは、いやかもしれません。
長いのにもほどがあります。済みませんでした。
取材がなされており、さすが長文の取材記事を売りにする雑誌だけある、
と感じました。日本のメディアもがんばってほしです。
少なくとも、このスレッドのネタ本よりは秀逸に思います。
技術開発者さんに質問なのですが、あなた様は
温暖化についてどのようなスタンスなのでしょうか?
わかりにくた例え話を書かれることが多いので理解できません。
私のスタンスは、間接的な証拠からおそらく温暖化しているだろうが、
その幅については、一次データの閉鎖性があり、まだ蓋然性が
十分に高いとはいえず、研究者が検討している段階。
さらに、二酸化炭素の気候感度についても、まだ研究が
始まったというような段階の諸説入り乱れており、
その影響はゼロではないことを想像することはできるが、
それを定量的に扱うには、かなり距離感がある。
では、対処は? と聞かれれば、
これは費用対効果とリスクとベネフィットのバランスであり、
これまでアル・ゴア等が行ってきたのは
リスク恐怖を煽る手法であり、そのリスクについても
上記科学の限界により、それを政治の判断材料にするには
いささか心もとない。
165. 技術開発者 — April 30, 2010 @17:07:25
>技術開発者さんに質問なのですが、あなた様は
>温暖化についてどのようなスタンスなのでしょうか?
>わかりにくた例え話を書かれることが多いので理解できません。
なんて言うかな、実は2つの立場で考えている面があります。一つは自然科学で飯を食っている者としての自然科学的視点の立場です。もう一つは、たぶん皆さんよりも国際情勢みたいなものを昔から考えてきてしまった「国際情勢そのものを憂える者」としての立場ですね。
自然科学的視点から言うと、何度も書いていますが「地球温暖化問題」というのは、「確度は上がってきたがまだ完全では無い」以外のコメントはしようがありません。
でもって、じゃあ、「ハッキリするまでなにもすべきではない」という立場かというと、もう一つの「国際情勢そのものを憂える者」としての視点があるので、そうでは無いわけです。
もともと、人類はいろんな気候変動を乗りきってきました。二酸化炭素で温暖化しても乗りきるでしょう。そのかわり、そうですね、30億人くらいは死ぬかも知れませんね。ピグモンさんが言うように「寒冷化」しても似た様なものでしょう。なんていうか、人類が過去に気候変動を乗りきった頃に比べて、人口がとても多くなっていて、空白地帯というのが無いんですね。気候変動がおきて、肥沃な穀倉地帯が砂漠したりあるいは洪水で耕作出来なくなったとき、数千万人規模の難民が飢えていない国の国境に押し寄せる様なイメージですね。でもって、国境では「入ってくるな」と撃ち殺す。
もしも温暖化も寒冷化もしなくても、資源争奪戦争をして、やはり同じくらい死ぬのかも知れません。
それが、No.130で書いた。
>人類は実の所、非常に沢山の「全人類で考えなくては解決出来ない問題」というのを既に抱え込んでいる訳ですね。
なんです。でもって、JKさんも
>これは費用対効果とリスクとベネフィットのバランスであり、
と書かれている様に「日本国民にとってのリスク」と「日本国民にとってのベネフィット」の問題である訳です。温暖化や寒冷化による国境紛争やあるいは資源争奪戦争が起こっても「日本がしのげれば、地球上で何億人死のうがかまわない」ので、国際的な「とにかく全地球的にうまく行くように話し合おうよ」みたいな動きは、日本にとって損なら決して始めるべきではないというのが、別に日本人だけではない、あらゆる国のスタンスなんですね。
まあ、そういう意味で、自然科学的にはまだハッキリしない部分を保っていても、地球全体の行く末を各国で考え始める契機として、政治的な意味で温暖化議論が起きることに期待した面があるわけですよ、あくまで、「国際情勢そのものを憂える者」としての視点としてね(笑)。
166. FC — April 30, 2010 @20:21:45
映画館の例え話は面白いなと読ませて頂きました。
> 政治の世界に科学者が持ち出したというイメージは、あまり無いのね。
どうなんでしょうね。むしろ逆に見えるのですけどね。
それに、科学者達が温暖化を強調するための重要な役回りを
担ってきたことには変わりないですからね。
167. ピグモン — May 1, 2010 @10:40:08
LiXさん は、よく調べられていますね。私の場合はあるサイトをアンチョコにしているだけなのですが。
・Wiki「太陽放射」にでてくるふたつの図が、なぜ違っているのかについてはよくわかりません。すぐにわかりそうにもありません。
15μmの放射が高さで1.3%あるというデータもあるということならばトンデモという発言は撤回いたします。
・「1) 15μmに関してはCO2の方が水蒸気よりは吸光度が大きい。」
話がずれているように感じます。 「15μm付近」が「 15μm」に変わっています。
「でる幕なし」は、「CO2が脇役とはいえ、この波長帯では主役に近い活躍をしているような幕はない」と言い換えます。ちょっと舌たらずだったことはあやまります。
水蒸気が乾燥している場合に減るということですが、乾燥していても濃度として水蒸気は数千ppm あるのでCO2の数百ppmよりは一桁多いです。
・「衛星観測データは大気を通した地球からの放射強度スペクトルのデータであるので真の大気による温室効果の議論には使えないとお考えのようです。」
以下の図の南極のデータを見て下さい。
http://www.geocities.jp/obkdshiroshige/ondanka3/ninbus4s.jpg
CO2の吸収帯だけ大気の窓(8μmから12μm:1250〜833)よりも高くなっています。地表放射よりも高いということは地表放射とは関係のないデータがでているということです。もちろん地表放射を吸収しているのでしょうが、それとは別のことも起こっているということです。別のこととは成層圏の熱源からの放射であるからです。このため、対流圏は多少温暖化しますが、成層圏は寒冷化します。
以下の図を見て下さい。
http://www.geocities.jp/obkdshiroshige/ondanka3/mnbmdl2x.jpg
実はこの図は、今の温暖化理論のCO2気候感度の元になっているということですので、温暖化論者からすれば百も承知のコンコンチキというところでしょうか。
これに対して、ぼくは、成層圏の寒冷化は無視していいのか疑問に思っています。成層圏の大気循環とかもだいぶわかってきたのですから見直ししたほうがいいのではないかと思います。
168. 技術開発者 — May 6, 2010 @11:11:24
>> 政治の世界に科学者が持ち出したというイメージは、あまり無いのね。
>どうなんでしょうね。むしろ逆に見えるのですけどね。
まあ、政治が貧困な国に住んでいると「政治が専門家の知識を採用して、社会的な問題に対策を施す」なんてことは、「ありえない」とお考えになっても不思議はないんですね。日本の政治家なんて「目先の事」しか考えない人を国民が選んでいますからね。
国際的な政治というのもずいぶん貧困ではあるんですが、それでも「科学的知見を元に政治の責任で国際的な話し合いをして将来的な問題の解決をはかろうとする」部分はあるんですよ、日本とは違ってね。日本人には想像もできない政治観だと思うけどね。
例えば「酸性雨問題」とか「オゾン層破壊問題」とか、条約を結んで議定書を締結して、そしてその議定書に基づいて国内法を整備してきた(特に発展途上国でね)という流れがあるんですね。
例えば酸性雨問題に関して出された「長距離越境大気汚染条約」というのは1979年に出されたわけだけど、その段階では、酸性雨の影響が完全科学的に証明されていたかというとそうでもないのね。ドイツの森が枯れたのが酸性雨の影響かどうかなんて個別問題では異論がいっぱいあったのも事実ね。なにせ国際的なモニタリング結果の収集すら、この条約から始まった様なものだからね。でもって、二酸化硫黄の排出削減の「ヘルシンキ議定書」なんかができるのが1985年ね。発展途上国の大気汚染に関する環境対策が進むのに、この議定書なんかはとても大きな役割を果たしてきたのね。
もちろん、FCさんの政治観によると、「長距離越境大気汚染条約」というのも、「科学者が持ちだしたもの以外の何物でも無い」とお考えになるだろうと思います。「政治が自分の責任でそんな事を決める事にどあってはならない事」とお考えになると思います、それが日本人の政治観ですからね。そして1979年当時の科学者に関して云うと決して一枚板ではなくて、個々の影響に関しては異論が沢山あったし、現在でもかなりあります。したがって、FCさんは「1979年に長距離越境大気汚染条約などができたのは間違いだった」と確信されているのだろうと思います。
なんて皮肉を書くわけですけどね。実は温暖化問題というのは「宇宙船地球号のあらゆる問題と結びついている問題」という捉え方をする人がかなりいます。政治的には温暖化問題そのものの科学的な正しさよりも、「宇宙船地球号の将来問題を検討しなくてはならない」という政治的な意識は国際的にはかなり強く働いているのが現実だろうと思ったりする訳です。
>それに、科学者達が温暖化を強調するための重要な役回りを
>担ってきたことには変わりないですからね。
FCさんにお聞きしてみたいのは、政治という意味で「将来を考える必要」というのは、やはり「無い」とお考えなのでしょうか?
disraff さんの記述
{「毎秒50tの水が流れ込み、50tの水が流れ出ることで水量が一定に保たれている池がありました。そこに毎秒2tの水を別系統から流し込んだところ、毎秒の流出量が51tに増え、毎秒1tの割合で池の水が増え始めました。
この原因は何でしょうか?
fdcb2100さん曰く“常識人”ないし“みかけ派”の解答:
流れ出る水の“中身”を起源別に推定すると、もともとの水と新たな水との比は25:1ですから、もともとの水が約49.04t、新たな水が約0.16t。よって、増える水の起源はもともとの水が0.96t、新たな水が0.04tです。つまり増加の96%はもともとの水のせいであって、別系統から流し込んだ水の寄与は4%にすぎません。「池の水量が増えているのは、別系統の水を流し込んでいるためだ」などという主張は馬鹿げています。」
>「池の水が毎秒1tの割合で増えているのは、新たに毎秒2tの水を流し込むようにしたからではない」という見解に賛成する、と判断してよろしいですね?}
disraffさんへの回答
disraffさんの上記記述に間違いがあります。
fdcb2100は、見解に反対です。
池の水が毎秒1tの割合で増えているのは、新たに毎秒2tの水を流し込むようにしたのが原因であると考えます。
水の収支は、
増加する水量1t= もともとの水 0.96t+新たな水0.04t
排出する水量51t=もともとの水49.04t+新たな水1.96t
と予測します。
(#1294の回答を待っていましたが来ませんので、遅くなりましたがこの件気にかかっていたので、当方のみの考えで回答します)。
170. 杉山真大
— May 18, 2010 @01:17:08
http://degreemill.exblog.jp/11129688/
「学位屋」問題を法の不備ではなく道徳問題で論じる辺り、何か違和感を感じていたのですが・・・・・こうなると同じ「学位屋」に関心を持つ身として複雑な気分になってしまいます
171. disraff — May 18, 2010 @09:12:56
> 池の水が毎秒1tの割合で増えているのは、新たに毎秒2tの水を流し込むようにしたのが原因であると考えます。
それは重畳です。同じ考え方をCO2の増加についても適用すれば、それで話は終わりですね。
> 水の収支は、
> 増加する水量1t= もともとの水 0.96t+新たな水0.04t
> 排出する水量51t=もともとの水49.04t+新たな水1.96t
> と予測します。
う〜ん…。予測は結構ですが、
・その予測をどうやって検証するのか
・仮に検証できたとして、いったいぜんたい何の意味があるのか
が全くわかりません。
172. fdcb2100 — May 18, 2010 @12:29:52
自身の水収支の予測はどうなりますか?
173. disraff — May 18, 2010 @13:34:04
もちろん、
流入量:2t増
流出量:1t増
残留量:1t増
です。予測も何もこの場合、確定していますけれど。
他にどんな“収支”があるでしょうか?
> 増加する水量1t= もともとの水 0.96t+新たな水0.04t
> 排出する水量51t=もともとの水49.04t+新たな水1.96t
のように、もともとの水と新たな水の割合のことですよ。
175. disraff — May 18, 2010 @15:15:40
池・流入口・流出口の形状と位置を与えて流体シミュレーションでもすればわかるのかも知れませんが、そんなことをして何か意味があるとも思えません。
今の場合、別口で流し込み始めた量に見合うだけ流出量+蓄積量が増えており、放っておくとそのうち溢れて困ったことになりそうだ…ということが重要なので。
176. e10go — May 18, 2010 @15:26:51
>水の収支は、
>増加する水量1t= もともとの水 0.96t+新たな水0.04t
>排出する水量51t=もともとの水49.04t+新たな水1.96t
>と予測します。
新たな水が入ってくる前は、
(A1),増加する水量0t= もともとの水 0t+新たな水0t
(B1),排出する水量50t=もともとの水50t+新たな水0t
となります。
新たな水が入ってきた後は、
(A2),増加する水量1t= もともとの水 0.96t+新たな水0.04t
(B2),排出する水量51t=もともとの水49.04t+新たな水1.96t
とななります。
では、何がどう影響しているかは、新たな水が入ってくる前と後の差を見れば解ります。
(A2−A1),増加する水量1t= もともとの水 0.96t+新たな水 0.04t
(B2−B1),排出する水量1t= もともとの水−0.96t+新たな水 1.96t
新たな水が入ってきた後は、もともとの水の増加する水量が0.96t増えて、もともとの水の排出する水量が0.96t減っています。
しかし、増加する水量,排出する水量の由来は問題の本質じゃないです。
新たな水が入ってこなければ増加する水量は0tのままですが、新たな水が入ってくると増加する水量が0tから1tに増加します。
新たな水が入ってくると増加する水量が増える事、つまり、因果関係(原因と結果)が問題の本質です。
177. fdcb2100 — May 18, 2010 @21:05:34
因果関係だけでなく、由来の問題を主張しているのは、「地球温暖化懐疑論批判」の執筆者達ですよ。阿部先生もです。
その考え方がおかしいのではないかと疑問を呈しているのです。
すなわち、
増加する水量1t= もともとの水 0.00t+新たな水1.00t
排出する水量51t=もともとの水50.00t+新たな水1.00t
を主張し、執筆者は立証するための研究も行っています。
常識とはずれている割合であるように思えてしまうのですが、
どう考えられますか?
本の議論17(32/52)、研究1,2,3参照。
「由来」の意味をあまりにも狭く考えすぎです
>すなわち、
>増加する水量1t= もともとの水 0.00t+新たな水1.00t
>排出する水量51t=もともとの水50.00t+新たな水1.00t
>を主張し、執筆者は立証するための研究も行っています。
>常識とはずれている割合であるように思えてしまうのですが、
>どう考えられますか?
誰がそんな主張をしているのですか?。
「地球温暖化懐疑論批判」の中では、その様な主張はされていませんよ。
>本の議論17(32/52)、研究1,2,3参照。
もう一度読み直してください。
大気中に増えたCO2はすべて人間が排出したCO2、という書き方はされていませんよ。
180. disraff — May 18, 2010 @22:38:33
んなことするわけがないでしょう。
小学生じゃあるまいし、その馬鹿げた受け取り方に固執するのも大概にして下さい。
あと、研究者が「由来」を問題にしていようがいまいが、「増加の原因が新たな水である」事には何ら変わりはないでしょう。そんなどうでもいい事に拘って何の意味があるんですか?
181. かとう — May 19, 2010 @00:02:19
182. こなみ — May 19, 2010 @00:46:23
183. fdcb2100 — May 19, 2010 @06:03:23
「人類が工業化以降に放出したCO2総量のうち、
およそ半分は大気中の増加、残り半分は海と陸における増加
になっている。」
計算によると、「大気中に増えたCO2はすべて人間が排出したCO2」ということになります。
阿部先生、槌田先生の論文
http://env01.cool.ne.jp/global_warming/report/buturigakkai/abe201004.pdf
http://env01.cool.ne.jp/global_warming/report/buturigakkai/tutida201004.pdf
単なる誤読に基づいていつまでも続けられるのは、あまりに無意味なので、やめてください
185. disraff — May 19, 2010 @06:12:35
というかそもそも、もし
「人類が工業化以降に放出したCO2のうち、およそ半分は大気中の増加、残り半分は海と陸における増加になっている」
と書いてあったとしても、fbdc2100さんのように解釈するのは非常識というものですが…。
ともあれ、問題は「因果関係」であって「由来の区別」などはどうでもいい話だ、ということには異論ないのですね?その上で、どうしても「どうでもいい話」を続けたい、というのであれば、もう特に言う事もありません。
186. 左派おじさん — May 20, 2010 @11:29:42
この論争の本質は、fdcb2100さんが、
『「地球温暖化懐疑論批判」の著者たち、および温暖化論者のかなりの部分は、「CO2の由来を区別する」という、おかしな主張をしている』
という誤解をしておられ、誰からいかなる説明を受けようと、決して誤解であるとをお認めにならないことなのです。
私が見るところ、その誤解に基づき、fdcb2100さんは、
『「CO2の由来が区別できる」といった、科学の基本を知らないような、おかしな主張をする人の言うことは、軽々しく信用するべきでない』
と、考えておられるようです。
わたしも「地球温暖化懐疑論批判(1)」で、たくさんのスペースを浪費してしまいました。繰り返さぬほうがよいと思います。
187. SF物理マニア — May 20, 2010 @20:13:11
罵倒文です。
http://env01.cool.ne.jp/global_warming/report/buturigakkai/abe201004.pdf
罵倒文の一部引用します。
・懐疑論の虚妄と罪
・槌田敦氏の主張の虚構を暴くこと
・槌田氏は人為的起源のCO2の行方について奇妙なレトリックを展開している
・4.2 グラフを{吏ったトリック
・4.3 空理空論
・一つの突飛な考え(それは虚妄なのだが)
に凝り固まった槌田氏はありとあらゆる理屈を動員してそれを論証したように見せることしか念頭にない
文系的な意味では論文かもしれませんが、科学的な「原著論文」ではないですから、どちらもその意味ではそもそも「論文」ではないです。
まあ、阿部さんにしろ槌田さんにしろ、それほどお行儀のいい書きかたではないですけどね。
190. fdcb2100 — May 21, 2010 @06:16:32
退去しますが、その前に、
>阿部先生の記述です(抜粋)。
「人類が工業化以降に放出したCO2総量のうち、
およそ半分は大気中の増加、残り半分は海と陸における増加
になっている。」
1、正しい読み方はどうよむのでしょうか?
2、またどうして、わざわざ暗号のように素直に読めないように記述
されるのでしょうか?
仮にいったんは誤読したとしても、指摘されれば「ああ、そういえばそうか」と気づく程度のことでしょう
192. masudako — May 21, 2010 @09:52:27
これは、もともと大気と海・陸の間の炭素の交換があったところに、人間活動によって追加された分の「量」についての話です。(追加された「もの」(原子・分子)を追いかけた話ではありません。)
化学変化でCO2が別の化合物に変わることがありますが、核反応は無視できるので、炭素原子に注目してその質量あるいは原子数が保存する(不生不滅)と考えればよく、それを前提として収支の議論ができます。化石燃料の燃焼でCO2として大気に出た炭素の量はわかっています。大気中のCO2として存在する炭素の量の増加もわかっています。後者は前者の約半分です。質量保存から、前者から後者をひいただけの炭素が、なんらかの形で海または陸で増加しているはずです。
質量あるいは原子数の保存を前提としていることは、当然のこととして省略されることが多いのです。この件に限らず、科学的知識の記述は、専門分野ごとに共通の前提が省略されていることがよくあります。専門外の人向けに書くときは、明らかに専門分野独特の概念については意識して説明を加えます。しかし質量保存のように多くの科学分科で前提とされる概念については、読者がそれに気づかない可能性に筆者は思い至らないかもしれません。わざとわかりにくくしようとする意図はないはずです。(あたりまえのことを長々と書くとかえってわかりにくくなります。) ある分野の多数の著者が述べていることが奇妙に思われる場合は、自分の想定したのと違った暗黙の前提があると考えて、それが何であるかさぐったほうがよいと思います。
だれかが(批判者から見て)まちがった主張をしている場合のうちで、本人はそれが正しいと思っている場合と、正しくないことを承知で言っている場合は、主張内容に対する批判は同じになりますが、主張する人に対する倫理的批判は違ってきます。しかし、どちらであるのか正確なところは本人以外にはわかりません。
阿部さんの文章を読むと、「突飛な考えに凝り固まった」という表現は、槌田さんがまちがった主張を正しいと信じて述べていると想定したと思われますが、「トリック」「詭弁」などの表現は、槌田さんが自分の主張が正しくないことを承知で読者をだまそうとしていると想定したように思われます。阿部さんの議論は、両者の可能性を明確に区別せず混在させてしまった点でうまくなかったと思います。そして、もし槌田さんが自分の主張が正しいと信じているのならば、槌田さんは阿部さんの文章の「トリック」などの部分を自分の人格への誹謗と受け取ったにちがいありません。
ところが、北アメリカには温暖化懐疑論をふりまく宣伝屋がいます。彼らの議論はトリック・詭弁というのがふさわしいです。阿部さんの位置からは、槌田さんもその同類に見えたかもしれません。
相互不信が生じたのは残念ですが、自然な(無理もない)なりゆきであったと思います。
194. yamaguchi — May 21, 2010 @11:37:27
>1、正しい読み方はどうよむのでしょうか?
およそ半分は大気中の「増加要因」、残り半分は海と陸における「増加要因」になっている。と読めばいいのでは。
確率的に、CO2増加分が全て人的由来でも良いし、そうでなくても良いわけで、別にどっちの分子でも構いませんから。
>2、またどうして、わざわざ暗号のように素直に読めないように記述
されるのでしょうか?
子供向けに書く心算が無かったのでしょう。
195. fdcb2100 — May 21, 2010 @10:35:13
「化石燃料の燃焼でCO2として大気に出た炭素の量はわかっています。大気中のCO2として存在する炭素の量の増加もわかっています。後者は前者の約半分です。質量保存から、前者から後者をひいただけの炭素が、なんらかの形で海または陸で増加しているはずです。」
文字通りの解釈のようですね。以前は見かけ派では?
計算してみます。
化石燃料の燃焼のCO2を黒丸、自然由来のCO2を白丸であらわすと、
CO2放出黒丸8コとすると、大気中のCO2として存在する炭素の量の増加は、黒と白をあわせて4コ、海または陸での増加黒丸4コ(白黒あわせて何個かは記載なし。)
すると、大気中のCO2として存在する炭素の量の増加は黒丸4コとなります。
すなわち大気中のCO2として存在する炭素の量の増加は白黒あわせて4コ=黒丸4コ+白丸0コ
大気中のCO2の増加が黒丸だけ(割合として、黒丸の方が多くなることが)とんでもないといっているのです。
失礼ながら阿部先生もこのように主張されており、とんでもない説ではないでしょうか?と発表し、お前の読み方は誤読だと言われていたのです。
それが理解されているのであれば、なんら齟齬はないはずです
197. disraff — May 21, 2010 @12:46:46
fdcb2001さんの言う意味での「文字通り派」も「見かけ派」もこの場に存在しません。もちろん、masudakoさんが以前と考え方を変えたわけでもありません。
> 化石燃料の燃焼のCO2を黒丸、自然由来のCO2を白丸であらわすと、
そんなことがやれるというならやってみなさい。
あなたの目の前のとあるCO2は黒丸ですか、それとも白丸ですか?
> 失礼ながら阿部先生もこのように主張されており、
していません。
> お前の読み方は誤読だと言われていたのです。
過去形ではありません。現在進行形どころか、この分だと未来形で言っても良さそうですね。
そのまま素直に読めばよいだけのことです。
> 2、またどうして、わざわざ暗号のように素直に読めないように記述
> されるのでしょうか?
ふつうは書き手の意図をそのまま素直に読んでいると思います。
ちょっと気になるのは, fdcb2100 さんが普段の生活においても,言語による説明について,ある種の字義通り解釈,たとえば「麦ご飯」と聞いたときに,「米なしの麦100%のご飯のこと?」とか,「お昼を食べに行こう」を,「昼を食べるって????」といった解釈にこだわってしまうところがあるのではないかということです。つまり,文脈全体から語義を適当に広げることで,常識的に了解可能な意味をとらえることができにくいのではないかという気がするのです。発達障害の中にはそういう傾向を見せる人もいるので,気を悪くしないで少し振り返ってみてはいかがかと思います。
199. 左派おじさん — May 21, 2010 @19:20:57
もう一度、masudakoさん — May 21, 2010 @09:52:27 を、読み直してみてください。これも暗号が含まれているように見えるときは、暗号を解くキーが
>これは、もともと大気と海・陸の間の炭素の交換があったところに、人間活動によって追加された分の「量」についての話です。(追加された「もの」(原子・分子)を追いかけた話ではありません。)(masudakoさん — May 21, 2010 @09:52:27)
ですから、常に頭に入れて、決して忘れないようにしながら読むことをお勧めします。
>2、またどうして、わざわざ暗号のように素直に読めないように記述
されるのでしょうか?(fdcb2100さん 、同)
わたしも以前一度説明しましたが、今回の masudakoさん — May 21, 2010 @09:52:27 の7〜11行目のほうが、ずっとよい説明です。何回も読んでください。
masudakoさんの回答には、fdcb2100さんへの批判が含まれていませんので、心を素直にして読めるのではないでしょうか。
行間をうまく読めないときは、「このようなときはこう理解するのだ」と、理性で補うことが有効、と習ったことがあります。そのための、よい説明が今回の場合、masudakoさんの回答であると左派おじさんは考えます。
masudakoさんの回答があるにもかかわらず、 #195 fdcb2100さん — May 21, 2010 @10:35:13 の書き込みがあったので、これを書いてしまいました。
なお、まことに僭越で恐縮ですが、こなみさんの May 21, 2010 @08:44:56
>そのまま素直に読めばよいだけのことです。
との回答は、fdcb2100さんへの回答としては、誤りであると思います。
200. 左派おじさん — May 21, 2010 @20:31:02
#199 May 21, 2010 @19:20:57 下から6行目、「理性で補う」としましたが、これは「この場合は、こう理解するのだ」と、ルールのように頭に記憶することによって補い、他人と折り合いをつける、ということです。直感的・感覚的にとらえることを、ここだけは止めるということです。
201. TAKA — May 24, 2010 @14:35:49
>単なる誤読に基づいていつまでも続けられるのは、あまりに無意味なので、やめてください
気になりましたので、「サミュエル・ベケット」風に考えました。「誤読を待ちながら。」
「ドキュメントを解釈できませんでした」の語呂で、考えました。「読解を、探索できなかった。」
「いぶりがっこ」の語呂で、考えました。「訝りながら、書く項。」
「オブリガート」の語呂で、考えました。「その読みは、お無理があるよ。」
「オールド・ローズ」の語呂で、考えました。「僕は、おおよそを論ずる!」
「マダム・アントワーヌ・マリ」の語呂で、考えました。「まだ読めませぬ、あなたの語り。」
「マドモアゼル・フランチェスカ・クルーガー」の語呂で、考えました。「惑わせる振りの主張だが、クールだ。」
池内了さまの持ちネタ、「総合知」の語呂で考えました。「私のレスは、騒々しい知識。」
福岡伸一さまの持ちネタ、「本当の意味での教養です」の語呂で考えました。「僕が投稿するコメントは、推敲を休養させているのだ!」
内田麻理香さまの持ちネタ、「科学技術と社会の関係はぎくしゃくしている」の語呂で、考えました。「僕が繰り出す主張と根拠の関係は、ぎくしゃくしているのだ!」
最後は、ファミコンのゲーム「ぷよぷよ」の技、「四連鎖、五連鎖、三連鎖」の語呂で考えました。「読んでみた。語弊があった。残念だ。」
202. ゆーま — May 28, 2010 @02:16:24
温暖化が起きていると仮定すれば、対策をしようが、しまいと温暖化は人間がいる限り起こりますよね?ならば、してもしなくても同じではないでしょうか?温暖化を遅れさせて僕らになんのメリットがあるのでしょうか?CO2の25%削減方針も企業の生産性が落ち、今の経済状況をさらに悪化させることにはならないのでしょうか?
>温暖化が起きていると仮定すれば、対策をしようが、しまいと温暖化は人間がいる限り起こりますよね?ならば、してもしなくても同じではないでしょうか?
なんていうかな、私は政治的な話を中心にしている人なんだけどね。
私は、二酸化炭素温暖化問題を酸性雨問題なんかと同じ流れの中に位置づけている面があるのね。なにせ「国が違う」といっても、皆「地球」という一つの天体の中にあるという意味でね。「国が違う以上、それぞれの国は勝手にするべきだ、話し合う場なんて設ける必要はない」というゆーまさんの様な考え方を少しずつ「話し合って対策しようよ、国が別と言ったって大気や水はつながっているのだから」なんて変えてきたのがここ数十年の国際社会の流れなんですね、ゆーまさんは気に入らないと思うけどね。
そういう意味では酸性雨なんてのがとても典型的で、どこかの国が石炭を燃やして硫黄やハロゲンを出しっぱなしにすると、その国だけじゃなくて、隣とかその隣の国の森林が枯れ始めたりなんてのが酸性雨問題なのね。でもって、ただ、「硫酸成分をだすなよ」というだけじゃなくて、その石炭を燃やす国に硫黄分の回収技術を供与したり、そういう対策を援助したりとかも「話し合う」事で行ってきたのが酸性雨問題なのね。
そういう流れの延長線上に「二酸化炭素の排出でどの国も問題が起こるんじゃないだろうか」という課題を「「話し合う場をきちんと設けて対策を話し合おう」みたいな話もでてきているのね。「そんなものはそれぞれの国の勝手だから、話し合う場なんて設ける必要はない」とお考えのゆーまさんには気に入らないことだとは思うけどね。
>温暖化を遅れさせて僕らになんのメリットがあるのでしょうか?
二酸化炭素の増加の問題というのは「急激な増加」の問題なのね。地球というのはゆっくりだけど大気中の二酸化炭素を大気ではなくて海とかに吸収していく力があって、今でもその力は働いているのだけど、そのゆっくりした吸収のスピード以上に出てしまっているのが問題なのです。まあ、どのくらいゆっくりだせば良いかには色々議論が在るのだけどね。これが、このブログでも議論されている「大気中に半分が残る」という議論なのね。ということは、今、出している量の半分くらいなら海が吸収してくれかも知れないよね(現実にはそう単純ではないけど)。でも今出している量の倍を出すなら大気中に半分残るのじゃなくて3/4残るのかも知れないよね(現実にはそう単純ではないと思うけど)。だから二酸化炭素温暖化問題の対策の話というのは「出すな」じゃなくて「もっとゆっくり出そうよ」なんです。
なんていうかな、私なりの考え方を言うとね。現実に対策が間に合うかどうかは分からないんだけど、対策を話し合う場で話し合っていると、対策が間に合わなかった時の対処も多少は良くなる気がするんですね。変なたとえ話をすると、「堤防が破れるのでは」と話し合って、土嚢とかを皆で準備していた村は、たとえ対策が間に合わなくて堤防が切れて洪水になっても村人が助け合って乗り切れるけど、対策の話し合いもしていない村だと堤防が切れた時に助け合うのも難しいみたいな感じかな。
>CO2の25%削減方針も企業の生産性が落ち、今の経済状況をさらに悪化させることにはならないのでしょうか?
まあね、日本という国は「我々は産業発展のために存在する国民である」と固く信じ込んで、「産業発展のためなら、国民が不幸になるのは当然である」としている国なので、ゆーまさんがそのようにお考えになるのは無理はないんだけど、他の国では、「国というのは国民が幸福に生きるためにあり、産業発展はそのための道具に過ぎない」と思っている国も多いからね。
204. 左派おじさん — May 28, 2010 @20:05:29
産業発展の第一線で頑張っている人にとっては、この皮肉、少しキツいんじゃないでしょうか。財界のトップには、そうとしか思えない発言をする人が選ばれるのは確かですが。
205. オキナタケ — May 29, 2010 @00:10:03
206. 技術開発者 — May 31, 2010 @08:35:18
>だから、そんなことを言う左派おじさんとは本当に左派なのか、と思ってしまうのだ。
もともと、左派思想というのは産業革命以降の「資本主義経済は経済発展には貢献するが、経済発展の結果が国民にきちんと分配されずに国民の多くが経済発展の結果として不幸になる」という現実に対して提起されてきた考え方だからね。経済発展そのものを多少遅くしても、分配をきちんと行うことで国民が幸福ならそちらを選ぶなんて考え方があるんだけどね。
まあ、ゆーまさんにしても、左派おじさんにしても、「経済発展は国民を幸福にする」と教育されてこられた訳で、経済発展の成果の分配と言うことには「考えるな」みたいな禁忌感を植え付けられている面がありますからね。
なんていうかな、例えば、それまで2000人が働いていた工場が1500人で同じ生産ができれば、経済的には発展なのだけど、現実には500人が失業するという事なんですね。そこは、ゆーまさんも左派おじさんも、「見てはいけない」と目をつむらなくてはならないのが、今の日本国民への教育なんですね。でもって、例えば、二酸化炭素を削減するために、1500人の工場が同じ規模の生産するのに2000人を雇用する必要が生じるのは、「経済発展を妨げる」ということで、雇用の上昇は決して見ては成らないことになっている訳です(笑)。
207. keiji — May 31, 2010 @08:54:06
「幸不幸」と「産業発展」という尺度はトレードオフの関係にありますかね?
たまに、各国の幸福度指標なんてものをマスコミでみかけることがあります。どういう機関がどういう尺度で計測しているのか分からないのですが、北欧なんかが高くランクされていますね。しかし、わたしには分からないのですが、北欧の人たちがそんなに幸福度が高いのなら、ヨーロッパの人たちはこぞって北欧諸国に移民して、人口が増えると思うのですが、そんなことは起きませんね。
> 例えば、それまで2000人が働いていた工場が1500人で同じ生産ができれば、経済的には発展なのだけど、現実には500人が失業するという事なんですね。
2000人の工場の生産が、技術革新かなんかで1500人で可能になったなら、それは生産性が向上したってことですね。その場合、人件費は下がりますから、生産物の単価は下がります。これは消費者にとっては、その分可処分所得の残り部分が大きくなるわけですから、それは、別の消費に当てられます。つまりは、別の需要が生じるということで、500人の労働力はそちらの生産に向けられます。
普通はこういうことは経済の拡大と考えられ、「幸不幸」という尺度では測れなくても、貧富という尺度では測れます。つまり、経済的に豊かになると、こういうことだと思うのですが。
>「幸不幸」と「産業発展」という尺度はトレードオフの関係にありますかね?
必ずしもなるものではありませんが、ならないといえるものでもないんですね。
その昔、労働組合の機関誌に「キンベン村」というおとぎ話を書きました。千人が一所懸命に働くと千人分の食料が得られる村に、「倍の収穫ができるタネ」が導入されます。村人今までどうり一所懸命に働くので2千人分の食料ができる訳です。食べきれないので、「作る人間を減らそう」という話になり500人が作り、残りの500人は「働かざる者食うべからず」と村から追い出す訳です。そうすると千人分の食料ができるのですが、やっぱり食べ切れません・・・(笑)。
>普通はこういうことは経済の拡大と考えられ、「幸不幸」という尺度では測れなくても、貧富という尺度では測れます。つまり、経済的に豊かになると、こういうことだと思うのですが。
経済成長を解析する際、2つの指標が並行します。一つは「規模の拡大」でもう一つが「生産性の向上」です。単純に言うと、「工場を2倍にして2倍生産する」という形と、「工場の大きさはそのまま(労働者もそのまま)で効率化して2倍生産する」という形です。通常の国家経済の成長においては、この両者の並行こそが成長の元になります。というのは、規模の拡大だけだと、製品の値段は1〜2割低下するに過ぎない訳です。生産性の向上が並行することで、製品の値段の大きな低下がおきる訳ですね。所得分布がピラミット型ですと、製品の値段の大幅な低下によりそれまで買えなかった所得階層も購買層となり、その購買層の倍々ケーム的増大が経済成長により増えた生産物の購入を引き起こす事になります。これが成長の理論です。
ところが、この理論では拡大する生産に対応して購入層が増えなくては成り立たなくなる面があるわけです。高度成長が終わって、貧しい層まで物が行き渡ると、「4人家族部屋が5つ、6台目のTVは幾らまで値段を下げたら買って貰えるか」という状態が生ずる訳です。
こういう、いわゆる安定成長期になりますと、規模拡大型の成長は望めなくなり、生産規模の拡大というのは起こらなくなりますが、市場競争は相変わらず存在しますから、「生産性向上」の努力は続きます。例えば、給料の高い熟練工を不要とする製造技術が開発されると、製造業で熟練工を養成する必要がなくなりますから、給料の低い派遣労働者による生産が主流になります。そのことにより、購入層である消費者への賃金分配は下がりますから、購入される物が減っていくという循環がおきるわけです。
別に経済成長によるこの不幸は、必ず起きる訳ではありません。ただ今の日本で起きている様に見えるだけです。
209. 左派おじさん — May 31, 2010 @10:14:45
>なんていうかな、例えば、それまで2000人が働いていた工場が1500人で同じ生産ができれば、経済的には発展なのだけど、現実には500人が失業するという事なんですね。そこは、ゆーまさんも左派おじさんも、「見てはいけない」と目をつむらなくてはならないのが、今の日本国民への教育なんですね。(#206 技術開発者さん — May 31, 2010 @08:35:18)
あまり、わたしの書き込みについて、わたしの考えと異なる解説をしてもらっても困るのですが。わたしが自称「左派」を名乗るのは、分配を重視するからですよ。「自由経済に任せておけば分配は自然に公平に行われる」「自由経済下で行われる分配こそ、真の公平なのだ」(よって、その分配に異議を唱える者は、自分の怠惰の言い訳をしているにすぎない)という考えを否定することに原点があるのです。
しかし、そのことは経済発展(産業発展、と上記では言っている)の否定ではありません。産業の発展は、すべてに優先するわけではないが、非常に大切なことと考えています。
わたしは、産業の発展(今の場合は、製造の効率化)は、ごく一部の指導者によってのみ行われるものとは考えておりません。それは多くの人の頭脳労働によって支えられています。いままで2000人の労働力が必要であった生産工程を1500人でできるようにすることは、民間で働く技術者の仕事の多くの部分を占めています。それが達成できたとき、生産量が同じであれば500人分の労働力が余り、その分の人件費が浮きます。その価値を全部資本家(今の社会でもっと適切に言えば、株主)と経営者で取れば、500人の首切りをし、500人の失業を招きます。すべてを労働者が取れば、残業を減らし、休日を増やして、やはり2000人で生産します。幸せな成長産業であれば、3000人で2倍の生産を行う、という選択が可能です。500人を、他の事業にまわす、という選択もあります。賃金の改定もあるでしょう(実際には設備投資の必要、その他いろんな要素があり、ずっと複雑)。成果の分配のしかたはいろいろあるのです。
わたしは、分配が重要であり、特に全体として高い成長が見込めない中では、分配の重要性はさらに強くなっていると考えています。ここに倫理観の不足、または欠如、(もしくは失業者があふれることは問題ではなく、彼らの自己責任、といった倫理観)が横行すると、わたしが理想とする社会とは、かけ離れていくことになります。
問題は分配にあるのに、2000人で行っていた生産を1500人でできるようにする技術を開発する人(要するに民間企業の技術者のかなり多くの部分)を「不幸のお先棒をかついでいる」かのように言うことは誤りであるし、本意がそうでなくても、配慮がほしい、というのが、わたしが言いたかったことです。
210. 技術開発者 — May 31, 2010 @15:53:56
>2000人の工場の生産が、技術革新かなんかで1500人で可能になったなら、それは生産性が向上したってことですね。その場合、人件費は下がりますから、生産物の単価は下がります。これは消費者にとっては、その分可処分所得の残り部分が大きくなるわけですから、それは、別の消費に当てられます。つまりは、別の需要が生じるということで、500人の労働力はそちらの生産に向けられます。
実は「合成の誤謬」という事が起こっているので、個々の生産性の向上が国民の豊かさにつながらなくなっている面があります。「合成の誤謬」というのは、個々の選択としては正しく、かつあまり代替ルートのない選択なのですが、それを皆でやることで、皆の望みとは逆の結果が起きるような話です。良く「不景気の時に支出の切りつめを行うのは個々の選択としては正しいのだけど、それが集まって全体で支出の切りつめが行われると、不景気は悪化し、かつ長引く」なんてので説明される現象です。
2000人を1500人でできるイノベーションというのも、個々で起きている分には、まさにおっしゃる通りの「豊かになる」現象がおきます。ところが、現代の産業は非常に競争が激しくなっているため、そのイノベーションがあっという間に産業全体に波及してしまう訳です。私は、スーパーやコンビニのレジが打ち込み式からバーコード読み取りに変わったスピードなどを例にして説明する事が多いのですが、10年もかかりませんでした。でもって、その波及スピードに対応するために、「ボーナスを減らしても最新設備を導入させてくれ、そうしないと潰れてしまうんだ」みたいな事もおきる訳ですね。つまり、小売り販売業の多くで「人減らし」と「労働分配率の低下」が起きる訳です。でもって、こういう効率化が小売り販売業のみておきたなら、まだ、何とかなるのですが、製造業でも上で述べているみたいな「最新設備を導入して人減らしをしないと競争に負けてしまう」がおきて、「人減らし」と「労働分配率の低下」がおきたのがこの20年くらいの流れの様に考えています。
日本中の産業で、「人減らし」と「労働分配率の低下」が気を揃えたように進行すると、「これは消費者にとっては、その分可処分所得の残り部分が大きくなるわけですから、それは、別の消費に当てられます」が上手く成り立たなくなっている訳です。値下げするために最新設備を入れて人を減らし、かつさの最新設備の費用を捻出するために労働分配率を下げるという話が、多くの分野で一斉に進行するため、可処分所得のゆとりが生まれていないのです。あるいは、可処分所得のゆとりが消費に回らずに貯蓄に回るという現象もおきています。「人減らし」が進行すると、「明日は我が身かも」と貯蓄率が上がる傾向はおきますからね。
このあたり、赤旗などは「労働分配率を下げて内部留保が上がった」などと言っていますが、赤旗みたいに「悪人捜し」ではなくて、きちんと経済学的な話として内部留保の中身を解析すると、まさに「人減らしのための設備導入」という姿が浮かび上がってくる訳です。さらに私は「平均消費性向」というのも気にしています。これは国民が得た所得の内のどれくらいを消費に回すかの平均値なのですが、実に80%代の消費なのです。これは結構恐ろしい数値でして、所得格差が広がりながら貯蓄傾向が高いと、おっしゃった様な、「可処分所得の残り部分が大きくなるわけですから、それは、別の消費に当てられます」が成り立たなくなっている事を示している訳です。
211. 左派おじさん — May 31, 2010 @17:29:59
他の読者の方もたくさんおられるので、弁明いたします。#209は、技術開発者さんの、わたしの書き込みに対する解説が誤っていたために、わたしの考えを書いたものであり、自分の賢明さを誇示するものではありません。読む値打ちがあるかどうかは読者の判断にお任せするしかありません。
212. ふみお — May 31, 2010 @21:46:58
今までROMしていましたが、左派おじさんにおかれましては技術開発者さんとは何かと齟齬が発生するので、自分なりにその理由はなぜかを考えておりました。(尚、「左派おじさんさん」では呼び方がおかしいので、「左派おじさん」は敬称であります。)
技術開発者さんの発言によく出てくる言葉が、「悪人捜しをするな」なんですね。これは、世の中の物事の本質は、一部の「悪人」が企てているわけではなく、そこに至るまでの様々な歴史・要因などがあり、必然的にそのようになっているのだ、と解説しているように思えるのです。
それに対して左派おじさんは、「悪人捜し」をしているように見えるのですね。
----------以下引用開始--------------------------
その価値を全部資本家(今の社会でもっと適切に言えば、株主)と経営者で取れば、500人の首切りをし、500人の失業を招きます。すべてを労働者が取れば、残業を減らし、休日を増やして、やはり2000人で生産します。
----------引用終わり----------------------------
これは言い換えれば、悪人は資本家で、労働者から搾取しているから労働者が失業し困るのだ、と言っていると思います。
(もし私の理解が間違っていたらご指摘下さい。)
技術開発者さんは、「そうではないよ、【合成の誤謬】という現象が起こって、今の経済状況のあるのですよ。」と解説しています。
この「悪人捜し」という行為は大変危険で、例えば911陰謀論でも「悪人捜し」をしたがる人が陰謀論にはまりやすい傾向があるのではないかと思われます。技術開発者さんはそれを止めるために、度々痛烈な皮肉で左派おじさんの再考を促しているのだと私は感じます。
その「善意の皮肉」に左派おじさんは反発を感じており、また技術開発者さんはその「善意の皮肉」の本当の意味を理解してくれない左派おじさんに何かと苛立ちを感じているのではないかと見受けられます。
以上、私の勝手な解釈ですので、間違い等ございましたら申し訳ありません。
>これは、世の中の物事の本質は、一部の「悪人」が企てているわけではなく、そこに至るまでの様々な歴史・要因などがあり、必然的にそのようになっているのだ
言っているのはその通りなんだけど、実はもう少しあるのね。この「そこに至るまでの様々な歴史・要因」というのが、少なくとも将来に向けては必ずしも修正不可能では無いと言う事ね、難しい事なんだけどね。
なんていうかな、「人は成功体験により次の失敗をする」なんて言葉があるよね。ビキナーズラックで初めての競馬で大穴を当てた人が、競馬にのめり込んで多重債務者になるなんてのは、まあ笑い話かも知れないけどね。実際に国の経済がうまく行った時の体験が国民の経済に関する考え方を一定の方向に縛りつけてしまって、経済のシステムそのものを自縄自縛にして破滅に向いて滑り落ちる事はあると考えているのね。そして、それを変えるのには、まさに国民一人一人がきちんと考えないとならないということね、なにせ民主国家というのは君主の地位に「国民の総意」が座っている制度だからね。
たぶんね、「君主の地位」ってのは、もともと「厳しい」ものなんですよ。必死になって現状を理解して、必死になって将来に向けての施策を考えなきゃ成らないくらいに厳しいんじゃないかと思うのね。そしてきちんとその施策が実行できる「臣」を選ぶという事ね。別なところで諫臣(かんしん)と佞臣(ねいしん)なんて書いたけどね。君主の地位にいる国民の総意に阿って学問的に正しくないことを「君主のおっしゃるとおり」と曲げてしまう「臣」を選び続けたら、本当に国は亡びますよ。まあ、それもまた、「国民の総意が決めたこと」だからしかたがないという考え方もあるけどね。
左派おじさんの場合は、なんていうか、既に「見捨てた」部分があってね。なんていうか「カウチポテト議論」しかできない人だと思っている。自分は「賢い」と思い上がって、カウチに寝そべってポテトチップスを囓りながら、くだらない話を「自分は賢いだろ」と書いているだけだからね。要は「自分は賢く考えている」と思い上がっているけど、リアリティも何もない、中身が空っぽの人を相手にしてもしかたないでしょ(笑)。
214. 技術開発者 — June 1, 2010 @09:15:24
>この「悪人捜し」という行為は大変危険で、例えば911陰謀論でも「悪人捜し」をしたがる人が陰謀論にはまりやすい傾向があるのではないかと思われます。
最初にある笑い話をしますね。1980年くらいの米国の事例にあった話なんだけどね。ある航空機会社の飛行機が午前中に故障して次の日に修理の人が修理して飛び立ったなんて何の変哲もない話です。ただね、その日の午後に修理の人が来て修理したら、その日の夕方には飛び立てただけね。でもって、じゃあ修理の人はなぜ次の日に来たかというと、その会社の担当者が上部から「修理工の出張費を切りつめろ」と命令されていて、「今日、出張させると一泊分の宿泊費100ドルが余分にかかるから、次の日に日帰りで行かせた」訳ね。こうやって修理工の出張費は100ドル浮いたんだけど、その飛行機が1日飛べなかった損失は1万ドルを越えていたのね(笑)。
なんていうかな、「悪人捜し」が好きな人は、「担当者が悪いんだな」と思うだろうし、少し考えて「自分は考えただろ、賢いだろ」と思い上がる人は「そんな話をして、一所懸命に仕事している担当者を虐めるな」というかも知れないよね(笑)。実はこの話は経営関係の本で、どういう位置づけで紹介されているかというと、「部署を縦割り的に管理することの問題」として紹介されているし、「部署別に経費の削減を命じることの問題」としても挙げられているのね。つまりは経営の問題の指摘なのね。私自身もこの話は「経営と言うことの難しさ」を良く表していると思っています。部署割りをしなくては組織なんて動かないし、何らかの課題(例えば経費削減)を達成したい場合に部署毎に課題設定はすべきだと思うしね。ただ、そのなかで、どうやって、こんな目先の経費削減が大きな損失につながることを防ぐのか、なんてのは経営の大きなジレンマではあるのですよ。
215. 左派おじさん — June 1, 2010 @14:46:42
読んで下さり、どうもありがとうございました。
考えが浅いと批判されているので、参考になるかどうか。技術開発者さんの指摘に対するわたしの意見を含めて書きます。
わたしが「悪者探し」をする傾向はたしかにあります。悪意だけでなく、政策の誤りや、地位にふさわしくない無能も含みます。
本日は鳩山首相、小沢民主党幹事長がやり玉に上がっていますが、福島社民党党首は、従来はその安全保障政策において厳しい批判を受け、日本をダメにする元凶のように言われてきました。こう言ったら批判されそうだけれど、「悪者さがし」は普通のことだと思うのですが。ただ、思考停止になって陰謀論に陥る危険があるのはご指摘の通りで、注意や相互批判が欠かせません。逆に、相手に陰謀論のレッテルを貼ることにも注意をした方がいいと思います。勝った気になってしまいますから。
製造人員2000人→1500人の例は、技術開発者さんが挙げられた例が分かりやすいためお借りしましたが、実はこれは単なる例で、わたしは善悪の判断を入れたつもりはありませんでした。企業では、首切りをして利益を増やし、株主や経営者がそれをむさぼる、なんてことは、実際にはあまり見かけません。首切りをする企業は、だいたいが業績不振で赤字であり、製品は売れず、配当も無く、経営者は給料も無いことが多く、生き残りをかけてやります。逆に大もうけをしている企業は、たとえ生産の効率化をしても、首切りなんかしないのです。単純に善悪を決められるものではありません。#214 技術開発者さん — June 1, 2010 @09:15:24 の例も、組織運営に問題はあっても、悪者を探すのはむずかしいし、意味もないでしょう。この例は同じ会社の別部門のようですが、修理が別会社の場合は結構厄介な問題を引き起こすことがあります。
わたしが「自分は賢い、と思いあがっている」と言うのは、違います。図に乗って書くことがあるので「濡れ衣」ではないのですが、全部がそうだというのは言いすぎです。たいていの場合は批判を受けること覚悟で書いており、批判は真摯に受け止めております。
技術開発者さんのわたしの書き込みへの評価は非常に低いですが、わたしの技術開発者さんへの評価は非常に高く、いままで、わたしの中でもやもやしていたものをみごとに整理して、ポイントを指摘し、文章にして示してくださることが多いです。
216. 技術開発者 — June 1, 2010 @17:49:38
まあ、こういう話になったのは、左派おじさんのNo.204の書き込みに関して、No.205でオキナタケさんが「本当に左派なのか」なんて書かれた事が原因何だけとね。
私はお読みの皆さんに良くお断りするけどフェビアン社会主義者であり、或る意味でマルキストなんですね。良く誤解されるんだけど、マルクスの業績というのは資本主義の解析なんです。資本主義はどうやって成り立ち、どうやって発展し、そしてどうやって「発展的解消」していくかにも言及している訳です。
良く「最終的に資本主義はその内在する矛盾によって社会主義革命を誘発し、労働者階級のプロレタリア独裁を経て階級のない共産主義に必然的に至る」なんて言い方をするけど、私自身についていうとこの発展的解消の過程そのものはあまり信じていないのね。なにせマルクスはまだ資本主義が発展する過程すら半分くらいしか見ていない段階で考えたのだから、そんなに詳細な解消プロセスは予想はできないと思っています。
ただね、資本主義が成熟した結果として内在する矛盾を非常に大きくしてしまうという所までは、マルクスの考え方をトレースできるし、現実にも合うのね。なにせ私はかなり成熟した資本主義をこの目で見ることができるのだから、マルクスよりも格段に有利なのね(笑)。
なんていうかな、左派を名乗るなら、この大きくなる資本主義の内部矛盾と言うことに関してきちんと「発展的解消」のプロセスを考えて欲しいという意識はあります。
217. ふみお — June 1, 2010 @20:57:35
この話題もスレッドの要旨から大分離れてきましたので、私の書き込みもこれで最後といたします。
僭越ながら、要点のみ以下に述べます。
技術開発者さんはkikulogにいらしてる皆さんに対し、もっと思考の深堀りをして欲しい、と考えておられるように思います。
思考の深堀りとは、以前に話題に上った「5なぜ法」のようなものなのですね。ある問題点に対し、なぜなぜを5回繰り返し、真
の要因解析を行いその対策を講じるわけです。その時に「悪人捜し」をしてしまうとそこで要因解析が終了してしまうのですね
。すると正しい対策を講じることができなくなるのです。だから、技術開発者さんは「悪人捜し」をするな、と繰り返し述べて
おられるのでしょう。
「生産性向上に伴う失業率の上昇」問題で言いますと、以下のようになると思います
○「悪人捜し」をする人
1.なぜ生産性が向上すると失業率が上昇するのか?
→生産性向上によって生じた余剰人員を解雇するから。
2.なぜ余剰人員を解雇するのか?
→資本家(悪人)が労働者から搾取しているから。(これで終了)
○5なぜ法
1.なぜ生産性が向上すると失業率が上昇するのか?
→生産性向上によって生じた余剰人員を解雇するから。
2.なぜ余剰人員を解雇するのか?
→生産性向上によって生じた利潤を設備投資・商品値下げに分配するから。
→余剰人員を他の商品の生産に回さないから。
3.なぜ利潤を設備投資・商品値下げに分配するのか?
→資本主義社会では競合他社との競争があるから。
3´.なぜ余剰人員を他の商品の生産に回さないのか?
→生産拡大するための需要がないから。
4´.なぜ生産拡大するための需要がないのか?
→現在までの高度成長により商品が行き渡り商品の新規需要がないから。
上記理由により、労働分配率が低下→可処分所得が減少→さらなる商品価格の低下→労働分配率の低・・・
それに伴い、将来不安の増大→貯蓄性向の上昇→可処分所得の減少→商品価格の低・・・
(負のスパイラルの始まり)
恐らく上記のような思考になるのですが、左派おじさんは「「悪者さがし」は普通のことだと思うのですが」とさらりと言ってしまうところを技術開発者さんにダメ出しされているのだと思います。
ところで、私の好きな例え話に「魚釣りを教える男」というのがあるんですね。
ある所に、お腹を空かせている子供がいました。
そこを通りがかったある男は、魚を釣って魚を子供に与えました。
次の日、その子供はまたお腹を空かせていました。
そこを通りがかった別の男は、子供に魚釣りの方法を教えました。
この例え話で、子供のためになることをしたのはどちらであるかは言うまでもありません。私にはこの後者の男が技術開発者さ
んのイメージと重なるのです。つまりkikulogで言う所の「魚釣りの方法」は「思考の深堀方法」にあたるわけですね。
技術開発者さんは、いつも10ある説明のうち1か2までしか説明しません。そして、なぜか?と問いかけます。回答者があれば、
また3か4まで答えます。そしてまたなぜか?と問うのです。「善意の皮肉」を混ぜながら。
それを、自ら「魚釣りの方法」を学ぶことを拒否するのはもったいないと私は思うのですよ。
以上、私の弱い頭で解釈したことを書き連ね、駄文でkikulogを汚したことをお詫びいたします。
まとめがとても勉強になりました.ありがとうございます.
215. 左派おじさんさん
>こう言ったら批判されそうだけれど、「悪者さがし」は普通のことだと思うのですが。
前にもありましたが,そういう素人の感覚を粉砕するのが学問です.何故そこまでご自身の直観を信頼できるのか,不思議で仕方ありません.
219. 技術開発者 — June 2, 2010 @07:56:03
>ある問題点に対し、なぜなぜを5回繰り返し、真の要因解析を行いその対策を講じるわけです。その時に「悪人捜し」をしてしまうとそこで要因解析が終了してしまうのですね。すると正しい対策を講じることができなくなるのです。
別な所にも書きましたが、例えば国内の雇用が悪化している事に関して「輸出を伸ばしてその輸出物の生産の増大で雇用を確保しよう」とすると、輸出が伸びた段階では一定の雇用が確保出来ますが、伸びた輸出に輸入が追いついてくる次の段階では輸入品おされる分野での雇用が減少してさらなる雇用の悪化を招くわけですね。これなど、1サイクルも経験すれば分かりそうに思うのですが、多くの場合にきちんと要因解析されませんから、「この雇用の悪化もさらなる輸出の振興により乗りきろう」と次の外需依存拡大サイクルに突入して雇用はさらに悪化します。
話を温暖化問題に戻しますと、実の所、各国協調で二酸化炭素排出削減に取り組むという事を考えると、これは世界的に経済管理政策を推し進めると言うことを意味します。必ずしもソヴィエトの様な計画経済では無いのですが、少なくとも経済の自由放任政策の元でできる話では無いわけです。
多くの資本主義国家の経済政策には常に対立があります。「経済活動をできるだけ放任しよう」とする考え方と、「管理をおこなおう」とする考え方です。放任する方が経済の発展のスピードは早いと考えられています。しかし、自由放任主義だと国内に様々な問題が起こります。好不況の波の拡大による「恐慌」の問題もありますし、国内の格差の増大による治安の悪化などの問題も起こります。そこで「管理をおこなおう」という考え方がミックスされた政策が多くの場合とられる訳です。
このミックスの割合も時代や国際状況で様々です。国際的に「放任しよう」とする流れが強い状況で「管理しよう」という流れを強めると、他国の成長に置いてきぼりを食うような状況も生じます(サッチャー以前のイギリスなどで見受けられます)。そのことから、特に経済管理政策については、主要国で話し合って協調を図ろうとする動きも起こるわけですね。
二酸化炭素温暖化問題というのは「恐慌」などとは別なステージで経済管理政策の必要性が生じているという事と考えることもできる分けですね。そして、「管理政策をする以上、各国が協調し合わないとできない」と言うことで話し合いがなされ、進もうとしている訳です。
この動きに関して、或る意味、大変不幸な状況として、日本では「経済は自由放任にすべし」という意識が非常に強い時期に当たっている訳です。国民の多くが「経済を自由放任にすることで経済成長のスピードを早めれば、国内の問題は解決する」と信じている訳です。そして経済成長のために、これまで行われてきた労働者の保護政策や社会保障政策すら弱めることを選択してきた訳です(派遣労働とか生活保護の母子加算の撤廃とか)。
私が「経済を自由放任にすることで経済成長のスピードを早めれば、国内の問題は解決する」という概念は果たして正しいのか?と言ったことを温暖化問題の話題の中で述べてしまうのは、二酸化炭素温暖化問題対する政策とは基本的に経済管理政策であり、日本の国民が「経済を自由放任にすることで問題の解決ができる」と信じている限り、決して取られる事の無い政策だからです。
220. 左派おじさん — June 2, 2010 @17:15:49
>私が「経済を自由放任にすることで経済成長のスピードを早めれば、国内の問題は解決する」という概念は果たして正しいのか?と言ったことを温暖化問題の話題の中で述べてしまうのは、二酸化炭素温暖化問題対する政策とは基本的に経済管理政策であり、日本の国民が「経済を自由放任にすることで問題の解決ができる」と信じている限り、決して取られる事の無い政策だからです。(#219 技術開発者さん — June 2, 2010 @07:56:03 )
このような書き込みを見ると、全く感心してしまうんですけれど。考える力は違うでしょうが、技術開発者さんの考えに賛同することが多いのに、どうして、わたしはこんなに嫌われてしまうんでしょうね。
221. ゆんゆん探偵 — June 2, 2010 @18:15:13
すいません、「どうして」に対する答えはそのいくつか前の書き込みにもこれ以上なく明白に書かれていると思うのですが。
・明白な答えが読み取れていないのですか?
・読み取った上で納得がいかないのですか?
・疑問では無く単なる詠嘆なのですか?
222. ふみお — June 2, 2010 @19:15:33
お返事ありがとうございます。
と言っても、技術開発者さんがkikulog 1万人/日の読者へ向かってお話をされていることは承知しております。(笑)
さて、結局のところ、地球温暖化現象と自由経済活動は相反する関係にあるので、政治の問題として「経済政策はどうあるべきか?」という方向になるわけですね。それとも、それ以前の問題で、「経済政策を転換するためにはどうすれば良いのか?」でしょうか。
私としては是非、技術開発者さんのお話を伺いたいのですが、ここは「地球温暖化懐疑論批判」のスレッドであり、技術的な難しい話をしたい方も沢山おられるでしょうから、きくちさんに頼んで専用のスレッドを立ててもらうというのはどうでしょう?内容的にも、1000レスを費やしても語りきれないと思われますのでね。
ただ、きくちさんが「ここはニセ科学批判のblogだから政治的な話は趣旨違いですよ」とおっしゃるのでしたら無理は言えません。もしここを読んでいたら、ご一考下さい。>きくちさん
左派おじさんへ
>退出されるそうですが、またご意見を聞かせていただける機会を楽しみにしております。
あ、いえいえ、この話題に関しては最後にさせていただきます、という意味でした。あまり建設的な話題ではないですからね。
ただ、まだ左派おじさんには「魚釣りを教える男」の例え話の意図が伝わらなかったようですので、もう一度だけこの話題に関して述べることをお許し下さい。また、昨日はなるべく婉曲的な表現を選んだのですが、それが意図を伝わりにくくした原因のようですので、今回は失礼を承知で直接的な表現とさせていただきます。
もう一度、「魚釣りを教える男」の例え話を思い出して下さい。
ある所に、お腹を空かせている子供がいました。
そこを通りがかったある男は、魚を釣って魚を子供に与えました。
次の日、その子供はまたお腹を空かせていました。
そこを通りがかった別の男は、子供に魚釣りの方法を教えました。
この例え話をkikulogに当てはめます。
ある所 :kikulog
お腹をすかせた子供:kikulog読者
魚 :知識
魚を与える男 :正しい科学知識を有した常連さん
魚釣りを教える男 :技術開発者さん
魚釣りの方法 :思考の深堀り方法・正しい知識の取得方法
と、このようになります。
ところで、左派おじさんはこの例え話では何に相当するのでしょう?実はここには出てきませんが、「腐った魚を与える男」に相当します。「腐った魚を与える男」は、自分の持っている「魚」はおいしく食べられるものだと信じているので、「どうだ、この魚はおいしいだろう?」と子供に与えてしまうのです。子供のうちの多くは腐った魚は食べません。当たり前ですね。ところが、中にはもらった魚が腐っていることに気づかずに食べてしまう子供もいます。なにせ飢えてますからね。
だから技術開発者さんは、「腐った魚は与えるな!」と怒っているのです。(そのように私は解釈しています。)
そして、「魚」が腐っているかどうか判断するのが「5なぜ法」に代表される「思考の深堀り方法」なのです。逆に言えば、左派おじさんは「思考の深堀り方法」を知らないため、自分の持っている「魚」が腐っているかどうか分からないのです。
とまぁ、偉そうに書かせていただきましたけどね、私自身は頭が弱いので、技術開発者さんの(私にとって)難解な書き込みは5回も6回も繰り返し読んで咀嚼し、やっとおぼろげに意味が分かりかけてくる程度のレベルなのですね。そんな私にとって、kikulogは知識を得るための重要な場所なのですよ。だから私は一読者として、kikulogには「おいしい魚」と「魚釣りの方法」が載っている分かりやすい場所であって欲しいのです。
私が技術開発者さんを尊敬する一番の理由は、kikulogにおいて唯一、技術開発者さんだけが「魚釣りの方法」を教えてくれるからなんです。「魚釣りの方法」を教えるという大変な作業の苦労を思えばこそ、左派おじさんにはその努力を無駄にしないで下さい、と言いたいのです。
○追伸
別に、技術開発者さんは絶対正しいとか真理であるとか、そんなことを言っているわけではありませんからね。技術開発者さんも人間である以上、間違いをすることはあるだろうという目でいつも見ています。言われたことをそのまま信じてしまうと、説得不能な「ビリーバー」になってしまいますからね。
左派おじさんと技術開発者さんとのやり取りを細かく追う力が私にはないので間違っているかもしれませんが、
技術開発者さん:「左派おじさんの発言」に「悪人捜し」が好きな人の要素と、経済発展に伴って生じる失業者を「見てはいけない」と目をつむる要素等を見出す。
左派おじさん:わたしの考えと異なる解説をしてもらっても困る。適切な分配によって失業者を生じさせないようにしたい。
とだいたいこんな感じで、半分くらいは合意が出来たとして、技術開発者さんの「悪人捜し」が、左派おじさんの「悪者探し」と完全に同じかというと、
>#215. 左派おじさん — June 1, 2010 @14:46:42
>わたしが「悪者探し」をする傾向はたしかにあります。悪意だけでなく、政策の誤りや、地位にふさわしくない無能も含みます。
の発言に見られるように「政策の誤り」まで入っているので、要するに問題の要因解析自体も含んでいるのですね。仮に元はそうでなくても、技術開発者さんとのやり取りによって左派おじさんの中に良い影響が生じているのではないでしょうか。凡人には君子豹変すというのは難しいもので、「私が言っていたのは本当はこういう意味でした。舌足らずでした。」というのをある程度許すべきではないでしょうか。
差し出がましいことを言うようですが、
うひゃいさんとのやり取りで、「あなたはこういうことに思いが至らない愚か者か、非人道的なことが言える人物かのどちらかだ」という感じのことを言って相手に逃げ道を与えないと(#131あたり)、結果的に技術開発者さんのいうことを理解しようという(うひゃいさんとかの)努力に水を差すことになるのでよろしくないかもしれません。
224. ピグモン — June 2, 2010 @22:40:49
技術的な話では、去ったということに変わりはありませんし、議論をしたいわけでもありませんのであしからず。
・技術開発者さんの話では、おおむね「政治による管理」と「放任」(市場経済)とが対立しているように聞こえます。ここで管理という言葉を使うのは適切ではないと思います。
管理という言葉は計画経済的であり、市場経済とは相容れないイメージです。
ロシアは、政治的に管理の計画経済から放任の市場経済に転換したという経緯がありますが、ロシアの経済規模が一定のラインを超えると計画経済で管理しきれるものではなく、放任の市場経済に移行するのは必然の流れであったと言えると思います。
ここで、成熟した資本主義における左派の経済政策は、管理ではなく市場を誘導するという言葉を使った方が適切だと思います。(私の発案ではありませんし、あまり一般的な言葉でもないですが)
日本は、放任主義とはいいますが、日銀やら税制やらで市場は政府の意向によって誘導されており、社会主義的であるとさえ言えると思います。
温暖化対策には反対ですが、風力等の再生可能エネルギーへの転換に関しては賛成です。
・左派おじさんは、左派ではないような話があります。
私が思うに、左派おじさんは「自主管理労組」のような考えなのではないかと思いますがどうでしょうか。
会社が倒産して、労働組合が会社を引き継いだ場合には、労働者=経営者であり、ある意味左派の理想なのですが、一方労働者は経営に責任をもたなくてはいけなくなります。
左派といって、旧ソビエトのような計画経済を想像したり、大企業の労働組合を想像したりしがちですが、たしかに、それらは大きな存在ですが、左派はそんなに画一的なものだけではないと思います。
左派おじさんは、左派としておかしくないと思います。
以上言いたいことだけいって終わりにしたいと思います。あしからず。
225. yamaguchi — June 3, 2010 @09:01:10
視点はやさしいので何となく左派っぽく感じられるのでしょう。
226. 技術開発者 — June 3, 2010 @07:51:46
>私としては是非、技術開発者さんのお話を伺いたいのですが、ここは「地球温暖化懐疑論批判」のスレッドであり、技術的な難しい話をしたい方も沢山おられるでしょうから、きくちさんに頼んで専用のスレッドを立ててもらうというのはどうでしょう?
きくちさんの考えが分かっている訳では無いんだけどね、ニセ科学批判なんてものにクビを突っ込むなら、純粋に科学・技術の議論を楽しむなんて諦めた方が良いと思っている面があってね。なぜならニセ科学問題(私はニセ科学の蔓延問題と言っているけどね)というのは社会問題であって、科学・技術の分野の中の問題では無いということなのね。社会問題だから、当然、法学やら経済学、社会学といった人文学的な話もそこには入ってくる、というよりそっちが本来主流になりかねないのね。このブログの読者の人たちが「科学・技術論の方が面白い」というなら自然に傍流となる話ではあるけどね。実際、マイナスイオン製品とかの話では、経済学の「情報の非対称性」なんて話も出したりしているのね。
>政治の問題として「経済政策はどうあるべきか?」という方向になるわけですね。それとも、それ以前の問題で、「経済政策を転換するためにはどうすれば良いのか?」でしょうか。
温暖化懐疑論の根底に「国家が経済を管理する政策」に対する反発というか不安があると考えている面はあります。かなりの懐疑論の結びが「このような怪しげな説に惑わされて削減政策を行うと経済的な縮退をまねく」なんてね(笑)。少し経済学と実際の経済の大きな流れを説明させてください。
前の世界恐慌までの資本主義国家の経済学の主流は「古典経済学」であり市場に関しては「自由放任主義」でした。政府の支出もその時の景気により入る歳入に均衡して出すという考え方で、好景気になれば歳出が増え、不景気になれば歳出を絞るというものでした。これを行うと景気の波の振れ幅はどんどんと拡大していく訳です。まあ上に振れる分にはさほど悲惨では無いのですが、下に大きく振れると多くの経済活動が瀕死になる不景気になりますから「恐慌」となる訳ですね。でもって実際に「恐慌」になったわけです。
こういう世界恐慌とそれと連動する形での世界大戦を経験した事で、多くの資本主義国の経済学の主流は近代経済学になります。ケインズとかサミュエルソンの経済学ですね。ここでは「総需要管理政策」という考え方が取り入れられます。皆さんも割と口にされる「不景気になれば財政出動しろ」ですね。そして好景気になれば「景気が過熱しすぎないように引き締めろ」です。また、いわゆる社会保障経費、つまり失業手当や生活保護の経費にしても「需要を確保する」という位置づけが与えられます。不景気になると、そういう社会保障経費などは自動的に支出が増え、好景気には減りますから「ビルトイン・スタビライザー」と考えられた訳です。この近代経済学政策は各国の高度成長の中期までは非常にうまく機能しました。各国は不景気には財政出動して景気の低下を止め、好景気には引き締めることで景気の加熱を押さえた訳です。
ところが、高度成長の末期からその後になると様相が変わってきます。財政出動による景気の回復が思わしくない訳です。詳しく話すと切りがないのですが、それまでは、つぎ込んだ金が何周も市場の中を回って景気回復に貢献していたのに、回らずにどこかに溜め込まれてしまう様な状態がおきた訳で。乗数効果が得られないなんて言い方になりますけどね。
1973〜4年のオイルショックの時には、ついに「スタグフレーション」という状況が起こります。つまり、景気が回復しないのに物価だけが上昇するという状態ですね。その時に注目を集めて政策に取り入れられたのがフリードマンらによる「新自由主義経済学」です。私は新自由主義の政策そのものは批判しますが、実はフリードマンの解析そのものは「的確だ」と思っています(笑)。なぜ乗数効果が現れないのかなどについては非常に上手く説明されます。基本的には豊かになって「総中流」になると、不景気の時につぎ込まれた景気回復のためのお金が貯蓄に回ってしまうと言うことなんですね。現在の「子育て支援」とやらの使途を街角で聞くと、「子供の将来のために貯蓄します」がかなり多いですね(笑)。
まあ、ということで1970年代の後半から、多くの資本主義国の経済政策が「新自由主義経済学」を基本とするものに変わってきて、「市場は基本的に自由放任にして、経済成長を優先すべし」が強まった訳です。フリードマンの学説を読んでいると、その現実解析の緻密さと的確さに対して、「だからこうすべきだ」という政策提言の「荒さ」のギャップを感じたりします(私が「読みこなせていない」という可能性は当然あります)。なんていうか個々の論理の流れはきちんと追えるのですが、ところどころ「合成の誤謬」という事に対する無頓着さを感じます。つまり、個々の正しい動きにより合成された全体が誤るという経済学がそれまでに見つけた定理のようなものが無視され、個々が正しいのだから全体も正しいという論理で押し通されている様に見えるわけです。
日本の場合も、1980年代の中曽根政権の頃から、新自由主義経済政策に移行しまして、もう30年間、「新自由主義的政策が正しいのだ」とマスコミを通じて国民への意識普及が為されてきた訳です。そのために、国民の間に、「政府が経済活動を規制するなんて、とんでもないことだ」という意識があるのは同然だとも言える訳ですね。
227. 技術開発者 — June 3, 2010 @11:17:43
>管理という言葉は計画経済的であり、市場経済とは相容れないイメージです。
何度か書いているみたいに、私自身がフェビアン社会主義者だから、最終的に目指すのは、経済を計画する社会主義国家なんですよ。なんて書くと、お読みの皆さんが引いちゃうかも知れないけどね(笑)。
ただね、レーニンがやったみたいに、未成熟なというか資本主義の市場経済すらまともに動いていない国家を社会主義国家にしてもうまく行かないのは当然だと思っているのね。きちんと資本主義の市場経済で、充分な経済成長をして、そして資本主義の市場経済の内部矛盾を解消する形で社会主義に移行するのでないとね(これが、フェビアン主義の基本なんです:笑)。
考え方としては結構単純なんですよ。もともと社会の需要と供給は需要の方が供給よりも大だったのね。そして産業革命以降の供給の増大を図る上で「格差」と「競争」は必要だった訳ね。でもって「格差」と「競争」はいろんな問題を引き起こすんだけど、なにせ「供給の増大」、つまりは経済成長ですね、は皆が望むところだから、問題にいろんな手当をして悲惨さを弱めながらも認められてきた訳です。でもって、今、先進国で何が起きているかというと、供給が需要に追いついてしまったというか、追い越し始めている感じを受けるわけです。じゃあ、「格差」と「競争」についても見直したら良いんじゃないの、というだけね(笑)。
でもって、そういう計画経済においては、二酸化炭素の削減のために経済成長が鈍っても、あまり生活に影響は出なくできるからね(笑)。
>日本は、放任主義とはいいますが、日銀やら税制やらで市場は政府の意向
>によって誘導されており、社会主義的であるとさえ言えると思います。
中央銀行や税制の無い国なんてありませんので、この発言だと、社会
主義的国家以外、存在しないことになりますが。
229. 技術開発者 — June 3, 2010 @17:19:21
>それとも、それ以前の問題で、「経済政策を転換するためにはどうすれば良いのか?」でしょうか。
どちらかというとこっちなんですね。なんていうか、ピグモンさんも
>日本は、放任主義とはいいますが、日銀やら税制やらで市場は政府の意向によって誘導されており、社会主義的であるとさえ言えると思います。
なんて書かれているけど、もともと日本の経済政策はケインズ理論みたいな近代経済学に合わせて行われていたのね。でもって、近代経済学というのは、古典経済学とマルクス経済学の対立の中で生まれた面があるから、社会主義的な面を問題解決法として取り入れている訳です。ここ30年の「新自由主義経済政策の取り入れ」でずいぶん弱らされた面はあるけど、経済政策制度の骨格は「経済は資本主義の自由競争を原則にしながら政府は適切な社会主義政策を行って問題解決を図る」というものなんですね。
つまり、我々は既に或る程度の「政府が経済に介入して問題発生を防ぐ」という事を前提としている社会に生きているのね。問題は、そういう現実が余り理解されていなくて、「日本は資本主義だから社会主義みたいな事とは無縁だ」みたいな感覚の国民が多いと言う事ね。そのため、二酸化炭素排出削減みたいな話で「政府の経済への介入」が考えられると、「なんだ自由競争への妨害だ」みたいな意識が非常に強く表れる面がある訳です。
230. LiX — June 3, 2010 @18:09:23
>#167. ピグモンさん — May 1, 2010 @10:40:08
>LiXさん は、よく調べられていますね。私の場合はあるサイトをアンチョコにしているだけなのですが。
誤解があるようですが、世の中いろいろなものに著作権というものがあるもので、なかなか、ネットだけでしか調べる暇がない方にもわかるような都合のいいサイトをホイッと貼りつけるわけにも行かずに、こっちは限られた時間でネット上を「よく調べる」しかないわけです。
>トンデモですね。lixさんを専門家とは思っていません。(#127. ピグモンさん April 27, 2010 @23:22:50)
の発言とセットにして読むと、完全に人を愚弄するつもりかと人並みに忙しいのもあって沈黙していました。
で、本来議論の余地のない赤外吸収の大きさという科学的事実の問題なんですが、
>話がずれているように感じます。 「15μm付近」が「 15μm」に変わっています。
>「でる幕なし」は、「CO2が脇役とはいえ、この波長帯では主役に近い活躍をしているような幕はない」と言い換えます。ちょっと舌たらずだったことはあやまります。
ちょうどいいことに、Harvard-Smithsonian CenterのHITRANという赤外線スペクトルとかのデータベース
http://www.cfa.harvard.edu/hitran/
がありましたので貼って置きます。大学でなくても普通に見えますよね、多分。
H2Oの一分子のスペクトル
http://vpl.astro.washington.edu/spectra/h2opnnlimagesmicrons.htm
CO2の一分子のスペクトル
http://vpl.astro.washington.edu/spectra/co2pnnlimagesmicrons.htm
どちらも単位はcm2/molecule。これは吸収断面積というもので吸収の強さと考えて構いません。分子一個同士なら文句なしに吸収の強さを比べられます。
御覧のように、15μm「付近」ということで14〜16μmの一番強いH2Oのピークは、15.74μm で1.2e-21(1.2かける10のマイナス21乗)、それに対し、14〜16μmの一番強いCO2のピークは、14.98μm で5.1e-18、敢えてハンデで二番目位に強いピークを挙げると14.73μm で6.98e-19。この領域での赤外線吸収の強さは、CO2はH2Oの最大4250倍、ハンデ付きでも581倍です。
>水蒸気が乾燥している場合に減るということですが、乾燥していても濃度として水蒸気は数千ppm あるのでCO2の数百ppmよりは一桁多いです。
というわけで、25℃の飽和水蒸気31300ppmに対し(ハンデで湿度100%!)CO2は381ppm(2006年)とすれば、H2O量はCO2量の82倍ですので、14〜16μmの領域ではCO2はH2Oよりハンデ付きで7〜51倍吸収が強いのです。
>以下の図の南極のデータを見て下さい。
>http://www.geocities.jp/obkdshiroshige/ondanka3/ninbus4s.jpg
問題の南極のデータですが、元の文献が何か言わずに孫引き曾孫引きされているせいか、南極の地表面温度が変わる(正しくは‐63℃ではなく、‐83℃)などいうことが起こっています。
真の元文献は
R. A. Hanel & B. J. Conrath, Nature 228, 143-145 (1970)
Thermal Emission Spectra of the Earth and Atmosphere from the Nimbus 4 Michelson Interferometer Experiment
です。
文献中には、地表(190K)よりも大気が暖かいのでCO2、O3およびH2Oからの放射が見られると書いてあります。それだけのことです。地表が全て南極であるという事実でもあれば、大気をここまで温めているのはいったい何なんだー!と叫ぶところですが、その心配はありません。
>別のこととは成層圏の熱源からの放射であるからです。このため、対流圏は多少温暖化しますが、成層圏は寒冷化します。
>以下の図を見て下さい。
>http://www.geocities.jp/obkdshiroshige/ondanka3/mnbmdl2x.jpg
>ぼくは、成層圏の寒冷化は無視していいのか疑問に思っています。成層圏の大気循環とかもだいぶわかってきたのですから見直ししたほうがいいのではないかと思います。
元文献は何か調べておりませんが、第二の図から受ける誤解の原因が分かってきました。
上空では左の縦軸の気圧が対数のように下がってしまいます。そうしますと、理想気体の状態方程式PV=nRTに従って、そこにある気体分子密度も比例して下がります。仮に上空と地表近くを完全に混ぜても、上空の分子数が少な過ぎるため大気を冷やすのは困難です。つまり、成層圏の大気循環が分かっても大幅な見直しは必要ありません。この図はCO2が増えると地表近くのCO2によって地表からの赤外線が減少して、成層圏が温まりにくくなるだろうということです。
また、CO2の増加によって気温が下がるという機構を主張していらっしゃるのかもしれませんが、物質が光を吸収すると、吸収した光のエネルギーのうち大半は光以外のエネルギー、つまりは熱となってしまい、そう簡単には光を出してはくれません。CO2レーザーでも効率が20%なので(残りのエネルギーは熱)、光を出すことの難しさはお分かりいただけると思います。
それから、先ほどの南極の図でも見られたように、CO2だけでなくH2Oも温まればそれなりに赤外線を出すので、H2Oの吸収が大きいのだ言いながらCO2は放出するのだというのはおかしな話です。暇があったら自分のブログにまとめておきます。
231. com — June 3, 2010 @18:41:25
comもまねしよっと(はぁと)
ちょうどいいところにピグモンさん(笑)
ピグモンさんのコメント140 April 28, 2010 @19:44:23より。
>みなさん 去ったという私についてコメントするという、死者を罵倒するような卑怯な行為をするのなら、言い返します。
猿宣言してからそう何度も再来すると、「自分はウソつきです」と名乗りを上げつつ信憑性を高めているだけ、ってことに気がつきませんかね?w
できないことを宣言するからこうなるのです。今からでも遅くはないですから、猿宣言を撤回されては?(笑
まぁ、それはともかくとして…上記引用の「死者を罵倒するような卑怯な行為をするのなら」ですが、comのコメント134 April 28, 2010 @11:33:45中の、うひゃぃさんとcomのピグモンさんへの評価は同じ、という論評を指していると思われますが…。
誰でも読める場所に書いてあることを論評する行為を「死者を罵倒するような卑怯な行為をするのなら」とは…何ともくだらない印象操作ですね。他者に論評されたくなければ、最初から書き込みしなければ良いだけのことです。猿宣言してようが、論評する行為を阻止する論拠たり得ません。判例も提示できますよw
232. com — June 3, 2010 @19:02:28
comのコメント231 June 3, 2010 @18:41:25の、以下の箇所を訂正させていただきます。大変失礼しました。
誤)猿宣言
正)去る宣言
…ATOKのバカー><;
皆さま、わたしへのご意見、ご批判、ご指導まことにありがとうございます。真摯に受け止めてまいります。
234. 電気屋 — June 3, 2010 @21:14:21
つまり、需要が足りない中で成長を目指す社会ってのは、満足を許せない社会ってコトになる。満足ってのはニアイコールで幸福なので、そんな社会は幸せを感じにくい社会です。
ざっぱくに言っちゃうと「ポテトはいかがですか?ドリンクもございますが」てなコトです。ハンバーガーだけで満足させてちゃなんないってワケ。
235. ピグモン — June 3, 2010 @21:48:22
・トンデモという話
当初のLiXさんの参照サイトでCO2の温暖化寄与率が26%となっている件ですが、ぼくは、地表放射と上空で観測された放射との差の面積を考えての話だと思います。
15μmを含めて太陽放射という間違いは、だったらCO2の温暖化寄与率26%はグラフのどの部分のことと考えていたのかを知りたいです。
・H2OとCO2の15μm付近の1分子あたりの吸収については、LiX さんの情報を正しいとします。(こちらに情報がないので)
しかし、大気全層でみると目分量ですが8割ほどはCO2がないと仮定してもH2Oが吸収してしまいます。残りの2割をCO2が吸収するとしても割合としてはたいしたことはありませんね。10割吸収(飽和)してからの吸収能力は宝のもちぐされではないでしょうか。
多重反射で温室効果になるという話であれば別ですが、LiXさん自身が大半のエネルギーは熱になると認めているのですから、自爆ですね。
・南極の話ですが、南極はわかりやすいと思っていっただけです。
H2Oの波長帯では地表温度に影響を受けて、地点毎に異なった放射になっていますが、CO2の波長帯だけがどの地点でも約ー50℃で一定になっています。このことからCO2の波長帯は地表放射とは関係のないものであることがわかります。
さらに、CO2の吸収の一番強いピークはどの地点でも上にとがっています。これは、より密度が薄い上空がより高温になっている部分からの放射であることを示しています。つまり成層圏です。
さてCO2の放射が成層圏からのものだとすると、対流圏の地表放射は観測できません。くもりガラスの向こう側が見えないのと同じです。
CO2波長帯の地表放射は、H2Oがより長い波長で放射してCO2吸収帯からはずれている可能性すらあります。
以上より、CO2の衛星観測による放射データは地表放射と比較することはできないと考えます。
・成層圏の大気の質量は対流圏の1/5ほどあり、寒冷化しても無視できる量ではありません。成層圏の寒冷化の原因は対流圏に熱が閉じ込められた効果もありますが、より高い濃度のCO2がよりたくさんの赤外放射を宇宙空間にする効果もあると思います。私の示した図がどうこうとは別にそう思います。これは、ごく自然な当然の考えです。密度が薄い大気上空では、熱エネルギーを赤外放射しやすいことは、過去レスのとおりです。
236. ピグモン — June 3, 2010 @21:53:57
計画経済というのは、ぶっちゃけ物理的にムリだと思います。
これだけ規模の大きな日本経済を計画するのは、スーパーコンピュータを用いれば計算はできるかもしれませんが、データ入力やデータの取得の方でムリでしょう。
技術開発者さんの話からすると、市場を誘導すること、経済を民主化することで社会主義ということでいいのではないかと思う。計画経済というのは、ソビエトモデルという通念がありますから。
温暖化対策ぐらいは、今の経済システムでできると思う。国民が望めばですが。
かとう さん
時間軸で比較すると、どの国も昔よりは社会主義的な要素を取り入れていると思います。
以下の話は、抽象的なので与太話として読んで下さい。
今の左派というのは、本来の共産主義社会をめざす改革派という感じなのかどうか。本来の共産主義社会は、お金のない社会で、そうすると誰でも合法的に万引きできるわけですから、相当に高いモラルがないと仕事はしなくなります。
相当に高いモラルの最初の一歩として経営に責任を持つということがでてきます。そうすると、左派おじさんは、左派の王道をいっているということになります.........。
個人的にあまりにも浮いてしまうのでこのへんにしときます。
237. ピグモン — June 3, 2010 @23:02:58
すみません。成層圏水蒸気についてはだいぶ長い間返事をしませんでした。成層圏水蒸気は、正確には対流圏界面高度(9〜17km)にあります。
成層圏水蒸気は、ぼくが思うにはIPCCの5次報告書では取り上げられるのではないかと思うので、まあ楽しみに待ちましょう。
もう技術開発者さんは、左派おじさん問題に関しては発言しないと思われるので勝手に返信しますね。
私ももう言及したくはないのですけどね、左派おじさんをいじめているような感覚になってきているので。
★要点
技術開発者さん:「悪人捜し」は要因解析と対策立案の阻害となると主張
ふみお :5なぜ法で「悪人捜し」の弊害を例示
左派おじさん :「悪人捜し」は普通のことであると発言
(「悪人捜し」の弊害を否定、根拠はないが自分の直観の方が正しいと主張)
過去ログを読んでいると、kikulogには背後に多数の読者がいることを忘れている発言者が目につくのですね。それらの方は、「kikulogは読者の
方に対しニセ科学蔓延による社会の弊害について啓蒙する」という本質の部分を忘れています。技術開発者さんの皮肉は、それらダメな発言者を
抽出するためのフィルターの役割を果たしていると考えられるのですね。技術開発者さんの皮肉に反感を感じる方というのはある種の残念な傾向
があり、失言を繰り返した後に結果としてはkikulogから姿を消しています。私の見た所、左派おじさんも危険水域ぎりぎりだったのでね、左派
おじさんは根が優しいので、何とか説得できないかなと思ったのが私の発言の始まりだったのです。
また、一読者として無駄なレスがあるとkikulogが読みにくくなるので、それを改善したいと思ったのです。
私は、「発言者は多数の読者を意識して下さい、発言者は読者を啓蒙しているのです」と主張しています。
技術開発者さんへ
すみません、話の展開が早いので頭の弱い私では咀嚼し切れないです。また後日に同じ話題でご質問するかもしれませんが、とりあえず返信です
。
>ニセ科学批判なんてものにクビを突っ込むなら、純粋に科学・技術の議論を楽しむなんて諦めた方が良いと思っている面があってね
はい、私もそのように思いますよ。ただ、地球温暖化は他のニセ科学と異なり、100%間違いないと確定したわけでもなくグレーゾーンにあるとい
う風にも思っているのですね。ところが、世界政治ではもう地球は温暖化するものだという前提で動き出しています。本当に温暖化してしまったら、それから対策しても遅いですからね。それはいいと思うのです。
ただ、一読者としては「科学・技術として地球温暖化のグレーゾーンを議論する」スレッドと「地球温暖化する前提で政治・経済的な議論をするスレッド」は分けていただいた方が読みやすいのですね。なぜならば、政治的な話をしているのに、「ちょっと待ってよ、そもそも地球温暖化は確定しているわけじゃないんでしょ?」と話をごちゃ混ぜにする方が必ず出てくると思うのですね。
>少し経済学と実際の経済の大きな流れを説明させてください。
これは良いまとめですね。ありがとうございます。私は頭が弱いので、この説明を書くほどのバックグラウンドの知識を得るには10年はかかるかもしれません。勉強しますね。
計画経済のお話ですが、読んでいるとなるほどと思う点が多いです。「生産性向上に伴う失業率の上昇」問題でもそうですが、資本主義がすでに限界にきているのかもしれません。「生産性向上に伴う失業率の上昇」問題を解決するには、逆に考えれば生産性を下げれば失業率が改善するわけですが、資本主義社会では競争原理が働くのでそれができません。それを計画経済でコントロールできれば何かできるのかもしれませんね。時間がなくてまだ「思考の深堀り」が出来ていないので後で考えが変わるかもしれませんが、現在の所感です。
(投稿のタイミングみたいなものがあるのでちょっと焦ってます)
239. disraff — June 4, 2010 @00:29:45
240. 技術開発者 — June 4, 2010 @07:40:17
>じゃ需要の喚起ってナニ?と言ったら、それは欲望の喚起であり、裏を返せば不満の喚起になります。
見事に話の中心部に切り込まれましたねぇ(感心)。これは、ニセ科学問題と別な話の様に見えて、かなり密接な問題だということなんですよ。
例えば、ドライヤーはもうたいていの人が持っていて「買い換え需要」くらいしか無いのだけど、何か新しい機能でも付けないと壊れない限りは買い換えてもくれない訳ですね。そこで、「マイナスイオンでスッキリまとまります」が発生する訳ですね。
日本の水道水が世界トップクラスの安全な水を供給する。そこで満足して貰うと、需要が喚起されないんですね。だから、「こんな水を飲んでいると癌になります。」と不安を煽る、つまり需要を喚起して、浄水器とかを売る訳です。
とまあ、ニセ科学問題の本質の所にも「需要が飽和し始めている」という問題があると私は思っています。ただ実はもっと怖い話もあるんですね。
スティグレールというフランスの社会哲学者がいましてね。「欲求の商業化が進んだ事により、大衆が自分の生の欲求を認識できなくなっている」なんて事を言っている訳です。考え方としては、大量生産が始まった頃から、その生産物に大衆の欲求を振り向けさせる操作は始まったという訳ですね。映画とかラジオから始まって、やがてTV、インターネットへとね。
最初はきちんと「欲求」がありそれを方向付けるものだったんですね。「便利にならないかな(欲求)」に対して「自動車であちこちに気軽にいく映画」を見せて「自動車が欲しい」。「彼女に格好良いところ見せたいな」に対して「スターが格好良いスポーツカーを乗り回す映画」を見せて「スポーツカーが欲しい」なんてね。
でもだんだんと「欲求の商業化」が強くなっていくと「あなたが欲しいのはこれです」みたいなお仕着せの欲求を「自分はこれが欲しいんだ」と思わされる様になっていくという訳です。そういう状態に取り巻かれると「自分の欲求」という部分が自分の中で失われていくという訳ですね。
でもって、「生の欲求」が把握出来なくなると、想像力が貧困化する訳です。想像力というのは本来、まず生の欲求があり、それを満たすための選択において培われる面がありますからね。与えられる情報に対して想像力を働かすことなく受け入れる「象徴的貧困」という状態が起こる。なんて言う訳です、スティグレールはね。
まあ、あくまで社会哲学者の一人が提示している仮説みたいなものだからね。この説を受け入れるかどうかは、みんなが現実と対比させてどの程度の対応が在るかを確認する必要がある話だけど、私は結構現実と対応していると思っています。
241. 技術開発者 — June 4, 2010 @08:09:39
>計画経済のお話ですが、読んでいるとなるほどと思う点が多いです。
誤解はされないと思うけど一応説明しますと、フェビアン社会主義がレーニンなどの社会主義と違う所は、漸進主義ということなんですね。意味は「少しずつ進む」です。私なんかは「行き着く先は社会主義の計画経済で国家ですが、そこに至るまで100世代くらいかかってもかまいはしません。大事なのはその100世代のそれぞれの世代がそれなりに良い社会で過ごすことです。」なんて言うわけです。
なんとなく、それなら100世代先の計画経済国家なんて夢想しなくても、その途中がそれなりに良ければ良いじゃないかって言われそうなんだけどね。実は100世代先の形を構築して少しずつ進まないと、途中の世代が「迷い道」に入るのね。実際、今の日本は「将来の形」というのを失って、「目先の良いこと」に走って迷い道に入っていると考えています。
何度も書いて申し訳ないけど、今の日本は「日本はバンバン輸出できないと駄目になる」みたいな、経済学から見ると「どうしてそう考えるのか、全く分からない」意識にとても強く捉えられているのね。輸出すると、外国の需要を食えるから、一見パイが大きくなった様に見えるのだけど、その分輸入しなくちゃならなくて、そこでは国内需要というパイを外国に食われる状態が生じて、結局国民の食うパイは大きさが変わらないからね。需要の大きさが変わらないだけじゃなくて、その需要を満たすための供給に必要な労働力は「効率化」されて減少してしまうのね。
実は米国も同じ様な「国際競争力論」に捉えられていて、クルーグマンあたりが噛みついている状態なんだけどね。でも現実として、その誤った国際競争力論でおきる弊害は、米国より日本の方がはるかに大きいのです。
勘違いが無いように言っておくと、貿易停止論じゃないんです。日本は80兆円くらい輸出していて70兆円くらい輸入しているけど、その70兆円のうち30兆円くらいは「国内で産出出来ないもの」の輸入だからね。このレベルの貿易は、外国の需要を食うけど、国内の需要を食われずに貿易出来る金額ということね(現実にはその30兆円のうち10兆円くらいは輸出品に回るから20兆円くらいかな)。
なんていうか、地球温暖化懐疑論者の最後の締めくくりの「そんな対策をしたら、単価が高く成って輸出出来なくなって、日本国の経済は破綻する」みたいな考え方は本質的に、間違った貿易感の上に成り立っている訳です。20兆円の輸出ができて、20兆円の輸入ができれば国内は成り立つ訳です(途中の混乱はありますけどね)。
242. 技術開発者 — June 4, 2010 @08:44:57
>本来の共産主義社会は、お金のない社会で、そうすると誰でも合法的に万引きできるわけですから、相当に高いモラルがないと仕事はしなくなります。
良くモデルとして出されるのが「原始共産制」なんですね。「私有」の意識がまだ発達していなくて、狩りの獲物なんかは狩りに行こうが行くまいが、狩りで活躍しようが足手まといになろうが、食べるときは皆で食べる訳です。つまり、狩りにいかない奴や足手まといにやる奴は、ピグモンさんに言わせると「万引き」状態ですね(笑)。
当然、ピグモンさんのご先祖もそういう生活をしていた時代があるわけですね。でもって、さすがにピグモンさんのご先祖は「高いモラル」をお持ちだったと見えて、「誰も仕事をしなくなる」なんてことがなかったから、まあ食いつないでこの世にピグモンさんも存在している訳です。
なんて皮肉を書いてますけどね(笑)。実は、計画経済的な事を考える場合に、かなり慎重な「人間の動機付け」の解析は必要だろうと思うんですね。私は「原始共産制というのは経済格差は無いけど社会的威勢の格差は大きいんじゃないか」なんて言うのね。狩りの上手い者は部族で尊敬され、配偶者も見つかりやすく、子供にもあこがれられる。狩りの下手な者は、それなりに軽蔑され、配偶者もみつかり難く、子供にも「ああは成りたくない」と言われる、なんてね。まあ狩りが下手でも祭りの時の歌や太鼓がうまいと尊敬されたり、色んな事の記憶が良いと尊敬されたり、とか必ずしも「狩りの上手下手」だけでは無いんだけどね。或る意味で「金さえ持っていればチヤホヤされる」という現代より、社会的威勢を保つのは大変かも知れませんね。
>でもだんだんと「欲求の商業化」が強くなっていくと「あなたが欲しいのはこれです」みたいなお仕着せの欲求を「自分はこれが欲しいんだ」と思わされる様になっていくという訳です。そういう状態に取り巻かれると「自分の欲求」という部分が自分の中で失われていくという訳ですね。
例えば現代医療に対する『警告』を熱心に発信して、「さあ、恐いでしょう?不満でしょう?」と誘導し、「でもこれなら安心ですよ」と自分達の怪しい健康グッズを売りつけるのは、正にこの構図にも当てはまりますね。
>「欲求の商業化が進んだ事により、大衆が自分の生の欲求を認識できなくなっている」
例えば、健康の為には死んでも構わない…と揶揄される人達がいますね。熱心に美味しくもなく効果も?なサプリメントや苦い薬草茶を大金を払って毎日飲み続けたり、宗教や思想上の理由も無いのに極端な「動物性の食材を断った玄米粗食」に嬉々として走ったり、苦行とも思える行動をするのは、本来の「美味しい物を食べたい」という生理的な欲求を押さえ込んで、「健康になりたい」という「欲求の商業化」に踊らされた結果とも解釈できますね。
>与えられる情報に対して想像力を働かすことなく受け入れる「象徴的貧困」という状態が起こる。
本来はその人にとって不必要なものを巧みに必要性を煽って商品化して売りつけるのは、ニセ科学の十八番でもあります。その商品等の根本が誤っているのに気付かずに、与えられた科学っぽい情報を鵜呑みにして受け入れてしまい、挙げ句に他人にも勧めちゃったりして購買層が広がっていく。
ニセ科学批判をしていた学者が、批判対象の業者から商売の妨害をしたと訴えられてしまったケースもありますね。
本来必要なもの(病院での治療や臨床検査をパスした正規の薬、効果のある予防法など)を害悪が大きいと怖がらせて遠ざけさせたり、効果の無いトンデモ商品に高い値段を付けて売りつけたりする方が明らかに悪いと思うのですが。
全体の話の流れからちょっと逸脱してしまいました。
244. ウォトカで動くロボ — June 4, 2010 @11:30:37
「『商売の邪魔をする事』は『不確実な(あるいは虚偽の)情報で物を売る事』よりも悪い事だ」という意識があるんでしょうね。
天羽さんの裁判関連の話を見ても、業者の人たちは「商売の世界はそういうものだから目くじら立てるな」と言う反応でしたし。
私の周りには「自由競争への不当な干渉」などと言い出す人も居ました。
自由競争ってのは「売れれば何をしてもいい」って事だと思われてるんでしょうかねえ。
245. Katase — June 4, 2010 @12:09:06
>自由競争ってのは「売れれば何をしてもいい」って事だと思われてるんでしょうかねえ。
商品以外にも、センセーショナルな内容のニセ科学本を出版したり、それを真に受けた人達から依頼されて講演会の講師料でがっぽり稼いだりというのもありますね。
「自由競争」「弁論の自由」とかで、実際に被害者が出ないと取り締まられないという感じもありますし、もどかしい所がありますね。
国民生活センターに寄せられた健康グッズに対する苦情対処の事例です。
『体に良いとうたうゲルマニウム使用のブレスレット』
http://www.kokusen.go.jp/test/data/s_test/n-20090625_1.html
これに対して、行政側が実際にどの様な対応に出たかはここから先は不明です。(また調べてみます。ひょっとしてご存知の方がいらしたら教えて下さい。)
脱線路線ですみません。
246. 技術開発者 — June 4, 2010 @12:23:19
>自由競争ってのは「売れれば何をしてもいい」って事だと思われてるんでしょうかねえ。
「供給が需要を追い越した」という社会で、「供給の拡大や効率化は良いことだ」という概念に囚われると、そこに行き着くしか無いのかも知れませんね。
少し補足的に説明すると、高度成長期にも成長の途中で一過的に「供給が需要を追い越す」と言うことはあるんですね。例えば自動車が百万円で売られていて、労働者の平均給料が10万円。その10万円の内訳が、部長が20万円で、課長が15万円、係長が12万円。平が8万円だとしますね。でもって生活を考えると、課長くらいの給料でないと買えないのに、課長より上の人の数より作り過ぎちゃったら、供給過剰ですね。でもね、これは、頑張って生産性をあげて、80万円の自動車にすれば、係長も買ってくれるし、60万円にすれば平も買ってくれる訳です。つまり、あくまで一過的な供給過剰なんです。そして乗り切り方は生産性の向上による価格の低下ですね。
ところが、平社員にも自動車が行き渡り、その奥方にも自動車が行き渡ったら、「生産性を上げて価格を下げたら需要が伸びる」訳はないんですよ。それこそ「そんな自動車に乗っていたら癌になりますよ」って不安を煽って、「我が社の健康自動車をどうぞ」とでもやらなくては需要なんて喚起されなくなりますからね(今に現実に起こりそうで怖い:笑)。
なんていうかな、私は「本質的問題」を見て欲しいんですね。健康自動車は、馬鹿な空想話にしても、まともな食品メーカーだったところにしても、健康食品を作って販売し始めていますからね。もう現実に、「供給可能量に比べて需要がない」状態で多くの企業が追いつめられて居る訳です。そして日本人は「生産効率を上げれば解消する」と固く固く信じ込んでいて手が付けられない状態なんです。
247. KY — June 4, 2010 @13:47:24
例えば#219.あたりで技術開発者さん (June 2, 2010 @07:56:03) が
> 国民の多くが「経済を自由放任にすることで経済成長のスピードを早めれば、国内の問題は解決する」と信じている訳です。
とか書いているのを読むと、そんなことは無いよ、と心の中で思わずつぶやいてしまうのですが、・・・
http://mag.executive.itmedia.co.jp/executive/articles/1006/04/news032.html
> 「中国人などの間で日本人についてはやっているジョークがあります。何だと思いますか?」と切り出した伊藤氏。答えは「日本人と付き合わない方がいいよ。社会主義に染まってしまうから」というもの。
先は長そうです。いや、永そうです。
でしたよ。
>ピグモン — June 3, 2010 @21:53:57
>時間軸で比較すると、どの国も昔よりは社会主義的な要素を取り入れていると思います。
そこには日本は入ってませんね。
日本はどんどん社会主義的要素を取り除いてます。
250. Enzo Romeo — June 4, 2010 @14:09:41
小泉・竹中路線はまさにそうですよね。
251. かとう — June 4, 2010 @14:23:22
それをここで「新自由主義」だと教えてもらいました。
別のところで使ったら、「ネオリベ」と呼称したほうがいい、他の
事と勘違いされるからとも教えてもらいました。
252. 技術開発者 — June 4, 2010 @13:55:17
>そんなことは無いよ、と心の中で思わずつぶやいてしまうのですが、・・・
良く知られたジョークです。というか私の知り合いの中国人の青年も日本に来て、「中国よりも社会主義だ」なんて言っていました。
私は「政党名と政策は無関係」という例として良く使いますが、中国は共産党独裁政権が新自由主義政策を進め、中曽根以前の日本では「自由民主党が稚拙なフェビアン社会主義政策を進めた」という事実がある訳です。
最初にお断りしておきますが、実は新自由主義経済政策は「独裁政権」の方が効率的に機能します。レーニン型の国家社会主義がやはり「独裁」を必要とするのと同じです。選挙で政権が選ばれるというシステムを持っていると、どうしても不完全になりやすい政策なんです。それに対して、私が言うフェビアン型の社会主義、つまり資本主義経済を行いながら発生する矛盾に社会主義的政策で対応するというのは、民主主義国の政権の交代という脅威があることで機能する面があります。
いわゆる「票ほしさ」の政策が基本的にフェビアン型の社会主義政策を招きます。例えば、日本は1950〜60年代に高度成長しました。工業化が著しく進んだわけで、本来なら農村部の所得と都市部の所得は、少し前の中国並みに広がるはずでした。なぜ格差が広がらなかったかというと自民党政権が「食管法」で米の買い上げ価格を国民全体の所得水準に近づけるようにしていたからです。また、国鉄などにも採算度外視で農村部への敷設工事をさせて農村部に金を落としました。もちろんその費用の多くは工業とかサラリーマンからの税収です。つまり「所得格差」「地域間格差」の是正に勉めるという社会主義政策に励んでいた訳です。
残念なのは、それらの政策が「これは社会主義政策です。目的は格差是正です」ときちんと説明されなかった事です。目的がハッキリしていると、その効果もきちんと評価できますし、もっと社会主義政策として効率の良い方法を採ることもできた訳です。その時代国民の多くが「これは実は農村部の票ほしさの格差是正政策だ」と知っていた気がします。でも、「日本は社会主義ではない」という事で、格差是正の本音は隠され、「食料の安定供給策」「地域の産業振興策」という建前で行われた訳です。そのため、中曽根政権以降、産業振興の効果がないと言うことで切り捨てられて言ったわけです。
格差是正を表に出さないために社会主義政策としてはとても中途半端なものとなったので、効果が短く、基本的に農村部は衰退したわけですね。そうしますと「票ほしさ」の票も少なくなりますから、基本的に「農村部の切り捨て」は進行します。おそらくお読みのみなさんも「それで良い、日本には農村部はいらない」とお考えなのだろうと思っています。それが新自由主義政策ですからね。
>ところが、平社員にも自動車が行き渡り、その奥方にも自動車が行き渡ったら、「生産性を上げて価格を下げたら需要が伸びる」訳はないんですよ。それこそ「そんな自動車に乗っていたら癌になりますよ」って不安を煽って、「我が社の健康自動車をどうぞ」とでもやらなくては需要なんて喚起されなくなりますからね(今に現実に起こりそうで怖い:笑)。
『トンデモ健康自動車』、本当に出てきそうで笑えなかったりして。(^^;)
需要が飽和しちゃってる状況では、ライバル達に差を付けるには何らかの付加価値を付けて目立たなければならないという必死な状態ですね。
ゲルマニウムの話は、既にkikulogでも取り上げられていましたね。
国民生活センターに対する「株式会社富士」側の意見は、
「そのような行為は、弊社の信用失墜と経済的損失に結びつき、多大な損害を被ります。」などとありました。
人気商品を貶める様な事を言われたと逆ギレしちゃってます。
効果の無い商品を売りつけるのは詐欺に匹敵すると思いますが。
結局この後で、返品騒ぎになったりして販売中止となり大変だったみたいですね。
「ゲルマニウム 行政指導」等のキーワードで検索してみましたが、具体的に食品以外では国から行政指導が成されたという情報はヒットしませんでした。うやむやのままなのでしょうか?別な会社の後発ゲルマニウム商品もまた出ている様ですね。
>そして日本人は「生産効率を上げれば解消する」と固く固く信じ込んでいて手が付けられない状態なんです。
日本を「ジャバン アズ ナンバーワン!」にした成功体験である『高度成長期』では生産効率の向上が企業成長と直結していたので、その功績で出世した現経営陣はいつまでもこの成功体験に拘ってしまうのかも知れませんね。経済学は素人なのでまた色々と教えて下さい。
254. 技術開発者 — June 4, 2010 @14:26:21
>別のところで使ったら、「ネオリベ」と呼称したほうがいい、他の
事と勘違いされるからとも教えてもらいました。
このあたり、歴史が長いと「新」が古くなるんですね。新幹線、古くなっても、新幹線、でしてね。
古典経済学に基づく政策の支持者が「リベラリスト」だった時代があり、ケインズ理論などの経済学に基づく政策の支持者が「ニューリベラリスト」だった時代を経て、じゃあフリードマンの「新古典派経済学」(この呼び方も近代経済学のサミュエルソンの経済学が「新古典派総合経済学」なので紛らわしいのです)、あるいは「新自由主義経済学」に基づく政策の支持者には「ニュー」が既につかわれているので「ネオリベラリスト」と名前がついています。
政策あるいは支持者を呼ぶときには「ネオリベ」の方が良いかも知れませんね。
255. 技術開発者 — June 4, 2010 @15:10:35
中国はレーガノミックスなどの影響で「新自由主義経済学」に基づく解放改革路線を取りまして、今、高度成長のまっさかり何です。でね、ネオリベラリズムですから「格差は成長の根元」という事で、所得格差・地域間格差が非常に大きいわけです(10年ほど前に「このまま地域間格差を広げると内乱がおきるぞ」と知り合いの中国人に言ったところ、「私もそう思う」と言われた事があります。その年の全人代で「地域間格差の是正」という話が出てホッとした記憶があります)。
でですね、もし中国共産党がネオリベラリズムではなく日本の自民党みたいに頑張って格差是正に励んでいたら、中国の成長は今よりも遅いだろうか、早いだろうかという事を考えてみる訳です。
「そんなもの、格差がある方が頑張るから、遅くなるに決まっている」という方はネオリベラリズムに洗脳されているのかも知れませんよ(笑)。あくまで可能性ですが、もっと早く経済成長している可能性もあるんです。
というのは、高度成長というのは基本的に拡大再生産を内需が吸収するというサイクルなんですね。100万円して手が出なかったものが、生産量と生産効率が上がって80万円に成ったときにそれが国内に全部売れないとサイクルがうまく回らないんですね。生産量を上げていますから、「今までの5倍作って80万円」なんて増産価格低下の形ですから、「100万円なら手が出ないけど80万円なら手が出る」人が5倍いないとサイクルが成り立たない訳です。そういう意味で所得分布が三角形であるのは同じでも縦長の三角形よりも横幅の広い縦の短い、つまりは「総中流」型の三角形の方が経済成長が早い事が多い訳です。
地球温暖化問題に関して云うなら、中国がネオリベラリズム政策を採ってくれたことが幸いしているかも知れません。あの経済成長速度がもう10年早いと、現在の中国の石炭消費量は今の5倍くらいありそうですからね(といっても、10年後にはそうなる:笑)。
256. zorori — June 4, 2010 @18:00:58
一時期、抗菌ハンドルというのがあったような。マイナスイオンエアコンは無かったかな?
257. KOH — June 4, 2010 @18:51:23
自家用車にコンパクトカーを選ぶ時
私はFitを押し,カミさんは
『セールスマンの感じもいいし,Vitzのほうがいいんじゃない?』
と言ってましたが,私が
『ほれ,プラズマクラスタなんだぜ!』
と指摘しますとカミさんは観念しました.
どう間違っても私がプラズマクラスタを選ぶはずがないってことを知ってますからね(笑
>一時期、抗菌ハンドルというのがあったような。(#255 zororiさん — June 4, 2010 @18:00:58)
銀イオンに抗菌作用があることは知られています。ハンドルのカバーを、銀イオンが少しずつ浸み出すポリマーで作れば、抗菌ハンドルは十分可能と考えます。銀イオンが尽きれば効果がなくなるのは、たんす用防虫剤と同じこと。
そこまで必要かどうかは別として、トンデモではないと思います。
「そこまで必要かどうか」の部分ですよね
実際、抗菌ハンドルになんの価値があるのかわかりません。
意味のない付加価値でしょう。
そういえば、抗菌デスクマットで腕がかぶれるという事故もありましたね。デスクマットも抗菌の価値があるかどうか、って感じで。
260. 左派おじさん — June 4, 2010 @19:45:31
特開2010-52213 住友ダウ 「抗菌性を有する積層シート」
特許庁の「特許電子図書館」で閲覧・ダウンロードできます。
261. KOH — June 4, 2010 @21:48:41
抗菌についての批判は抗菌効果のあるなしではないですね.
菌=悪者,菌だけやっつけられてラッキーと思い込む
その安易さが問題なんではないでしょうか.
抗菌にしなきゃならないものはあるにせよ、たいした意味もないのに安直に抗菌にしているものが多いように思います。
ピグモンとか名乗って思い付きの出鱈目ばかり書いてるような人間とは根本が違いますね。
264. QSM — June 4, 2010 @22:56:34
http://www.bellproshop.jp/useful_others/product_601.html
その名も!「大学生まれの銀イオン消臭水」.ちょっと時間が取れなくてきちんと中身を読み込んでいませんが,「セラミック多孔質ペレット+銀,光触媒酸化チタン」が成分で,「水道水を補充すれば100回以上使えて経済的」だそうです.上記主成分で作られた物質が水道水に溶け(て銀イオンにな)るものなのでしょうか.セラミックの物性+光触媒下の物性を知らないので詳しいことは言えませんが,とりあえず私の妖怪アンテナが危険を知らせてくれています.
265. e10go — June 4, 2010 @22:59:44
日産車にもありますね。
昔、トヨタ純正の空気清浄機に、アイオナイザーを使った電気集塵機能が付いていましたが、その取扱説明書に「アイオナイザーから発生する陰イオンには健康に良い影響がある」と書かれていました。
この取扱説明書の校正をやった時に(そういう仕事をした事あり)、その部分を何の修正も加えずに
まあ、20年以上前の話だから、、、時効やね。
私の黒歴史でした。
266. ピグモン — June 4, 2010 @23:43:39
原始共産制がでてくるのは、さすが、技術開発者さんですね。
威勢というのは考えなかったです。
それほどくわしくは、ありませんが、昔の社会的な富がミニマムの原始共産制と未来の社会的な富がマックスの共産主義社会が平等な社会となり、社会的富が中途半端な途中段階の時代では不平等な社会となるというのがマルクスの考えのようです。
オキナタケ さん
まあ、でたらめな可能性もないわけではないが、ゲタは温暖化論者の方にいっているので結果としてデタラメであったら、それはそれです。
ゲタが帰ってきたらの話ですけどね。
あと、思いつきと思われる程度の書き方しかしていないのは完全にぼくの落ち度ですけどね。
あと、専門家より素人の方が偉いというのがぼくの潜在意識なのかもしれないが。どうもこのことが否定されることが多いのは遺憾だ。
267. disraff — June 5, 2010 @00:38:01
「結果としてデタラメであったら、それはそれ」なんてのは「ゲタ」ではないです。
日本は小泉改革によるグローバリズムの導入によってたしかに格差が拡大した。
世界はグローバリズムと民族主義の振幅が振れる状態がしばらくは続くと思う。
グローバリズムは、反面いい面もある。中国の安い製品が入ってきて豊かになったのは事実だ。
昔の一億総中流といわれた時代でも、思い返してみるとそれほど豊かではなかった。ただ、希望と活気があったのは確かだ。
今は、先が見えている感じがして元気をなくしてしまっている。
まずは、元気をとりもどすことが重要だ。
温暖化懐疑派の武田先生はおもしろいことを言っている。
「ゴミ分別や電気をこまめに消すことなどは元気をなくすのでしないほうがよい」という話だ。まあ、節約効果というプラスよりも元気をそぐマイナス効果のほうが大きいとの考えのようだ。
共産主義に話をもどすと欲望と技術の進歩という面で対応できないという話がある。欲望を制限するべきだという技術開発者さんの考えは確かにもっともだ。(私の記憶違いだったらすみません)
社会主義に関しては結局支離滅裂になってしまったが、そうそう一直線な道ではないということでかんべん願いたい。
269. kurita
— June 5, 2010 @01:50:52
> 「ゴミ分別や電気をこまめに消すことなどは元気をなくすのでしないほうがよい」という話だ。
しないほうがよい、なんて人様に向かって言うのはまったく大きなお世話であって、「わたしはゴミ分別や電気をこまめに消したりしてると元気をなくす。」とだけ言ってればいいのにね。 それにしても辛気くさいおっさんだなぁ。
270. LiX — June 5, 2010 @09:37:22
271. tadys — June 5, 2010 @10:26:31
この発生器のせいで、ある時からラジオにノイズが入るようになりました。
ノイズの周波数が徐々にずれる為しばらくするとノイズが無くなるのですが別の局にノイズが出たりするんです。
車検の時にサービスマンにオゾン発生器のせいでラジオにノイズが入るといったのに、「アンテナ換えなければ直らない」等という答え!
次にディーラーに行った時に発生器のヒューズを抜いてもらって問題は解決しました。
取扱説明書にヒューズの位置が示してあれば自分で処理できたのに。
272. ピグモン — June 5, 2010 @10:34:22
・成層圏気温の観測データ(図1.3.4)
http://www.jser.gr.jp/activity/e-mail/gw1-3.pdf#search=
・成層圏水蒸気の観測データ
http://ameblo.jp/mushimushi9/image-10445754324-10394545764.html
経済のお話を大変楽しく読ませていただいています。
ありがとうございます。
私は今、技術開発者さんのその発想がそもそもどこから出てきているのかを考えています。技術開発者さんのお話を理解するために、もっと大枠から技術開発者さんの思考をトレースできないかと思っているのですね。まぁ、私は頭が弱いので不可能だろうと思うのですが、努力はしてみようかと。
話をいうのはある目的があり、総論があり、そして各論へ入ります。まずはその「目的」とは何かですね。「命題」と言い換えても良いです。その「命題」を解決するためにはどうすれば良いのかというのが各論へ繋がってくるのだろうと思います。技術開発者さんの根本となる「命題」とは何か?過去の発言を読み直して考えてみると、「幸福」というキーワードがひっかかってきました。それもかなり広範囲のですね。
私は、技術開発者さんの根本の「命題」は、「人類全体の幸福を最大化するにはどうすれば良いのか?」ということではないかと思い当たったのです。政治・経済とは人間を幸福にするための「手段」である。しかし、今の日本人は高度成長期の成功に捕らわれており、「経済発展こそが幸せである」と思い込み、それが逆に社会の活力を失わせている(失業率の増加等)。目的と手段が入れ替わっているとおっしゃっているのですね。これは本末転倒で、「お金を貯めて幸せになろう」がいつの間にか「お金を貯めることが幸せ」となるようなものです。ただし、各個人は経済のようなマクロ視点に立つことが難しいので、そこに思いが至らないのでしょうね。
また、「人類全体の幸福」ということは「日本人のみ良ければ良い」という考えではないと言うことです。世界中の人が一様に幸せでなければならない。かつ、この先100世代(もっとかもしれませんが)に渡って幸せが享受できる仕組みを今考えることが大事であるということですね。ところが、世界はまだ各国で政策決定をしており地球全体の問題を考えることがなかった。そこで起きた地球温暖化現象。ここで初めて、「地球(世界)全体をどうしようか」ということを全世界で考える機会が訪れたのです。
今ちょうど、「竜馬」が流行っていますが、明治維新が起きる前まで「日本人」という概念はなかったと私は思うんですね。各藩がそれぞれ独自に政治を行っており、徳川幕府はその頭領という位置付けでした。その時、「国」と言えば自分の住む藩を指しました。今でも「故郷(くに)へ帰る」なんて表現がありますけどね、その名残だと思うのですよ。それが外国の外圧を受け、国が揺れ、明治維新が起きた。藩がなくなり日本という国が生まれ、同時に日本人もその時に生まれたのです。
同じように、現在はまだ「地球人」という概念がありません。各国でばらばらに政策を行っている状態ですからね。ところがそのままでは「人類全体の幸福」を考えることができません。だから地球温暖化を契機に「人類全体の幸福」を考え、またそれは「地球人」としての意識を持つことに繋がるのだろうと思います。と言っても、「地球人」としての意識を持つにはまだまだ時間がかかりそうです。果たして血を流さずして知的な話し合いだけで「地球人」になれるのだろうかとかね。その辺は、以前に技術開発者さんが「町や市や県にはなぜ軍事力がないのか?」という問いで技術開発者さんの考えが見えてくる気がします。要するに今の国連とは違った形の実行力を持った世界規模での軍事力が必要になるということなのだろうと思いますけどね。明治維新前は藩ごとにあった軍事力が「日本国」に集約され、町や市や県に軍事力がいらなくなったみたいにね。明治維新の世界規模的なものなのではないかなと、私は勝手に思っていたりします。
さて、次に「幸福とは何か?」ですね。ここが技術開発者さんが「話の中心部」とおっしゃっていた部分ですね。
技術の進歩とは、言い換えれば「幸せの追求」であり「不満の解消」でもあります。遠くに行きたい(「欲求」)けど行けないという不満が自動車を生みました。ただし、需要が飽和した時にさらなる需要を起こすための欲望の喚起が、ニセ科学に繋がりやすいのが問題だということですね。
「幸せ」というのは非常に難しい概念だと思うのですよ。なぜならば、「幸せ」とは各個人の「主観」に過ぎないからです。今までおいしい料理を食べたことがなく、そんなものがあることすら知らなかったら、まずい食事で「満足」し「幸せ」を感じられることだろうと思います。「今日もお腹いっぱいになった、幸せだなぁ。」なんてね。ところが、おいしい料理があるんだよ、なんて知らされたら現状を不満に思うでしょう。
また、聖書に「あなたが今持っているもので満足しなさい」という1節があったと思うのですね。あれもない、これもないと不満に思っているといつまで経っても幸せにはなれない、だから今ある物で満足すれば幸せなのですよ、という意味だと思います。ただね、この考えだと技術が進歩しないのですね。技術には人命に直接関わる医療も含まれますからね、私なんかは幼い頃に盲腸を患ってまして、医療の未発達だった時代ならばとうに天に召されているわけでね、それでは困るのですよ。ただ、無い物ねだりをして、いつまでも不満を感じているのも良くないだろうと思うのです。だから、そこは「バランス」することが重要なのではないでしょうか。
よくうちの嫁にバランスが大事なんて話をするんですけどね、鈍感は打たれ強いけど細かいことに気が回らない、敏感だと細かいことに気が回るけど人の顔色を伺い過ぎて疲れたり、ちょっとした言葉で傷ついたりね。どっちもメリット・デメリットがあり両極端は困るのです。だからバランスが大事だよと。
幸せの考え方も似たようなものかもしれないです。すでに需要が飽和した部分は満足をして幸せを感じ、まだ技術開発の足りない部分は不満を感じて(感じさせて)開発を促す。もちろん、自由放任の資本主義ではうまくいかないのでね、その辺で社会主義的な考えが出てくるのではないかなと思ったのです。
そして各論へ。現在に至るまでの経済の流れと現状経済の把握、それに対する理想と現実の刷り合わせの話に繋がっているのでしょう。
なんかね、こんな風に考えていると技術開発者さんの真の目的は、「kikulog読者をフェビアン社会主義で啓蒙する」ことなんじゃないかと思えてくるんです。現に私がそうなりそうなのでね(笑)。大抵の人は現在をなんとかしようと考える、しかしフェビアン社会主義者は100世代後の子孫のために現在を変えようとする、そのスケールの大きさと現実的対応に魅力に感じるのですね。
274. kurita
— June 5, 2010 @12:15:24
> 観測データをいくつか示します。
> ・成層圏気温の観測データ(図1.3.4)
> http://www.jser.gr.jp/activity/e-mail/gw1-3.pdf#search=
データを示すのはいいんだけど、それで何を主張されたいのかはっきりとさせてください。 これじゃ、反論も賛成もできやしない。
(リンク先にも書かれている通り)対流圏の温暖化と成層圏の寒冷化は別に矛盾しないことだし、何を言いたいのかよくわかりません。
275. ピグモン — June 5, 2010 @12:54:23
「思いつき」という批判があったためデータをあげました。
基本的に「対流圏の温暖化と成層圏の寒冷化の温暖化シミュレーション」は、1次元の放射・対流モデルという簡易なものです。
また、一般的に観測データによる継続的な確認・検証が必要なことは言うまでもありません。
kurita さんのような検証不要とも受け取れる姿勢が温暖化論者に対して不信を感じることになっています。(少なくとも私には)
276. ウォトカで動くロボ — June 5, 2010 @13:34:15
少なくとも、そのデータから何を読み取れるのか、ピグモンさんの「思いつき」をどう裏付けるのかくらいは説明してくれないと検証のしようがないかと思いますよ。
277. kurita
— June 5, 2010 @13:44:19
またそんな勝手なことを… 私がそんなことをほのめかしたことでもありますか。 そもそも何を主張されているのかわからないのに、検証もなにもないです。 (正直に言えばさっきのリンクで何を言いたかったのか、今でもよくわからない)
ところで、地球とはもちろん条件が違うのであくまでも参考としてですが、金星の対流圏は温室効果ガスの影響で灼熱地獄になっているわけだけど、その上部では地球の成層圏よりも温度が低いらしいですね。
トンデモがでましたね。反論するのも面倒なのでwikiをコピペします。
金星は、地球の30万倍のCO2濃度があるにもかかわらず、気候感度1.5℃とすると、それによる気温上昇は30℃もない。
wiki 「暴走温室効果」
地球温暖化の研究では、二酸化炭素濃度を倍増させたときの気候感度が約1.5〜5℃と見積もられている。地球の二酸化炭素濃度に比べ、金星の二酸化炭素濃度は30万倍にもなるが、気温の変化は濃度の対数で変化するといわれている。つまり、30万は2の約18.2乗なので、1.5〜5℃にこれをかけると、27.3〜91℃になる[1]。これが金星における二酸化炭素による温室効果による昇温の幅である。しかし、金星の地表温度は400℃以上を越えており、金星大気においても水蒸気が温室効果として非常に大きな役割を果たしているのではないかと考えられている。.......。
また、高圧大気条件下における下層大気の温度は断熱圧縮により高温になる。そこから導かれる乾燥大気の温度勾配は金星も地球もあまり変わらない。金星の地表温度が高いことは、高圧条件下ということを踏まえれば十分に予測されることでもある
279. ピグモン — June 5, 2010 @16:30:56
まず、観測データを見ることが検証だ。
ぼくが、科学的な議論をしない理由は、定量的な議論が地球シミュレータを用いても机上の空論にしかならないからだ。
唯一答えを出すのは観測だ。
定性的に気温低下を確認しただけで、十分な価値がある。
検証は、最終的には地表気温がどの程度上昇するか低下するかになる。それほど時間はかからないだろう。(数年ぐらいか)。
280. bamboo
— June 5, 2010 @17:01:14
kurita さんは、少なくとも直前の書き込みでは、金星の温室効果ガスの組成を何も述べていません。
コピペの内容とは矛盾しないのではありませんか。
281. かとう — June 5, 2010 @18:14:56
の話なんてぜんぜんしてないですね。
どこをどう読んでるのだろうか。。。
282. ピグモン — June 5, 2010 @18:20:45
コピペの最後の行を見て下さい。
「金星の地表温度が高いことは、高圧条件下ということを踏まえれば十分に予測されることでもある」
つまり、温室効果などなくても気圧だけで、金星が灼熱であることは説明できます。
かとう さん
kuritaさんの話には「金星の対流圏は温室効果ガスの影響で灼熱地獄になっているわけだけど」という前提条件がありますよね。
その前提条件が否定されたら、「その上部では地球の成層圏よりも温度が低いらしいですね」といわれても、「だからなんなんですか」としかいいようがないです。
>唯一答えを出すのは観測だ。
>定性的に気温低下を確認しただけで、十分な価値がある。
そうなんですよ、成層圏の気温低下は地表の温暖化を示唆する重要な観測データです。
温暖化を平易に説明する時に
「収入が一定の家庭(地球)で子供の教育費(地表の気温)が増えるととオトーサンの小遣い(成層圏の気温)は減る」
なんてこと言ったりしてました。
284. e10go — June 5, 2010 @21:01:22
>ところで、地球とはもちろん条件が違うのであくまでも参考としてですが、金星の対流圏は温室効果ガスの影響で灼熱地獄になっているわけだけど、その上部では地球の成層圏よりも温度が低いらしいですね。
kuritaさんの上の内容に対し、
>ピグモン June 5, 2010 @16:11:59
>トンデモがでましたね。
と書いているけど、どこがトンデモなの?。
>ピグモン June 5, 2010 @18:20:45
>つまり、温室効果などなくても気圧だけで、金星が灼熱であることは説明できます。
ならば、温室効果なしで太陽に一番近い水星よりも金星の表面温度が高い理由を説明できますか?。
太陽から金星の距離: 108,200,000 km
太陽から水星の距離: 57,910,000 km
金星の表面温度: 228 K 〜 773 K
水星の表面温度: 90 K 〜 700 K
285. ピグモン — June 5, 2010 @20:23:29
まあね。ぼくは地球が箱庭のように理解されているのかどうかに疑問を持っています。
シミュレーションとかやっているとシミュレーションで考慮されない事項は存在しないように思ってしまいがちです。(ぼくはシミュレーションはやっていませんが)
たとえば、北極振動を一例としてあげると成層圏と結合している場合があります。北極振動は、数年間同じ傾向が続くことがありますね。その場合影響は無視できないと思います。
特に極地方においては、上から下に風が吹いているわけだから、成層圏寒冷化にともなって寒冷化しませんか。南極は実際に寒冷化しているようですね。
北極では寒気の放出があるので、北極自体は寒冷化してないですが、北半球には寒波が吹き荒れます。
赤道付近は海が多く、海水の比熱が大きいために温暖化しているとはいってもそんなにひどいことにはならない。インドあたりの熱波は、CO2よりかはブラックカーボンの影響が大きい。
成層圏の寒冷化から極地方が寒冷化すれば、対流圏が温暖化してもたいした問題ではないと思う。
したがって、成層圏寒冷化は温暖化脅威説を葬り去ることができるのではないかと思う。
なお、北極海氷の減少は、ロシアの森林火災によるブラックカーボンが原因との説がでている。
また思いつきという批判がでるかもしれないが、これは問いかけです。
追記:観測データは事前シミュレーションにない要因を含んでいるかもしれない。事前シミュレーションは先入観になってはならない。
286. bamboo
— June 5, 2010 @22:14:38
>ピグモンさん
>つまり、温室効果などなくても気圧だけで、金星が灼熱であることは説明できます。
と言うのは言い過ぎじゃないですか。
温室効果だけでは説明できない温度上昇を高気圧による断熱圧縮で説明できると言うことでしょう。
それとね、wikiの記述を根拠にして良いなら、wikiに「金星の表面温度が高いのは温室効果のせいだ」と書いてあったら、そう言う表現は一般的と認めてkuritaさんに謝ります?
287. ピグモン — June 6, 2010 @06:39:13
太陽から受ける放射は距離の何乗かに比例するのでしたっけ。
まあ、金星のほうが距離が遠いにもかかわらず温度が高い原因のみ書きます。
・水星には大気がほとんどありませんが、金星には92気圧もの厚い大気があります。
・大気の温室効果は一般的に温室効果ガスによる赤外線の多重反射によるとされています。
・大気の保温効果として、温室効果ガス以外に断熱圧縮による熱力学的な気温上昇があります。
金星の対流圏の高度を80kmとして、乾燥断熱減率 1℃/100mで計算すると800℃にもなってしまいます。金星の高度80kmの気温は-76℃ですので、地表温度は724℃になってしまいます。
金星の地表温度500℃は、ゆうに超えます。
実際には湿潤の影響があるからそれほどは、温度は上がらないのでしょうが、温室効果はなくても熱力学的に金星表面の温度は説明できます。
説明できるというだけで実際の金星大気がどうなっているかは、確かめられていないことには変わりはありませんが。
wiki 「金星の大気」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E6%98%9F%E3%81%AE%E5%A4%A7%E6%B0%97
「二酸化炭素が温暖化を促進する効果を持つことには、十分な物理学的な証拠がある」
…なんて一文を削除していたりするのにはさすがに呆れちゃうなぁ。
専門家によるシミュレーションは信用できないのに、Wikipedia の記述は信頼できると考えられるのは実に不思議現象です。
ついでだから書いておくと、前に出された Wikipedia の「暴走温室効果」の項も日本語版と英語版で随分違うことが書いてあります。 だから何だ、と言われると、いえ別に、Wikipedia ですから、というしかないですけどね。
289. ピグモン — June 6, 2010 @07:49:47
wikiにいろいろ問題はあるにせよ、乾燥断熱減率から簡単な計算は自分でしていますが。
wikiは内容が偏向しているケ−スがありますが、偏向しているとわかって読めば使えるのではないかと思う。
シミュレーションは、偏向していることがわかりにくいので、wikiより劣ると思います。
ネット情報なんて、複数のソースで確認するのは当然やるべきことで、それをもって全否定するようなことではないと思います。
290. SF物理マニア — June 6, 2010 @08:41:45
地球もCO2によって金星のような灼熱地獄になると恐怖をあおっています。
金星は灼熱化は、水による冷却循環機構が無かったため結果ででありCO2が結果として残ったということです。下手なシミュレーションをやるまでもない。
291. e10go — June 6, 2010 @09:58:40
>つまり、温室効果などなくても気圧だけで、金星が灼熱であることは説明できます。
>ピグモン June 6, 2010 @06:39:13
>・水星には大気がほとんどありませんが、金星には92気圧もの厚い大気があります。
>・大気の温室効果は一般的に温室効果ガスによる赤外線の多重反射によるとされています。
>・大気の保温効果として、温室効果ガス以外に断熱圧縮による熱力学的な気温上昇があります。
温度が高いのも、気圧が高いのも、温室効果が寄与しているという事でしょ。
で、温室効果なしで金星大気の気圧・温度が高くなる理由を説明できますか?。
それと、kuritaさんへのトンデモ発言の理由はどうなっているの?。
292. ピグモン — June 6, 2010 @10:10:33
「気圧が高いのも、温室効果が寄与しているという事でしょ。」
これは、どういう理屈ですか。
気圧は大気の分子の衝突により生じていると考えるのが普通だと思います。上空の大気分子の質量により圧迫されて分子の密度が高まり、分子衝突の回数が増えて高い気圧になると考えるのが普通だと思います。放射は関係ないですよね。
「kuritaさんへのトンデモ発言の理由はどうなっているの?。」
金星の灼熱化が温室効果により生じているというのは仮説のひとつであるにもかかわらず断定しているのでトンデモといいました。
>シミュレーションは、偏向していることがわかりにくいので、wikiより劣ると思います
つまり、wikiを根拠にすることは妥当だというわけですよね。
だから、wikiに「温室効果によって金星の地表は高温となっている」と言うような記述があれば、そのように発言することも妥当ですよね。
やっぱり、ピグモン さんは kurita さんに「ごめんなさい」しなければいけませんね。
誰がwikiの温室効果の記述を削除したのかは知りませんが、一か所だけ削除してもたくさんありますし、だいたい元ネタと思われるサイトの記述は編集できませんしね。
要するに、金星の灼熱地獄を温室効果によって説明することは一般的なことなのでしょう。
そのような説明のすべてをトンデモ扱いするのであれば、変人とは思われても卑怯者とは言われないかも知れませんね。
でも、このままkurita さんをトンデモ扱いし続けるとしたら、単なる誹謗中傷したがりの卑怯者と言うことですね。
294. ピグモン — June 6, 2010 @10:47:51
「wikiを根拠にすることは妥当だというわけですよね。」
wikiを元ネタにしても、自分なりにソースをとるなり考えたりして自分の考えとして引用したらどうですか。根拠というのは逃げではないですか。
「要するに、金星の灼熱地獄を温室効果によって説明することは一般的なことなのでしょう。」
・説明するのは一般的なことだが、kuritaさんは断定してますよね。ぜんぜん一般的ではありません。ぼくは、「説明できます」といっており、「そうだ」とは言っていません。kuritaさんは、「金星の対流圏は温室効果ガスの影響で灼熱地獄になっているわけだけど」と断定しています。
・「単なる誹謗中傷したがりの卑怯者」といっても、「金星が温室効果により灼熱化している」という発言自体も懐疑派の人を傷つけているわけです。 bambooさんは、気がついていないのかもしれませんが。
「ごめんなさい」をいってほしいのはお互いそうではないですか。
・「トンデモ」という発言が感情的な問題になっているとしたら、取り消すのはヤブサカではないです。
295. e10go — June 6, 2010 @13:03:33
>e10go さん
>「気圧が高いのも、温室効果が寄与しているという事でしょ。」
>これは、どういう理屈ですか。
>気圧は大気の分子の衝突により生じていると考えるのが普通だと思います。上空の大気分子の質量により圧迫されて分子の密度が高まり、分子衝突の回数が増えて高い気圧になると考えるのが普通だと思います。放射は関係ないですよね。
では、これは何のための説明なの?。
>ピグモン June 6, 2010 @06:39:13
>・大気の温室効果は一般的に温室効果ガスによる赤外線の多重反射によるとされています。
温室効果が気圧に寄与している理由は、以下の通り。
温室効果の影響で温度が上がる。 → 大気温度が上がれば気圧が上がる。
で、温室効果なしで金星大気の気圧・温度が高くなる理由を説明できるの?。
>「kuritaさんへのトンデモ発言の理由はどうなっているの?。」
>金星の灼熱化が温室効果により生じているというのは仮説のひとつであるにもかかわらず断定しているのでトンデモといいました。
では、ピグモンさんの言い方なら、JAXAの以下の内容もトンデモになる訳やね。違いますか?。
>厚い雲に覆われている金星
>金星には非常に厚い大気があり、そのほとんどが二酸化炭素です。そのため二酸化炭素の強い温室効果がはたらき、金星の表面の温度は昼も夜も摂氏470度と、太陽により近い水星よりも高くなっています。
http://spaceinfo.jaxa.jp/ja/venus.html
296. げお — June 6, 2010 @11:41:29
まず、現実の大気の温度分布が「大気を断熱的に上下に動かしたと考えた時」の温度分布(以下では断熱圧縮分布と記します)と一致するからと言って、何ら因果関係を言ったことにはならないということです。断熱圧縮した結果によってそのような分布になっているのか、別のプロセスが起こった結果としてそのようになっているのかは、この観測事実のみからはどちらともいえません。
さて、大気が下から加熱されていて上端で熱を放出しているような状態での温度分布を考えます。このような状況では、下ほど高温につまり軽くなる傾向になるので、基本的に不安定でほおっておくと対流が起きて上下混合をして温度の逆転状態を解消しようとします。その安定・不安定の境目が断熱圧縮を仮定した分布なので、不安定を解消してできた分布は結果として断熱圧縮分布に(近く)なるわけです。いいかえると、不安定な温度分布があったとき、対流が起きて不安定が解消され、温度分布が断熱圧縮分布に近づくと不安定が弱まって対流も弱まり、結局温度分布は断熱圧縮分布の近くで落ち着くということになります。
逆に大気の上から加熱されているような場合には安定なのでこのような対流は起こらず、別の機構による混合過程が働かなければ、上層ほど高温で安定した状態が維持されることになります。
さらにいえば、下から加熱されていると考えられるにもかかわらず、断熱圧縮分布とかけ離れた不安定状態が維持されているのならば、なんらかの力学的な不安定を維持する機構を想定しなければいけないことになります。
ということで、気温分布が断熱圧縮分布になっているということ自体は、温室効果が働いているかどうかとはあまり関係ないといえます。温度分布の形ではなく温度の値自体を問題にするときは当然関係してきますが。
297. kurita
— June 6, 2010 @13:10:04
> 金星の対流圏の高度を80kmとして、乾燥断熱減率 1℃/100mで計算すると800℃にもなってしまいます。金星の高度80kmの気温は-76℃ですので、地表温度は724℃になってしまいます。
じゃ、ここで簡単な思考実験を。
もし太陽が突然消えてしまって、太陽から入ってくるエネルギーがなくなったとします。
> 温室効果などなくても気圧だけで、金星が灼熱であることは説明できます。
とのことですが、金星型の惑星が「気圧だけで」気温を維持することなどできるはずもなく、当然冷えて行きますよね? 大気はいずれは液化し、固体にもなると思うけど、とりあえずそこまで行く前に地表温度は下がり、「対流圏の高度」も下がっていくはずです。
逆に、太陽が今よりもはるかに熱くなったとすれば、地表温度も大気の温度もさらに上がり、大気は膨張し、「対流圏の高度」だって上がるはずです。 違いますか?
で、何を言いたいかというと、ピグモンさんは「対流圏の高度」と「乾燥断熱減率」から「地表の温度」を求めて、これだけで地表の温度の説明がつく、と言っているわけだけど、因果関係はまったく逆で、「地表の温度」と「乾燥断熱減率」から「対流圏の高度」が決まっているのではないですか?
そしてこの場合の「地表の温度」というのは、(トンデモではなくて標準的な理論に従うなら)温室効果ガスの影響も受けて決まるわけです。 つまり、ピグモンさんが“計算で出した”地表の温度にはすでに温室効果の影響が入っている(可能性がある)のですよ。
「温室効果の影響で温度が上がる。 → 大気温度が上がれば気圧が上がる。」
温度が上がれば膨張して軽くなり、対流によりすみやかに温度が下がります。気圧は、大気全体の質量できまります。力学的なバランスで大気のある部分はそれよりも上の大気の質量を支えているわけです。
「二酸化炭素の強い温室効果がはたらき、金星の表面の温度は昼も夜も摂氏470度と、」
温室効果と温度は句読点で切れている。温室効果が原因とも解釈できるが、ふたつのことを併記したとも解釈できる。
JAXAの苦しい立場が読み取れる文ですね。
kuritaさん
断熱圧縮説でも実は、温室効果ガスは重要な役割を果たしています。
それは、熱を宇宙空間に逃がす寒冷化ガスとしての役割です。
太陽からの入射エネルギーと宇宙空間への放射エネルギーはつりあっています。
「「地表の温度」というのは、温室効果ガスの影響も受けて決まるわけです。 」
根拠はなんですか。太陽光線は地表にとどくと思います。一方、温室効果ガスの放射は不透明な大気を突破できないと考えるので、温室効果によって暖められた空気は軽くなって上に行くしかありません。
熱エネルギーは上に行くしかないのです。上にいった熱は対流圏高度から下降流の断熱圧縮により熱を地表にもどすしかありません。
ここで、地球程度のCO2でも赤外線の吸収は飽和しているのです。
地球の30万倍のCO2濃度でより温室効果が働くというのは根拠があるのですか。(多少はあるかもしれませんが、灼熱化するまでは)
(金星の地表は海がないことなども地表温度があがる原因だと思います)
299. kurita
— June 6, 2010 @15:09:42
そういう本質的でない
要は、「対流圏の高度」と「乾燥断熱減率」から「地表の温度」を計算してみせ、地表の温度は「温室効果はなくても」「説明できる」という説明がヘンだ、ということを納得していただければいいだけです。
300. ピグモン — June 6, 2010 @15:34:17
たしかに「金星 乾燥断熱減率」で検索かけると地表はどうでもいい気になります。雲の温室効果まで考えると温室効果が重要かもしれない。
ガスではないですけどね。
301. e10go — June 6, 2010 @16:42:31
>「温室効果の影響で温度が上がる。 → 大気温度が上がれば気圧が上がる。」
>温度が上がれば膨張して軽くなり、対流によりすみやかに温度が下がります。気圧は、大気全体の質量できまります。力学的なバランスで大気のある部分はそれよりも上の大気の質量を支えているわけです。
つっこみ処は多いけど、あえて無視して、
>「二酸化炭素の強い温室効果がはたらき、金星の表面の温度は昼も夜も摂氏470度と、」
>温室効果と温度は句読点で切れている。温室効果が原因とも解釈できるが、ふたつのことを併記したとも解釈できる。
>JAXAの苦しい立場が読み取れる文ですね。
凄く苦しい言い訳を聴いているような(笑)。
ピグモンさんに改めて聞きますが、金星の大気の主成分であるCO2は赤外線を吸収しないんですか?。
302. bamboo
— June 6, 2010 @17:12:13
私は金星の高温状態のメカニズムについての自分の考えは意識的にコメントしていません。
問題は、「金星の高温状態は温室効果によるものだ」という記述が初心者向け書籍やサイトに一般的に存在すると言うことです。
そうであれば、発言のポイントですらないところで、それを引用することはトンデモであるはずがありません。
ようするに、専門家によって世間一般に行われている説明を踏襲する行為をピグモンさんはトンデモと言い放って居るわけです。
ついでにJAXAまでやり玉に挙げても、他にも(海外にも)そうした説明はありますからね。
「CO2は赤外線を吸収しないんですか」
赤外線があれば吸収しますが、なければ吸収できませんね。
bambooさん
専門家は、研究費ほしさに偏向した情報を流していることはある程度一般的に言われていることです。専門家が言っていることだからと踏襲するのでは、bambooさんをバカにしますね。
それに、生まれた鳥がはじめて見た人間を親と思う「刷り込み」という現象がありますが、初心者向けの情報が「刷り込み」されるのは情報操作されるという面で問題だと思います。
JAXAも金星探査の予算獲得の口実で地球温暖化を持ち出したいのでしょう。地球温暖化する方向の研究でないと予算がつかないのが現実なのですよ。
304. e10go — June 6, 2010 @22:43:29
>「CO2は赤外線を吸収しないんですか」
>赤外線があれば吸収しますが、なければ吸収できませんね。
では、ピグモンさんに聞きますが、金星の大気は赤外線をたくさん放出していますが、金星の大気中のCO2は大気が放出した赤外線を吸収しないんですか。
305. かとう — June 6, 2010 @23:04:45
要約すると、「俺の信じたい情報、俺に都合のいい情報を流すもの
が正しいのであり、そうじゃないものは間違っている、ディスイン
フォメーションである」と。
まあ、陰謀論者の共通した認識に落ち着きましたね。
最初から解ってましたが。
306. ピグモン — June 6, 2010 @23:22:06
「金星の大気は赤外線をたくさん放出していますが」
根拠はなんですか。
かとう さん
情報操作についてbambooさんに言いましたが、当然私の発信した情報も含みます。
情報操作はされないように願います。
ピグモンさんはwikipediaを元に「トンデモ」と発言されました。
wikipediaのvenusの項から引用します
.......................
The CO2-rich atmosphere, along with thick clouds of sulfur dioxide, generates the strongest greenhouse effect in the Solar System, creating surface temperatures of over 460 °C (860 °F).[32] This makes Venus's surface hotter than Mercury's which has a minimum surface temperature of −220 °C and maximum surface temperature of 420 °C,[33] even though Venus is nearly twice Mercury's distance from the Sun and thus receives only 25% of Mercury's solar irradiance.
.....................
まあ、wikipediaを鵜呑みにするのも問題ですが、ピグモンさんが単に「自分と意見の違う人」をトンデモさん扱いするためにwikipediaを恣意的に利用したようには思えますね。
wikipediaには金星の温室効果についての記述があります。日本語のwikipediaに書いてあるかないかは問題ではないでしょう。少なくとも、金星の温室効果をトンデモ扱いする理由がないことは明らかですから。
トンデモ扱いについてはっきり謝罪されるか、二度と来ないか、どちらかを選んでください。
それについての明確な回答がないかぎり、今後のコメントは消します
>「金星の大気は赤外線をたくさん放出していますが」
>根拠はなんですか。
何故、今さら根拠を聞くんですか?。
金星の大気は平均気温が400℃程もあるのに、赤外線が放出されない筈は無いでしょう。
それとも、金星の大気は赤外線を放出していない、と言われるのですか?。
金星の大気が赤外線を放出しているのを認めるのなら、金星の大気中のCO2は大気が放出した赤外線を吸収しないんですか。
309. ふみお — June 6, 2010 @23:49:42
ちょっと変なお話をさせていただきますね。
世の中にはいろいろと変わった病気がありましてね、中には「ボクは賢いんだぞ症候群」なんてものもあるんですね。いや、私が勝手に名付けたんですけどね。
上の方の私の書き込みで、「皮肉に反感を感じる方というのはある種の残念な傾向があり」とか書いてるんだけどね、その時はわざとぼかして書いたのですが、その「ある種残念な傾向」というのが実は「ボクは賢いんだぞ症候群」なんです。
この病気は、「ボクは賢くてよく考えているんだ、だからボクの主張は絶対正しい、もし違う意見があったらそっちが間違っているんだ!」と無意識下で思い込んでいる「心の病気」なんですね。この病気にかかっている人の特徴は、「人の意見を聞かない(自分が正しいと思い込んでいるから)」「自分の主張と意見の異なる人を攻撃する」などがあります。
また、無意識下でのことなので、意識する心はなかなか「ボクは賢いんだぞ」と思い込んでいることに気付かないのも特徴です。
これは実は一種のマインドコントロールだと私は考えているんですね。他人にかけられたわけではありません。自分で自分にマインドコントロールをしているのです。
なぜ私にそんなことが言えるかと言うと、実は私も以前はこの病気にかかっていたのですよ。その当時私は社会に出たばかりでね、がんばって仕事をしていたのですが、なかなか会社から評価されなかったのです。「自分はがんばって仕事をして成果も出しているのに、評価されないのは会社が悪いからだ!」なんてことを思ったりしたのですね、お恥ずかしいことに。もちろん他の人とも衝突を起こすし、叩かれたりこすられたりいろいろありましてね、そのうち角がとれて丸くなっていったのですが、そうしたらある時ふっと、「自分が間違っているのではないかな?」と思えた時があったのですね。その時に自分が陥っていた心理状態に気付いたのです。
技術開発者さんがどこかのスレッドでマインドコントロールについて言及している発言があったのですけどね、マインドコントロールから脱するには自分がはまり込んでいた「心理の 鋳型」を認識しなければならないなんてね。私にとっては、「自分が正しい」→「自分は賢いと思い込んでいる」という心理の鋳型をその時認識できたわけです。
それからですね、会社での評価が上がりだしたのは。私が自分に対して行った評価(自己評価)と会社からの評価が一致し、給料が上がっていったのです。自分は間違っているかも、と思うことで会社から求められる私の役割をよく点検し、仕事をこなすことができるようになったのです。自分が正しいなんて思い込んでいるとこれができません。
はっきり申し上げると、私はピグモンさんがこの病気にかかっているのではないかと心配しているのですね。なにしろ、「議論は不要」だとか「自分は専門の科学者より正しい」と言い切ってしまうのでね。ただ、マインドコントロールの解除はそう容易いことではなく、もうこれでもかというくらい叩かれまくって「自分が間違っているかも?」と振り返ることが必要なんですね。どうでしょう、一度自分の心を振り返って見てみては?
310. いわし — June 7, 2010 @00:28:33
311. ピグモン — June 7, 2010 @00:26:40
心理状態もありますが、基本的にはアウフヘーベン(止揚)を考えているわけです。「議論は不要」とはいってもCO2温暖化説に疑問の余地がないならば、考えは改めますが。定量的な議論は机上の空論と考えています。
会社での評価という面では、人間は感情的なことも含めて評価しますからね。まあ、むつかしい問題です。
参照サイト
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A2%E6%8F%9A
312. こなみ — June 7, 2010 @00:37:18
> 102. ピグモン ― April 22, 2010 @10:36:45
>
>こんなにひっかかるのだったら私は去ります。さようなら。
>103. ピグモン ― April 22, 2010 @10:54:09
>バイバーーーイ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
なんとも幼稚なと思いますよね。さようならを宣言し,その後にこんなにも人間として恥ずかしい言動をさらけ出しておいて,しかしそのあとでもいくらでも顔を出せるというのは,実に不思議な話です。恥を知らないのでしょう(あいすらんととかいう人も同じような最後っ屁をひっていましたね)。ふつうは恥ずかしくて二度と顔を出せないものだろうに。
そして,科学的にも論理的にもぜんぜんデタラメです。気象についても,温暖化のメカニズムについても,まったく何も分かってない。それでいて,「地球は寒冷化しているという命題は,絶対に正しい」と,これだけは言いたい。言いたいだけなんですが。
この種のワナビー君はどうしたらいいんでしょうねえ。
wikipediaには金星の温室効果について明確に記載されていることは、おぼえておいてください
315. 技術開発者 — June 7, 2010 @07:50:01
>私は今、技術開発者さんのその発想がそもそもどこから出てきているのかを考えています。
少し「人文学」というものの事を説明しますね。学問には「学問の対象」というものがあります。自然科学ですと「自然現象とは何か」であり、それを追求しているうちに、「自然には法則性がある」と自然法則というものを理解しようとする動きが発生する訳です。人文学とは、「人間とは何か」を対象とする学問なんですね。そして、「人間の作る社会とは何か」を追求することで社会学が生まれ、「人間の行う生産や交換や消費とは何か」を追求することで経済学が生まれる訳です。人間の社会を律するルールということを追求していくと、倫理学や法学が成立してくる訳です。人間の持つ感動というものを追求していくことで文学や芸術というのも成立してきます。
理解して欲しいのは、例えばガリレオが振り子をひたすらに観測して「振り子の等時性」を見つけた時に、それはガリレオが観測している振り子のみに成り立つのではなく、全宇宙にある振り子全てに成り立つ法則を見つけているという事なんですね。人文学の場合は人間を対象とするために、なかなか、これほどスッキリではないのですが、それでも人間の作り上げる社会にはやはり共通する部分があり、人間の為す経済活動にも共通性があり、人間の作り上げるルールにも共通性があります。
なんていうか、例えば自然現象を考えるときに、目先で起きている現象のみを材料に考えるのではなくて、過去にさまざまに蓄積された「自然法則」というものに照らし合わせながら考えることで、より理解が容易になり、また迷い道に踏み込むことも減りますよね。それは、人間の社会を考える上でも同じだと思うわけです。目先で起きている現象のみから考えるのではなく、過去の様々な知見にある共通性と照らし合わせながら考えることが大事なのです。それこそが「知性をもつもの」としての人間の思考法なのですよ。
>こんな風に考えていると技術開発者さんの真の目的は、「kikulog読者をフェビアン社会主義で啓蒙する」ことなんじゃないかと思えてくるんです。
まあ、フェビアン社会主義というのは、私が過去の様々な考え方の中から、「これが良さそうだ」と選択した選択肢の一つに過ぎないわけです。必ずしも、これでなくてはならないというものではありませんが、現状のみを見て色々考えるよりも広い視点で見ることが楽な考え方かも知れません(笑)。
316. 技術開発者 — June 7, 2010 @13:09:33
>政治・経済とは人間を幸福にするための「手段」である。しかし、今の日本人は高度成長期の成功に捕らわれており、「経済発展こそが幸せである」と思い込み、それが逆に社会の活力を失わせている(失業率の増加等)。
このあたり、私もまだ勉強中の「厚生経済学」になってくるのね。「厚生経済学」というとアマルティア・センとかが有名だけどね。考え方としては、まさに、「最大多数の最大幸福の追求」なんですね。でもって「幸福の定量化」みたいな事に結構、頑張っている世界ね。
>「幸せ」というのは非常に難しい概念だと思うのですよ。なぜならば、「幸せ」とは各個人の「主観」に過ぎないからです。
その通りなんだけど、じゃあ全く定量化不可能かというとそうでもないのね。自動車保険なんかで、目の前にいる人1人が事故するかどうかは分からないけど、100万人くらいを対象にすると、一年間でどの程度の人が事故をするか、どの程度の損害を受けるかが見積もれるみたいに、「大数法則」というのが統計学にはあるからね。事故の確率だけじゃなくて、例えば若い人は中年よりも事故をどの程度起こしやすいかみたいな事も見えて来て、保険の掛け金に差をつけたりしますでしょ(笑)。
もともとケインズ経済学でも「効用の逓減」なんて考え方があってね。例えば貧しくてTVの無い所得階層の収入が豊かに成っていく過程では、最初は「買えるだけのゆとり(可処分所得)」が生ずるとかなり高い確率でTVを買うのね。でもって、もっと豊かになって2台目のTVとなると、買えるだけのゆとりというよりもう少しゆとりがないと買わなくなるけど買うのね。3台目、4台目ときて、私が「4人家族で部屋が5つ、6台目のTVはどこまで安くすると買って貰えるか」なんて言う状態に至る訳ね。実はこのあたりも、個々の家庭がTVを買うかどうかは分からないけど、非常に沢山の数を統計的に考えると、可処分所得の増加とTVの購入の関係は或る程度把握されるわけね。でもって、6台目というのは限界なのね(笑)。
厚生経済学では、このケインズの「効用の逓減」を「幸福値」と結びつける式なんかも考えられる訳ね。つまり、TVを持っていない家庭が始めて手に入れた時の幸福値と2台目、3台目ときて5台目を買ったときの幸福値は当然差が有る訳ね。こういう考え方をすると、例えば豊かな所得層が別荘を手に入れた時の幸福と、貧しい所得層がマイホームを手に入れた時の幸福にも差ができて、「最大多数の最大幸福という意味では、低所得層がマイホームを手に入れ易い社会の方が、高い所得層が別荘を手に入れ易い社会より、全体の幸福値は大きい」なんて言えたりするんですね。
このあたり、まだ勉強中であまりきちんとは説明出来ないんだけどね。
kurita さん「金星の対流圏は温室効果ガスの影響で灼熱地獄になっているわけだけど」
ぼくは、温室効果について認めていることは、合っているかどうかはわかりませんが、30℃気温上昇するという計算を示したことでわかると思います。
灼熱化が温室効果ガスの影響のみで起こったとは考えておりません。
その他の理由として大気の保温効果、金星の1日=117日、海がないこと、等の要素があります。
したがってトンデモとの評価は妥当だと判断します。
wikiに書いてあることは、ぼくが評価します。
したがって、wikiを問題にするのは、無意味です。
このような不当な取り扱いを受けたことの謝罪がなければ、これ以上の参加は無意味です。謝罪がなければ2度ときません。
318. LiX — June 7, 2010 @19:43:41
>#266. ピグモンさん June 4, 2010 @23:43:39
>あと、専門家より素人の方が偉いというのがぼくの潜在意識なのかもしれないが。どうもこのことが否定されることが多いのは遺憾だ。
>トンデモですね。lixさんを専門家とは思っていません。(#127. ピグモンさん April 27, 2010 @23:22:50)
なんとあれはほめ言葉だったのですか、すっかり誤解しておりました。申し訳ない。
>#235. ピグモンさんJune 3, 2010 @21:48:22
>H2OとCO2の15μm付近の1分子あたりの吸収については、LiX さんの情報を正しいとします。(こちらに情報がないので)
情報は提供したつもりでしたが分かりにくかったかもしれません。もっと具体的には
H2Oの吸収は
http://vpl.astro.washington.edu/spectra/h2omicrons12.jpg
CO2の吸収は
http://vpl.astro.washington.edu/spectra/co2140-155mu.jpg
です。
>しかし、大気全層でみると目分量ですが8割ほどはCO2がないと仮定してもH2Oが吸収してしまいます。残りの2割をCO2が吸収するとしても割合としてはたいしたことはありませんね。
>成層圏の大気の質量は対流圏の1/5ほどあり、寒冷化しても無視できる量ではありません。
4分の1(2割/8割)はたいしたことはないが、5分の1は無視できる量ではないというのはいくらなんでもまずいと思います。どちらも無視できないと思います。もう少し時間があれば丁寧に説明できたかもしれませんが、残念です。
319. SF物理マニア — June 7, 2010 @19:35:44
これは確かにおかしい。
まえにも言いましたが、金星の場合、水は初期にはあったようであるが、地球と違い水の冷却循環機能が働かなかったため灼熱地獄になったと考えるのが妥当。まあ地球もあと何億年かしたら、金星のような状態になるでしょう。
320. LiX — June 7, 2010 @20:34:14
今まで困難だと思われていたSF物理マニアさんに賛同できそうな部分を見つけていて言うのを忘れていました。
旧エントリーのお話ですが、
旧#700. SF物理マニア さんFebruary 9, 2010 @09:13:44
旧#701. 技術開発者さんFebruary 9, 2010 @14:31:17
旧#702. SF物理マニアさんFebruary 9, 2010 @16:15:45
旧#703. 技術開発者さん February 9, 2010 @16:32:51
旧#706. SF物理マニアさん February 9, 2010 @18:17:17
のやりとりで
>旧#703. 技術開発者さん February 9, 2010 @16:32:51
>私は、「脳科学で分かった」のではなく、社会心理学で心理実験等を通じて既に分かっていた人間の心理傾向を脳科学が追試している状態だと申し上げています。それを「脳科学が進歩したから分かった」と読み違えるというのは、よほど深層心理にバイアスがかかる状態になっているのだろうと思います。
のところですが、人によって「分かった」とする条件が違ってもいいのではないでしょうか。正直に言って心理実験でいくら分かったといっても、脳内のここが働いているのだとか、ここからここへ信号が伝わるのだとか分かるまでは、本当に分かったとは認められないという立場は、あり得ないとは言い切れません。こう評価する場合の心理実験の情報は単に「示唆された」くらいの位置づけです。ちなみに化学という物質科学の世界にいると、非侵襲な方法に頼らざるを得ない脳科学の「分かった」も怪しく感じます。
SF物理マニアさんにはこれが言いたかった。これからもがんばってください。