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なんてことを…無許可で拡張 ゴルフ場工事で史跡の古墳破壊
奈良県御所市にある国史跡・巨勢山古墳群で昨年11月、隣接する民間のゴルフ場が国の許可を得ずに練習場の拡張工事をし、古墳の一部を破壊していたことが7日、御所市教育委員会などへの取材で分かった。
同古墳群は5〜7世紀の古墳600基以上がある日本有数の古墳群で、文化庁と御所市は復旧を求めている。
市教委などによると、少なくとも4基の円墳の一部が壊され、うち2基は半壊したとみられる。土地の所有者はゴルフ場側だが、国史跡に指定されているため、開発には文化財保護法に基づき国の許可を取る必要があった。ゴルフ場側は申請もしていなかった。
工事は昨年11月に始まった。御所市は匿名の通報を受けて初めて状況を把握し、工事中止命令を出した。ゴルフ場側は工事を止めたが、既に約5400平方メートルの斜面が削られていた。現在は芝生が張られ、これ以上崩れないように応急処置が取られている。
ゴルフ場側は「重要な古墳があることは知っていたが、工事に申請が必要なことは知らなかった」と市側に説明。経営母体がかわった際に、文化財保護についての引き継ぎをしていなかったという。
市教委は今月中に専門家やゴルフ場側とともに委員会をつくり、復旧方法を考える。御所市の上田貞夫教育長は「大切な文化財が壊されて残念。できるだけ原状復旧できるように業者を指導したい」としている。
(共同)
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