週刊誌の皆様、ぜひとも正しい報道を
総合週刊誌が好きだ。発売日になると、とりあえず購入する。一般紙とは違った独特の切り口や、列島を震撼させるスクープ。同じ報道人として、その取材力と雑誌作りへの情熱には、敬服させられることも多々ある。
だからこそ、事実と異なる報道には、落胆させられてしまう。きょう発売の「週刊現代」6月19日号70ページにある早大・斎藤佑樹投手についての記事が、それだ。
スポーツ紙野球担当記者の談話として、斎藤投手が「取材陣からの質問に対し『もういいです』と感情を露にしていました」とあるが、この5月31日の早慶3回戦の試合後、斎藤の会見は行われていない。この記者って、どこの社のどなた様なのかしら。ホントに実在すんのか、疑わしくなってきます。
さらに書くと、「週刊新潮」5月20日号の126ページにあった斎藤投手の記事には3カ所、事実と異なる記述があった。
(1)在京スポーツ紙デスクによると「スポーツ各紙は複数の記者を担当につけ、試合後はテレビと新聞がそれぞれ囲み取材するなど、マスコミ注目度は抜群です」
正)各紙とも斎藤投手の担当記者は1人ですよ。複数担当なんて、1社もありません。
(2)東大戦で「王さんは、大石の球は褒めましたが、斎藤の球には言及しませんでしたね」(担当記者)
正)だってこの日は2回戦で、斎藤は投げてないもん。いや、むしろ、登板していないのに王会長が「佑ちゃん」と斎藤について言及しまくったのが記者の間では話題になっていた。夕刊フジではそのネタで裏一面を書いていましたからね。ホントに担当記者から話を聞いたの?
(3)「報知新聞のアマ野球担当記者に、斎藤の3年上の元野球部マネージャーがいるのですが…」
正)オレ、慶應なんだけど。早稲田の政経は、不合格だったよ。Z会の早大コースで必死に対策したにもかかわらず。「燃えアマ」では一応、小生のプロフィールも公表しているんだけどなあ。
残念なのは、こういうウソが書かれていると、他の読み応えがある記事も「どーせテキトーは作り話では」と疑問に思えてしまうことだ。優秀な記者さんやライターさんが一生懸命、取材して書かれているのに、もったいないよ。
週刊誌の記者の皆さん、活字離れのこんなご時世ですが、ちゃんと取材して、正しい情報を読者に届けられるよう、お互いに頑張りましょうよ。僕たちは新聞と雑誌の違いはあるけど、原稿を書くことにおいては、プロじゃないですか。読者をバカにしちゃ、いけないよ。
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