田原総一朗×上杉隆「私が体験した『政治とカネ』のすべて」vol.1民主党政権も明かせなかった「政界とメディア」最大のタブーに挑戦する

2010年06月04日(金) 田原総一朗
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田原:後藤田さんじゃなく、秘書です。秘書の人が僕に持ってきた。たぶん100万だったと思う。それでね「田中角栄さんに返したんだから受け取れないよ」と。田中さんに返したのはとっても便利で、僕にとっては。「田中さんに返したのに中曽根から受け取るわけにいかないよ」と。

上杉:田中角栄さんにすら返した、という。たぶんこの対談を見てる人は、僕ぐらいの世代かそれより下・・・。

田原:あ、わかんない?

上杉:わかんないんですよ。要するに、いまの時代に官房機密費を排除するのは当たり前だと思うんですが、当時は・・・。

田原:当たり前、普通。

上杉:当時は怖いですよね。田原さん、おっしゃるように。やっぱり田中角栄に歯向かった瞬間に、どういうことをされるかわかんない時代なんです。

田原:もうアウトですからね。

上杉:だからこそ、今情報がけっこうあるから、そういうことが抑止力として。極端な話、命狙われたり、そういうことが平気な時代というのは、別に田原さんをフォローするわけじゃないんですけど、ほんとうにそうだったんですよね。

田原:そのときに、「田中さんからも受け取らなかったんで、受け取るわけにいかない」と言ったときに、そしたらね、その秘書さんがね、「小僧の使いじゃないんだぜ」と。

上杉:本末転倒ですね(笑)。

田原:「小僧の使いじゃないんだぜ」と、すごまれて、まずいと思って受け取った。実は、中曽根さんが一番親しい人がいまして、テレビ朝日の専務だった三浦甲子二さんという人。僕は三浦さんのところに持って行って、「三浦さん、悪いけどこれ返してよ」と。すると三浦さんがその場で秘書に電話してくれて、「田原のバカが、カネは要らないからネギくれと言ってる」と。ネギくれなんて言ってないですよ(笑)。

以降 vol.2 へ(近日公開予定)。
(この対談は6月3日に行いました)

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