快投あり、失投あり。先発の山井にとっては、収穫と反省が交錯する登板だった。序盤は快調に飛ばしたものの、勝負どころの被弾などで6イニングを3失点。2カ月ぶりの復帰戦を白星で飾ることはできなかった。
「調子は前半も後半も変わらなかったのですが、失投が何球かあったので…。後半になれば、相手は失投をより逃さず打ってくる。自分の詰めが甘かったです」
淡々と話してはいても、悔しさがにじみ出る。1軍での先発は、7失点KOだった4月13日の横浜戦以来。2軍で再調整を余儀なくされたうっぷんを晴らすかのように、立ち上がりは西武・岸と互角に投げ合った。
4回まではわずか1安打。ただ、5回の先頭・ブラウンに2ボールから中越え二塁打を許したのを機に先制された。続く6回1死三塁のピンチでも、3ボールとカウントを悪くした中島に右翼席へ痛恨被弾。「ブラウンに2ボールとした時点でダメ。中島にも打たれるべくして打たれました」と肩を落とした。
そんな黒星でも、手応えがあったことは救いになる。「きょうは無駄な四球がなかったし、悪いなりにも前回の1軍登板よりはよかったので。また次、がんばります」と山井。手にできなかった2勝目は次回こそ奪い取る。 (安藤友美)
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