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防犯カメラの男は別人か 無罪の可能性も
窃盗の罪に問われ、金沢地裁で審理中の男が、防犯カメラの映像の鑑定結果から「真犯人ではない」と指摘されていることがわかった。裁判でも近く、無罪判決が言い渡される可能性が高まっている。
この裁判は去年8月、石川・金沢市に住む無職の男(61)が、コンビニエンスストアのATM(=現金自動預け払い機)で他人のキャッシュカードを使って現金100万円を引き出したとして、窃盗の罪に問われているもの。金沢地裁ではこれまで5回の公判が開かれたが、被告の男は一貫して「そのコンビニには行ったこともない」と無罪を主張している。それでも逮捕・起訴されたのは、防犯カメラの画像を見せられ、認めてしまったからだという。
防犯カメラの画像と被告の男は、一見すると同一人物のようだが、弁護人は「耳の形状が異なる」と指摘した。検察側が愛知県警の科学捜査研究所に鑑定を依頼したところ、「別人である」と断定された。弁護人によると、金沢地裁はこの鑑定結果を証拠として採用したほか、ほかに有罪を立証する有力な物証もないため、被告は無罪となる公算が大きくなっている。
弁護側は「捜査段階で鑑定をしていれば、起訴に至ることはなかったのでは」と話しているが、石川県警と金沢地検は「公判中のためコメントできない」としている。
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