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水害想定 住民自身が救出訓練

6月6日 15時3分

首都圏での大規模な水害を想定して、自宅などに取り残された住民を住民自身がゴムボートで救出する訓練が、東京・葛飾区で行われました。

葛飾区の東新小岩7丁目町会が行った訓練には、およそ70人が参加しました。訓練は、台風による大雨で広い範囲が浸水し、多くの住民が自宅の2階などに取り残されたという想定で、近くを流れる中川を浸水した市街地に見立てて行われました。住民たちは、消防隊員の指導を受けながら、町会で購入した原動機付きのゴムボートを操縦し、地域のお年寄りを乗り降りさせたり、食糧などの物資を運んだりしていました。国は、首都圏で大きな川が決壊する大規模な水害が起きた場合、自宅が水没したり、水が3日以上引かなくなったりして自宅での生活が難しくなる人が、最大421万人に達すると想定しています。訓練を行った町会の中川榮久会長は「昭和22年のカスリーン台風の際には、この街は1週間もの間、浸水した。水害を体験したことのない住民が増えているが、訓練を通して自分たちの街は自分たちで守るという意識を育ててゆきたい」と話していました。