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女子100福島2年ぶりVにうるうる/陸上

女子100メートルで優勝し花束を持つ福島(撮影・田崎高広)
女子100メートルで優勝し花束を持つ福島(撮影・田崎高広)

<陸上:日本選手権(兼アジア大会代表選考会)>◇2日目◇5日◇香川・丸亀競技場◇女子100メートル

 女子100メートルで日本女子短距離エースの福島千里(21=北海道ハイテクAC)が11秒30で2年ぶり2度目の優勝を果たした。09年は右足付け根の張りで決勝を棄権。自分が持つ日本記録には0秒09及ばなかったが、09年の悪夢を振り切る優勝に、レース後は感極まる場面も見せた。6日の200メートルで、自身初の日本選手権での短距離2冠を目指す。

 日本最速女王だからこそ感じる重圧があった。テレビインタビュー中に言葉を詰まらせた場面を聞かれ、福島は「う~ん…泣いてません。汗ですね」と苦笑いでごまかした。だが目元が潤み、確かに感極まっていた。タイムは11秒30。最近は11秒20台をコンスタントに出しているだけに「残念と言えば残念。でも優勝できてうれしい」と率直な心境を明かした。

 100メートルの決勝舞台にどうしても立ちたかった。09年は連戦に耐えられず、右足に異変を来して棄権した。「悔しかったし、申し訳なかった」。10年は「完走」を念頭に置き、大会開幕前日のトラック練習も回避するなど調整法を変えた。200メートルも含めて、この3年間で7度日本記録を更新。優勝して当然、周囲の期待は記録更新だ。「自分でも自分に期待しすぎちゃう。でも周りの期待に応えたいし、ファンは大事にしたい」。記録更新への意気込みをあらためて示した。

 [2010年6月6日7時51分 紙面から]


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