ワクチン接種済み豚600頭処分 県と日向市

(2010年6月6日付)

 県と日向市は5日、同市内の農家1戸が飼育する口蹄疫ワクチン接種済みの豚約600頭の殺処分と埋却作業を行った。ワクチン接種後の健康な家畜が殺処分されるのは初めて。同市は牛(全76戸、約900頭)についても7〜12日、市内3カ所の共同埋却地で実施する予定。すでに周辺住民の同意は得られているという。

 同市では一部に半径10?の移動制限区域がかかり、5月23日にワクチン接種を実施した。

 5日は獣医師や県、市の職員ら約50人が農家を訪れ、午前9時から作業。殺処分した豚は自家用地に埋却した。作業と並行して、県の担当者が補償を決めるための評価作業も行った。

 また、政府現地対策チーム本部長の山田正彦農水副大臣が午後、日向市役所を訪れて黒木健二市長と会談。協力へのお礼と激励の言葉を述べた。会談後、山田副大臣は「(補償の)概算払いを早く申請してほしい」と話した。

【写真】日向市の農家で行われたワクチンを接種した豚の殺処分作業=5日午前(日向市提供)