探査機はやぶさ13日地球へ 7年ぶり、豪砂漠に宇宙航空研究開発機構は5日、小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還に向けた軌道修正に成功したと発表した。小惑星「イトカワ」の砂が入っている可能性のあるカプセル部分が、13日深夜にオーストラリアに落下することが確実になった。 2003年5月にM5ロケットで打ち上げられて以来、約7年ぶりの地球帰還となる。姿勢制御装置やエンジン類の故障などトラブルが相次ぎ、一時は帰還が困難視されたが、故障したエンジンのまだ使える部品を活用するなどして、当初予定より3年遅れでの帰還が実現した。 小惑星の岩石が回収されれば世界初の快挙。約46億年前に太陽系ができたころの情報をとどめている貴重な試料で、太陽系の進化についての研究が大きく前進すると期待される。 プロジェクトを率いる川口淳一郎宇宙機構教授は記者会見で「地上に戻って初めて、目的とした宇宙との往復ができたといえる。(帰還が確実になって)感慨無量だ」と述べた。 【共同通信】
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