韓国のアイドル、9割はデビュー前に大工事(下)

 ある芸能プロダクションの幹部は、「デビュー前のレッスン生の場合、1000-2000万ウォン(約80-160万円)ほどを美容整形に使う。事務所が負担する場合もあれば、一部をレッスン生に負担させるケースもある」と話した。男性のレッスン生も同じだ。レッスン生のパク君(18)は、「男も鼻の手術をするのは基本。僕はやりたくはないが、事務所にやれと言われたら、考えが変わるかもしれない」と語った。専門家は、レッスン生の美容整形市場を100億ウォン(約8億円)台と推算している。

 先日、レッスン生をやめたチョンさん(25)は「オーディションを受けに行ったら、芸能プロダクションの幹部に『鼻が高すぎるのは分かっているでしょ? インパクトが強すぎるから、削って小さくして』と言われた。レッスン生も3年目ならボトックスやピーリング術を含め、少なくとも10回、多ければ20回は整形を受けることになる」と語った。

 一部の芸能プロダクションでは「スターマーケティング」を希望する整形外科と提携し、レッスン生に安い費用で手術を受けさせている。ある整形外科院長は、「芸能プロダクションの人は行きつけの病院に通う傾向がある。そのため、二重まぶたの専門医に豊胸手術をしてもらうという、冗談では済まされないような事態も起きている。それでミスが生じれば、再手術しなければならなくなる」と懸念した。

 こうした事情から、整形中毒に陥るレッスン生も数知れない。レッスン生のイさん(21)は「『流行が変わったから』と言って、一度手術したところをまた手術する人たちを数多く見てきた」と話している。

 専門家は、まだ成長期にある若いレッスン生の美容整形を強く懸念している。サムスン・ソウル病院整形外科のオ・ガプソン教授は、「デビュー前の若いレッスン生が簡単に受けている美容整形は、後日どんな副作用があるのか心配な面がある」と注意を促した。

チェ・スンヒョン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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