北京で起きた天安門事件から21年目の4日、日本で開かれる記念集会に出席するため来日していた中国の民主化運動の元リーダーが、東京の中国大使館の敷地に無断で入ったとして、建造物侵入の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは、中国の民主化運動の元リーダーで、台湾に在住しているウアルカイシ容疑者(42)です。警視庁によりますと、ウアルカイシ容疑者は、4日午後2時半ごろ、東京・港区にある中国大使館の敷地に無断で入ったとして、建造物侵入の疑いが持たれています。ウアルカイシ容疑者は、中国大使館の前で、仲間といっしょに中国の民主化を求める抗議活動をしていましたが、突然、警備に当たっていた警察官の制止を振り切って、高さ1メートルほどの鉄製のさくを踏み越え、大使館の敷地に入ったということで、その場で取り押さえられて逮捕されました。警視庁の調べに対して「弁護士が来てから話す」と述べているということです。ウアルカイシ容疑者は、1989年、中国の北京で学生らが武力で鎮圧された天安門事件での民主化運動の元リーダーで、中国政府から指名手配され、フランスに亡命したあと、現在は台湾に住んでいます。天安門事件から21年目の4日の夜、東京の池袋で開かれる記念集会に出席するために来日していました。