口蹄疫:エース級種牛5頭は陰性 「宮崎牛」全滅回避へ

2010年6月5日 22時0分

 宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で農林水産省と県は5日、国の特例措置で同県西都市に避難している「宮崎牛」のエース級種牛5頭について、4日採取した検体の遺伝子検査はいずれも陰性と発表した。念のため実施した血液抗体検査結果も6日に判明する。宮崎牛ブランドの種牛全滅の危機はひとまず回避される見通しとなった。

 県によると、口蹄疫ウイルスの潜伏期間は1~2週間。5頭とともに避難した「忠富士」が5月21日に感染疑いとなり、県は6月4日までの2週間を経過観察期間として、検体を連日、動物衛生研究所(東京)に送っていた。5頭は当初の簡易畜舎と同じ敷地内の新畜舎に3頭、約500メートル離れた畜舎に2頭と分けて厳重に管理している。県は5頭を引き続き現地に留め置くが、検体検査などの継続については国と協議するとしている。

 また、発生地から半径10キロ圏内でワクチン接種した同県日向市の農家1戸が飼育する豚約600頭の殺処分と埋却が5日、終了した。予防的殺処分を定めた口蹄疫特措法の初適用となった。【小原擁】

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