1986年の東京サミットにあわせ、迎賓館に迫撃弾を発射したとして、爆発物取締罰則違反の罪に問われた中核派の活動家3人の差し戻し審で、東京地裁は3人に対して有罪判決を言い渡しました。
中核派の活動家、須賀武敏被告(65)ら3人は1986年5月、東京サミットを妨害する目的で迎賓館に向けて迫撃弾を発射したとして、爆発物取締罰則違反の罪に問われています。
一審では「迫撃弾製造に関わった、十分な証拠はない」などとして無罪判決が言い渡され、二審の東京高裁は「須賀被告ら3人の関与がかなり強く推認される」として、東京地裁に審理を差し戻す判決を言い渡していました。
東京地裁は2日の差し戻し審で、活動拠点から押収されたメモが、被告3人のいずれかの筆跡と一致するとした鑑定結果の信用性を認め、「3人は製造・開発の任務についていた」と指摘しました。
そのうえで、「テロ行為にほかならず、危険で悪質極まりない」などとして須賀被告に懲役11年、残り2人の被告に懲役8年の判決を言い渡しました。3人は「冤罪だ」として、即日控訴しています。(02日19:23)