第2次世界大戦中に海外の戦地などで亡くなった人たちの霊を慰める拝礼式が31日、東京の千鳥ヶ淵戦没者墓苑で行われ、政府の調査団などが収集した身元のわからない戦没者3937人の遺骨が新たに収められました。
拝礼式には三笠宮寛仁さまが出席されたほか、鳩山総理大臣や遺族の代表などおよそ500人が参列しました。はじめに、長妻厚生労働大臣が「戦後65年の節目の年を迎えましたが、今なお多くの方々が海外に眠っておられます。一日も早く祖国にお迎えできるよう、力を尽くす決意を新たにします」と述べました。このあと、政府の調査団などが硫黄島やフィリピン、南洋諸島などで収集した身元のわからない戦没者3937人の遺骨が新たに納められました。納められた遺骨はこれで35万8269人になり、参列者が菊の花をささげて霊を慰めました。戦後65年がたち、国による遺骨収集は年々難しくなっていますが、昨年度は民間団体の活発な取り組みもあって、この30年間で最も多い8965人の遺骨が収集されました。厚生労働省は、民間団体と役割を分担しながら引き続き収集を急ぐことにしています。