李、判定で初防衛…日本フェザー級戦

８回、天笠（左）に右フックを放つ李冽理

　◆報知新聞社後援　プロボクシングダイナミックグローブ　▽日本フェザー級タイトルマッチ　○李冽理（判定）天笠尚●（５日・後楽園ホール）　日本フェザー級王者の李冽理（リ・レツリ、２８）＝横浜光＝が判定勝ちで初防衛に成功した。同級１位・天笠尚（２４）＝山上＝と壮絶な打撃戦を演じ、ベルトを死守した。日本スーパーフェザー級タイトルマッチは、王者・三浦隆司（２５）＝横浜光＝が、同級９位の竹下寛刀（２６）＝高砂＝を３回２分５７秒ＴＫＯで下し、Ｖ３を達成した。李の戦績は１６勝（８ＫＯ）１敗１分け、三浦は１９勝（１５ＫＯ）１敗２分け。

　最終１０回、挑戦者の天笠の強烈な右フックで李は左目の上を大きく切った。激しい出血にも表情ひとつ変えず、終了のゴングまで手を休めることはなかった。初防衛を告げるコールに王者は「最後まで相手があんな力を持っているのには驚いた」と話し、会場に詰めかけた大応援団に胸を張った。

　１５勝１２ＫＯの強打の挑戦者に序盤は押し込まれ、３回には連打でふらつく場面もあったが、最後まで足を使い、的を絞らせなかった。「李の好きにさせている」（石井一太郎・会長代行）という攻撃では、相手の懐に果敢に飛び込み、左ジャブからの右ストレートという形で再三ロープに追い詰め、初防衛戦で最強挑戦者を退けてのＶ１を達成した。

　朝鮮大の１学年後輩のサッカー北朝鮮代表ＦＷ鄭大世（チョン・テセ、２６）＝川崎＝が出場するワールドカップは開幕間近。「防衛できてホッとした。これからはテセを応援できます」と笑顔で語った。