宮崎県で口蹄疫感染止まらず、殺処分対象の牛・豚8万頭超す
2010/05/14 14:25
宮崎県で被害拡大が続く家畜感染症の口蹄疫(こうていえき)で、殺処分対象の牛・豚の合計は豚7万3653頭、牛6604頭とすでに8万頭を越えた。JA宮崎中央会の試算によると8日の段階で被害総額は110億円に上っており、宮崎県外に感染が拡大すれば被害は一気に膨れ上がる。
具体的に口蹄疫の感染が広がるとどのような影響があるのか。牛肉・豚肉は当然のこと、牛乳、バター、チーズ、ヨーグルトなど乳製品価格、乳製品や食肉を使う加工食品の価格も上昇する。また、焼肉チェーン店など食肉を使う飲食店には感染拡大を嫌気して敬遠する消費者も出てきそうだ
農林水産省は口蹄疫ウイルスに効果がある消毒薬の作り方や、市販消毒薬を紹介するなど、事態の悪化を防ぐために必死だが「現状では沈静化の気配はとても見えない」(消費・安全局動物衛生課)と話す。ただ、例えば市販消毒薬でも殺ウイルス力の強い「アンテックビルコンS」は「47都道府県にどの程度の備蓄があるのかこちらでは把握していない。また、価格もかなり高いと聞く」(同)という状況で、現地の農家が消毒薬を手に入れるのが難しい状況となっている可能性もある。
この被害拡大を見て、政府の対応が後手に回っているのではないかとの指摘も増えてきた。原口一博総務大臣はツイッターで政府の対応は「後手になっていない」とするものの、世間の認識との間で意識の違いがあるようだ。(宮尾克弥)
口蹄疫が影響する可能性のある銘柄
<飲食店>
さかい
<7622>
あみやき亭
<2753>
安楽亭
<7562>
ゼンショー
<7550>
吉野家ホールディングス
<9861>
松屋フーズ
<9887>
<ハム・ソーセージ>
伊藤ハム
<2284>
日本ハム
<2282>
林兼産業
<2286>
プリマハム
<2281>
丸大食品
<2288>
<乳製品>
ヤクルト本社
<2267>
森永乳業
<2264>
六甲バター
<2266>
明治ホールディングス
<2269>
提供:モーニングスター社