木瀬部屋の力士らを受け入れ、角界一の大所帯となった新生・北の湖部屋で行われた朝げいこ=東京都江東区の北の湖部屋
新生北の湖部屋にとって、最大の悩みはトイレかもしれない。事実上の閉鎖となった木瀬部屋を受け入れた北の湖部屋が3日、朝げいこを再開した。番付外を除き所属力士46人は現在最多。身支度も大変で、中でもトイレ待ちの列で“大渋滞”となってしまった。
用を足すのに1人平均2分間かかるとすると、力士46人で総必要時間は92分!!北の湖部屋には力士が使えるトイレが3つあるが、全員がスッキリするのに約30分必要な計算になる。ある力士が「全員で30分ぐらいかかったかも」と話したのも、大げさではない。
師匠の北の湖親方(元横綱北の湖)は「早く起きてするしかないね」と苦笑いするばかり。急に倍以上の大所帯となり寝床も足りず、けいこ場の上がり座敷にも布団を敷かなければならない。1食に炊くご飯も4升から8升(約12キロ)に倍増。ちゃんこ鍋は丼100杯分以上用意された。
けいこには約40人が参加し、しこやすり足など1時間、体を動かした。中にはけいこ場からあふれ、部屋の入り口で汗を流す力士も…。受け入れてもらった側の木瀬親方(元幕内肥後ノ海)は「(前からいた)北の湖部屋の力士に迷惑がかかっていますが、感謝しています」と恐縮しきりだった。
(2010年6月5日)