前内閣の職務執行、異例の5日間 菅氏の持論反映か菅内閣の発足が週明けの8日にずれ込む見通しになったため、その間は4日朝の閣議で総辞職を決めた鳩山内閣が「職務執行内閣」として政府の司令塔役を引き続き担うことになった。前内閣による職務代行が5日間にわたるのは最近では異例で、危機管理上、問題を残す懸念もある。 菅氏が4日の組閣を見送ったのは、納得のいく人事を行うには一定の時間が必要との事情に加え、首相指名後に短時間で組閣を行う従来のやり方では「閣僚間の腹合わせも不十分なまま内閣がスタートし、官僚主導になってしまう。数日かけて組閣し、認証式前に大臣予定者による会議を行うことが重要」(菅氏)との年来の持論を実行したい気持ちもあったようだ。 一方、組閣のずれ込みにより鳩山由紀夫首相の在職日数は266日となり「細川護熙元首相の263日に1日及ばず、現行憲法下で5番目の短命」とされた汚名をささやかながら返上、「6番目」となる見込みだ。 鳩山首相は危機管理のため8日まで公邸に寝泊まりし、公務から解放されるのは新内閣発足後となる。 憲法71条は新内閣発足までは前内閣が引き続き職務を行うと規定しているが、普通は総辞職から間を置かずに新内閣が発足するため、前内閣による職務代行は数時間から半日程度で済む。 【共同通信】
|