民主新代表に菅氏　樽床氏は１２９票　無効２票

両院議員総会で民主党の新代表に選出され、ガッツポーズする菅直人氏 Photo By 共同

　鳩山由紀夫首相の退陣表明に伴う民主党代表選は４日昼、両院議員総会での党所属国会議員による投票の結果、菅直人副総理兼財務相（６３）が樽床伸二衆院環境委員長（５０）を破り、新代表に選出された。４日午後の衆参両院本会議で第９４代、６１人目の首相に指名される。

　投票結果は菅氏２９１票、樽床氏１２９票、無効票２票だった。

　鳩山首相と小沢一郎幹事長の「政治とカネ」の問題や、米軍普天間飛行場移設問題の迷走などで深く傷ついた民主党政権への信頼を取り戻し、夏の参院選で与党過半数を維持することが当面の課題となる。民主党は支持率低下に歯止めがかからない鳩山氏から菅氏に「選挙の顔」を代えることで局面転換を図る。

　菅氏は「信頼回復には『政治とカネ』問題にけじめをつけることが必要だ」として、資金管理団体の収支報告書虚偽記入事件を抱える小沢氏を要職に起用しない考えを表明。参院選に向け「脱小沢」をアピールする考えだ。

　菅氏は衆院当選１０回。市民運動家から１９８０年、衆院議員に初当選。社民連から新党さきがけに合流。自社さ政権の９６年、厚相に就任。９６年には旧民主党を立ち上げ、代表、代表代行を歴任。鳩山内閣では副総理兼国家戦略担当相に就任し、今年１月から副総理兼財務相に転じた。菅氏の代表就任は３度目。

[ 2010年06月04日 12:23 ]