消えた責任者…またまたTBS、イベント大失態のワケ

2010.06.03


得意なはずのイベントで大失態をしでかしたTBS【拡大】

 今月1日、さいたまスーパーアリーナで起きたTBSドラマ「IRIS−アイリス−」イベントの大失態。昼夜2公演計約3000人分のファンクラブ席が最初から存在せず、チケット購入者はステージから最も遠い4−5階席に追いやられてしまった。イベントはお手の物のはずのテレビ局がなぜ、こんな信じがたいトラブルを起こしたのか。

 イベントには、アイリスに主演する韓国の人気俳優、イ・ビョンホン(39)が出演。韓流ファンの中高年女性が殺到した。ところが、発売したアリーナの約1500席は「特設花道のため、初めから存在しなかった」(現場に居合わせた関係者)ため、主催者は女性ファンの猛抗議にさらされ、2部とも開演が1時間遅れる事態になった。

 「主催者は、被害者らが昼の部の開演30分前に入場した際、初めて事態を認識したというお粗末ぶり。被害者の訴えを30分以上放置した後、事情を知らない係員が拡声器で代替の3階席を案内をしましたが、当然ながら怒号が飛び交っていました」(同)

 さらに、誘導した3階に通じる階段は封鎖されており、通路のアルバイト係員が「4階、5階に行ってください!」と大声で連呼するなど、会場は文字通り“修羅場”と化したのだという。

 TBSはこれまでにも数多くのイベントを主催している。信じがたい凡ミスに、日本イベント産業振興協会(東京)の担当者は「プロにあるまじき前代未聞の大失態」と厳しく指摘する。

 「一般論ですが、この手のイベントは複数回リハーサルを行います。それなのに、現場のイベント業者のステージプランとチケット販売を委託された業者の席割りの違いにディレクターが気づかなかったというのが、まず理解できない。問題の座席群はファンクラブ向けで、タレントのプロダクションが間に入った可能性や急なステージプランの変更も考えられますが、当日まで事態を把握できなかったのは、下請け業者に完全に丸投げしていたとしか考えられません」

 その後の対応も最悪。被害者の一部がアリーナ席や花道脇に座り込み、誘導に素直に応じた観客との間にさらなる不公平を招く。責任者はイベント中は一切顔を出さず、ビョンホンや司会のTBSアナが来場者に謝罪。イベント終了後も、スタッフは「パンフレットをプレゼントするが返金はしない」「アイリスのホームページに謝罪文を掲載する。苦情はTBSに直接電話してほしい」と話すのみで、ついに『金返せ』コールが起きた。

 前代未聞の失態について、イベントを主催したTBSは「席の移動でご不便をおかけしたお客様には、チケット代金の全額を返金させていただくこととしました」「深くお詫び申し上げます」とコメントしている。

 

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