スマイル党総裁として昨年の衆院選に立候補し落選した「マック赤坂」こと、戸並誠氏(61)が、関連会社などからの所得約2億3千万円を隠し、所得税など約7千万円を脱税したとして、東京国税局から所得税法違反などの罪で東京地検に告発されていたことが3日、分かった。
関係者によると、戸並氏は平成19年までの3年間、自らが会長を務める財団法人「スマイルセラピー協会」(東京)で架空経費を計上するなどして約1億8千万円の所得を隠した。また、同氏が経営するレアメタル専門商社(同)でも18年12月期までの2年間に約5千万円の所得を隠したとされる。具体的にはレアメタル専門商社からの給与所得を、セラピー協会のセラピー事業で作った赤字と相殺させていたという。
戸並氏は京都大学を卒業後、大手商社に勤務し、10年にレアメタル専門商社を立ち上げて独立。また、以前から関心を持っていた美容分野では、16年にスマイルセラピー協会を設立し会長を務めている。
一方、「政治を通じてスマイルを広げる」をモットーに、19年の参院選にスマイル党総裁「マック赤坂」として出馬したが落選。21年の衆院選でも落選したが、自ら考案したという「スマイルダンス」などを披露して脚光を浴びた。
産経新聞の取材に、スマイルセラピー協会側は「国税局の査察を受けたのは確かなようだが、本人がいないので詳しいことはわからない」とコメントした。