2009-12-12
東工大同窓会誌「蔵前ジャーナル」に菅直人のメッセージが載っている件について
東京工業大学の同窓会である蔵前工業会が年に6回発刊する「蔵前ジャーナル」、最新号の2009年冬号(No. 1016)に「同窓生へのメッセージ」として、菅直人 副総理・国家戦略担当大臣の挨拶が載っていました。
学生時代の私は,「現代問題研究会」というサークルを作り社会保障や国際問題など幅広く関心を持ち活動しておりました。当時は,ベトナム戦争の最中で,東工大の学生もかなり政治的エネルギーを内包しており,卒業間近の1969年の1月に全学ストライキという形で大学紛争の勃発につながりました。私は,「全学改革推進会議」という改革派グループを創って走り回っていました。今思えば,この時のサークル活動や大学紛争が現在の私の政治活動の出発点です。
Kuramae Journal 1016号(2009年 冬号)同窓生へのメッセージ「明治以来の大改革」 副総理 兼 国家戦略担当大臣 菅直人
東工大の応用物理学科出身なのは知っていたけれど、現問研って菅さんがつくったのか。
組閣の直後から閣議が様変わりしました。従来は前日に行われていた事務次官会議で決まった案件にサインするだけのセレモニーだった閣議が,大臣同士が実質的な議論する場に大きく変わりました。
なるほど、大臣同士が議論することは大事なことなんですね。亀井 国民新党代表とは議論を通りこして対立してますけど。
複数年度にわたる予算編成についても2011年度末予算から導入を検討しています。毎年年度末になると,むりやり予算を使い切ろうとして税金の無駄遣いがされてきました。憲法で予算は単年度主義の原則がありますが,予算の使い残しを翌年度に繰り越すことが出来るようにすれば,もっと柔軟で効率的な予算執行も可能になります。
無駄遣いを減らした結果、ノーベル賞受賞者や世界的指揮者から非難囂々なんですけど。
- 事業仕分け ノーベル賞6人が首相に要望書
- 国立大工学系53学部長、事業仕分けに「深い憂慮」
- 世界のオザワが日本のオザワに陳情
- 日本オーケストラ連盟など抗議 交流予算の縮減で
- 事業仕分け 「タイの頭と尻尾を切るようなもの」 金馬さんが批判」
・・・いや、事業仕分けについて菅国家戦略担当大臣に聞くのはお門違いかもしれないけど。
ちなみに、東工大の伊賀健一学長が、グローバルCOEプログラムについて「予算要求の縮減(3分の1程度縮減)」とされたことについて意見を提出してます:
まあ全体的にこの記事に反対することはないんだけどね。
ただ、一番残念なのは編集後記:
8月の衆議院選挙を経て,日本でも本格的な政権交代が訪れた。そして10月の国会で鳩山首相の所信表面は52分に及び,最近何人か続いた自民党首相のそれとは明らかに違って感じられた。これが“チェンジ”の証なのか。
また,今度の内閣で面白いのは,偶然にも枢要なポストの3人が理系出身であること。鳩山首相の計数工学,菅副総理は応物,そして平野官房長官が電気工学と分野は異なるが確かに「理系内閣」である。この新しい内閣の評判が高まり,理系離れを少しでも食い止めることにつながれば・・・(後略)。
Kuramae Journal 1016号(2009年 冬号)編集後記
残念ながら、「理系出身の内閣だから」という期待には見事に添えないようです。
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2 Comments
Re: 東工大同窓会誌「蔵前ジャーナル」に菅直人のメッセージが載っている件について
科学技術予算削減の事業仕分けに抗議する記事は書かないの?
ニュースになってから、B4Tが必ず書くだろうと思っていたのに・・・
ちなみにうちの大学の理学部前でも、予算削減反対の署名活動を学生がやっていて、俺は署名してきたよ。
From : S野 @ 2009-12-14 03:34:10 編集
Re: 東工大同窓会誌「蔵前ジャーナル」に菅直人のメッセージが載っている件について
一応断っておくと、B4たかしは(科学技術予算に限らず)事業仕分け自体に大反対です。
ただ、それを書くだけの時間が今までとれなかった。そしてついに記事にする時期を失ってしまった。
「遅れてもいいから書けよ!」って言うかもしれないけど、科学界の権威であるノーベル賞受賞者や理工系大学の学長なんやらも声明を出していて、
世の中の人々にも「事業仕分けが本当に妥当か」という疑いの目を持ち始めているので、
ここでb4logの記事で声を挙げる必要性が薄れてしまった、というのが一つ。
今はこうしてコメントする時間もあるけど(って言っても徹夜になりそうなんだが)
それだったら他にも書きたいこと(京王線の複々線とか)・やりたいこと(楽器吹きてえ)・やらなきゃならないこと(レポート書かなきゃ)が溜まっていて、
優先順位がどんどん後ろにずれてしまった、というのが一つ
自分が書くからには、独自の視点を付けて書きたいのだけれど、
科学技術予算についてあまり詳しくないし、前述の通り新たに知識を取るのも大変だし
そうすると、ただ「予算削減反対!」を叫ぶだけの中身のない記事か、
他所の記事をそのままコピペするだけのやっぱり中身のない記事になってしまう
(複数の記事を引用しながら一つの結論に至る、なら良いと思うんだけど、それだけでも面倒だし)
他のブログと同じようなことしか書けなかったら負けだと思ってる、というのが一つ
それと、「事業仕分け反対」とは書いたけど、
スパコンとかGXロケットとか、前々からちょっとその重要性に疑問がもたれていた科技予算もあって
手放しで「全部金を戻せ!」と言い辛い、というのも
以上4つの点から、改めて記事にするのはちょっと控えてます・・・って、
これだけのコメントだけでも記事になりそうだった
冬休みになったら、もうちょっと記事の更新もできると思うので、まとめて書くかもしれない
From : B4たかし @ 2009-12-14 04:25:31 編集